プロ野球レギュラーシーズンにリスクマネジメントは絶対必要

コブ山田です。
ようこそいらっしゃいました。

今回は、野手登録の選手の投手起用に対する肯定的な私見について、記します。

中学生の頃、『ドカベンプロ野球編』を読んでいたのですが、フィクションであるがゆえにハチャメチャなことが起こっていました。

1998年の開幕戦では、西武ドームの日本ハム戦にて、捕手の山田太郎が9回に登板。
1997年の開幕戦では、グリーンスタジアム神戸での近鉄戦にて、内野手の殿馬一人が9回に登板。その次の週には福岡ドームで先発投手を務めます。
これに対抗して、内野手の岩鬼正美が9回に登板…全員、プロのバッターを抑えてしまっていました。

こんなこと、現実に起こるわけがない!と言いたいところですが、2020年08月06日(木)、阪神甲子園球場での阪神 VS. 巨人にて実現しました。
内野手の増田大輝が、6番手投手で登板します。

これは、巨人が5人のピッチャー(C.C.メルセデス、沼田翔平、宮國椋丞、田中豊樹、堀岡隼人)を投入した結果、満塁ホームランなどで11点ビハインドというとても厳しいゲームシチュエーションとなってしまい、残りのベンチ入りピッチャーが勝ちパターン起用が多い選手だった事情があります。

投球が本分である投手を投入せず、内野が本職の選手を投入されては、快く思わないという気持ちは理解できます。アマチュアとは言いませんが、プロ野球である以上、プロのピッチャーとバッターの対戦でないと納得できない気持ちもわかります。

そのうえで申し上げますが、私は増田大輝の登板には、仕方がないことだと思いました。

まず、プロ野球のレギュラーシーズンを戦っている以上、目指すべくは全日程終了後にリーグ最高勝率であることです。

今年は、開幕が予定より03ヶ月遅れた事情があります。移動日も少なく、選手のコンディション管理には例年以上に慎重を期さねばなりません。
この時は、あとアウト2つをとるだけでいい状況です。勝ちパターンの選手が無理に出てきて、万が一の事態が発生して他の勝ち試合までも落としてしまうぐらいなら、最低限の投球ができる野手が登板し、そのリスクを排除するのは、合理的な判断だと思います。

過去、レギュラーシーズンを全勝優勝したプロ野球チームはありません(実況パワフルプロ野球ではあるかもしれませんが)。負けてしまう日もある、と割り切り、最後に頂点にいればいい。
この日にしか来れないような観客に対して失礼という意見もわかりますが、野球が人間と人間のアクションのスポーツである以上、どうしても調子が乗り切らない日もあると、私は思うようにしています。
私も、仕事では一定のレベル以上の取り組み姿勢は見せますが、どうしても調子が出ない日というのは、まれにですが存在します。その分、違う日に100%オーバーの力を出してやればいい。

目的に対してを冷静に考え、奇策と言えるが実は合理的な判断で思い出したのが、2018年サッカーワールドカップロシア大会の日本 VS. ポーランドの終盤のボール回しです。
サッカーも、本来はゴールネットめがけてパスをつないでシュートを打つスポーツですが、日本代表は得点の追加より現状維持で逃げ切る作戦を選択しました。
これも、強いて言うならありだと思い、否定的な意見ではありませんでした。

以上振り返っても、増田大輝の登板には、私は肯定的です。最も大切なことは、最後に笑えていることです。

では…
散々中日ドラゴンズの話をしているので、ナゴヤドームで増田大輝が登板したらどうなのか?コブ山田さん怒らない?って思うでしょうけど、いや、別にです。

1点リード時に出てきたら怒るでしょうけど、敗戦濃厚になっていないと、こんなことはしないはずです。目的は、明日投げるかもしれないピッチャーの負担軽減です。

長期にわたり継続する事象では、リスクマネジメントは大切ですよ!
そして、大敗の試合以外では、接戦で満塁にしてサヨナラのチャンスでベンチに野手が誰もいないリスクも考えないといけませんよ!!

ありがとうございました。

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コブ山田(Cob  Yamada)
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