扉を蹴破れる強さ、いつまでも 木下雄介

コブ山田です。
ようこそいらっしゃいました。

今回は、プロ野球中日ドラゴンズ、木下雄介選手について、記します。
"故"の文字をつける状態となり、本当に悲しいです。

私ですが、2021年08月05日(木)の夜はうんざりした気分でした。
東京都では新型コロナウイルスの新規感染者が5,000人を超え、さらには愛知県名古屋市の河村たかし市長が表敬訪問した金メダリスト後藤希友選手の金メダルに本当にかじりついてしまい、所属するトヨタ自動車が抗議行動に出るなど、はあ…という感じで。

そのまま寝て、07:30ぐらいに起きてスマートフォンを触り、5chのスポーツ関係の情報を見に行くと、私の口からは何も言葉が出てきませんでした。

中日ドラゴンズ木下雄介選手。危篤状態というニュースもありましたが、既に帰らぬ人になっているというのです。
もともと人の死だけでも悲しいものであり、それが現役プロ野球選手であるとなると悲しさが増します。さらに、中日ドラゴンズ所属の選手です。

2016年は四国アイランドリーグの徳島インディゴソックスに所属していましたが、同年の育成ドラフト1位でNPBの中日ドラゴンズから指名を受け入団。
2018年03月に支配下登録。背番号98となります。2020年シーズンは自己最多の19試合登板に初セーブもマークと、実力をつけていっているのがよくわかるものでした。

私がnoteに書いた2020年初観戦試合にも登板しています。撮っておいてよかったです!



中日ドラゴンズのストッパーは背番号97のライデル・マルティネスですが、MLBに挑戦したいという話も聞きます。
そうなれば背番号98の木下雄介が後継者になるかもしれない。背番号も+1といいじゃないですか。

本人、本当に努力していたと思います。他の人にも元気を与えられる、素晴らしいプロ野球選手である…。

ところが、2021年、信じがたいできごとが立て続けに彼を襲います。

開幕直前となった03月21日(日) バンテリンドームナゴヤでの北海道日本ハムファイターズ戦。
8回、木下雄介がマウンドに上がります。この時期の8回での登板なので、1軍戦力として想定しての起用でしょう。

最初は特に問題なく、木下拓哉のミットめがけて投げているようでした。
しかし、淺間大基に数球を投じたところで、突如右腕を押さえてうずくまります。立てないほどの痛みです。
与田監督もベンチから駆け寄ります。

結果、右肩脱臼。トミージョン手術を受けざるをえなくなり、長期離脱が決定しました。右ピッチャーにとって右肩脱臼は大きなケガですし、本人も商売道具に深い傷を負ったようなもの。
年々新戦力が入ってきて、結果を残せなくなれば残れない厳しい世界。そんな時に野球ができず治療しかできない。
精神的にも相当堪えるのが自然です。

そうは言っても、本人は前向きな思いでリハビリに取り組んでいました。その映像を見ることができます。
そんな木下雄介の姿は周囲に好影響を与えていました。1軍戦力の福敬登が、2021年シーズンは登場曲を湘南乃風『黄金魂』に変更。
これはもともと木下雄介の登場曲だったのを、戦線離脱した木下雄介の思いを背負うという意味で福が流し始めたのです。
この計らいには感動したファンも多いはずです。

しかし、本当に信じられない、信じたくないことが発生してしまいました。
07月06日(火)、2軍練習中に突如木下雄介は意識を失います。緊急搬送されるも、2021年08月03日(火)に生涯を閉じてしまいました。
27歳で死去です。もう何にもならない。プロ野球選手を引退するどころじゃない。私も悲痛な思いでした。

以上が事実の列記です。ここから自身の意見が入ってきます。

今回、意識を失い緊急搬送されたことの一因が、新型コロナウイルスワクチン接種だと指摘する声もあります。
ただ、これは私は偶然に過ぎず、関係ないと言い切ってもいいと思っています。直接関係があるとしても、本当のレアケースに当たってしまっただけでしょう。

木下雄介は06月28日(月)に中日新聞社の職域接種を利用して新型コロナウイルスのワクチンを接種しました。これは事実です。
その後、07月06日(火)に倒れました。これも事実です。
そのため、新型コロナウイルスワクチンが今回の原因のひとつだ、接種の結果喜ばしくない事態が発生するかもしれない。
一見もっともな意見かもしれませんが、そうであれば同じように職域接種を利用したプロアスリートにも同じような症状が出る人がいるはずですが、報道の限り、木下雄介ぐらいです。

また、03月の戦線離脱の原因も右肩脱臼であり、病気ではなくこれも関係あるとは思えません。

詳細な死因が報道されていないので、他で報道されている事実をもとに個人的な意見を述べることしかできませんが、本当にお気の毒なことに、木下雄介個人の身体構造による発症であり、他の人にも広く当てはまる話ではないというのが私見です。
ただ、新型コロナウイルスワクチン接種の結果、腕の痛みや発熱などの副反応が発生することもあります。これも事実です。

これらの事実をどう捉えるかは個人の自由であり、ワクチン打つのが怖いとなるのは決しておかしいことではありません。
その意見も理解はできます。
ただ、今回の木下雄介の悲劇と、新型コロナウイルスワクチンの副反応の怖さを表立って結びつけることは私はしない、ということをはっきり申し上げます。

1度は野球を中断してスポーツジムや不動産会社で働いていても、そこからプロ野球の1軍戦力に届くところまで来ました。
当然、才能があるからそうなったのは事実なのですが、何よりそれを開花させようとした本人の取り組みです。
私も仕事で苦しむこともあります。時折湘南乃風『黄金魂』を聴き、これから先もいつまでも木下雄介の存在を感じ取って生きていきたい。
そう意を強くした2021年08月06日(金)でした。

ありがとうございました。

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コブ山田(Cob  Yamada)
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