「最近の若者」はミラーニューロン不足? ちょっとした解決法
前回、「自分と異なる人」「それを悪くいう人」の話を書きました。
自分と異なる人との関わりはコミュニケーションの工夫だなあなんて思いながらおりましたら
「最近の若い人はミラーニューロンが不足しているらしい」という話題を見つけました。
ミラーニューロンとは、ミラーという名前からも想像ができる通り「相手を真似る」働きをするもの。
生きていく上で重要な機能です。
これは幼児の時に1番多くて、だんだん削ぎ落とされていき
大人になると、例えば共感するとか、相槌を打つとか、そういう反応を司るようになるらしい。
最近の若者にミラーニューロンが不足している原因としては
ゲームとかメールとかが発達して
幼少期のFace to Faceのコミュニケーションが減ったから、とのこと。
ミラーニューロンが不足していると
相手が「話を聞いているんだかいないんだか」「反応が薄いなあ」と思うような状態になる、そうです。
今時の若者は、と言ってしまうのは年配者あるあるでしょうが
これはちょっと科学的根拠があるのかも?と言われています。
思い当たるフシのある方も、多いのでは。(特に先輩方)
私は講演者が講演後に「ありがとうございました!」と言いに来てくださることも多いほど
反応がいい聞き手、だそうです。
別に大袈裟に相槌を打ったり笑ったりしているわけではありませんが
プロのコーチとして、講演中は講演者に同調する方が得るものが多いと知っているし、それが無意識レベルで身についているので
だから副次的にも「いい反応」として現れているのだと思います。
そう、「同じ」は危険(前回の話題より)だけど、場合によってはお得なのです。
無意識の「同じ」は要注意、意識的に同調を使っていけるといいのでは、と思います。
ミラーニューロンが少ないのなら、工夫で「同調」を身につけることは可能です。
たぶんこのコラムにもちらほら書いていると思いますし
コミュニケーション関連の講演などで私も話すことが多いです。
で、ミラーニューロンの話を読んでいて、思い出したことがひとつ。
とんちんかんな反応も、ミラーニューロンの不足からくるのかもしれません。
インターネットで事前登録後に窓口へ行く、という手続きが必要な申し込みをしようとしたところ
何度やっても途中でシステムが落ちるので直接窓口へ行ってみました。
結果的に、その場でネットで事前登録をして窓口手続きを行ったのですが
スタッフの人とのやりとりに、ちょっと違和感があったのです。
細かい部分は省くとして
当然あるであろう反応がなく、それは今関係ないということに話題が移ったりしました。
それは
「何度も事前登録の入力をして、大変でしたね」という背景からくる
それは大変でしたね、申し訳ありません、などの言葉。これがなくて
それと
「この人は申し込みをしたい」という前提を無視した言い訳、的外れな説明で
本来の目的からどんどん遠ざかっていく会話
謝ると負けだ、謝ってはいけない、という会社の方針があったのかもしれませんけどね。
でもこれは結構逆効果になることも多くて
あやまるの代わりにねぎらう、部分的にあやまる(システムダウンではなく手数をかけたことに対してあやまる)などで同調を示すことは「損」ではありませんから、
ちょっと整理してマニュアル化してもいいと思います。
ただし、これはマインド醸成も含めて、一律的な出口マニュアルではない取り組みがベスト。
話は戻って
そこまで今すぐにはできないのでこんな工夫はどうですか?
・相手の目的(登録したい)を見定める、その方法を適切に案内する(i Messageでの提案がベスト)
・相手の気持ちを組んで(いたわる、ねぎらう、あやまるなど)声をかける、動く
これができるだけでスムーズなやりとりになるはずなんです。
オカンが、商店街のおばちゃんが、ベテランのPTAの役員さんが
はたまた気持ちのいいCAさんのサービスなんかもそうでしょう
ぱぱっと問題解決できるのは、この2点に尽きるのではないかなと思うのです。
プロのコーチとしては
そうか、ミラーニューロンが不足している若者が増えてくるのか
ということは頭に置いておこうと思います。
もうちょっと調べてみようー。