ティール組織#01 「ティールって何?」
ティール組織について、【[イラスト解説]ティール組織/フレデリック・ラルー著/2018年12月発行】から教えていただきました。今後も理解を深め連載していく予定です。
ティール組織を一言で言うと?
森には動物、植物、微生物など大小多様な生命体が生き、完璧に調和が取れている。指示を出しているものがいるわけではなく、工程を管理しているものがいるわけでもない。
各生命体が各々の本能に従った反応をし、全体が有機的につながり、最適な形へと進化していく。
「ティール組織」とは、
森の生態系のように、一人ひとりが本心で反応し、心からやりたいと思う行動が、全体で有機的につながり、最適状態をつくっていく組織
と表現できる。もっと端的に言うと、
生き生きとした有機体の集まり
という極めて生物的な組織形態と言えると思う。
本ではティールのことを「進化型」組織と紹介している。
初めにこの言葉を見たとき、「従来型組織よりも進んだ組織」という意味と思ったが違っていた。
「進化型」というのは、
環境に合わせて、自然界にある生命体のように進化していく組織
という意味のようだ。
この言葉を聞いてバシャールを思い出した。
バシャールが常々言ってることは、
自分がワクワクすることをやりなさい。
そうすると必要な未来はやってくる。
個人の集まりである社会にも同じことが起こるのであれば、一人ひとりがワクワクすることをしたとき、社会全体も最適化されていく。社会の一部の組織で見ても同じことが起きるということなのか。
具体的事例:オランダの看護師団体 ビュートゾルフ
ビュートゾルフは、オランダの看護師団体。オランダの地域看護に関わる人の3分の2にあたる9,000名以上を雇用している。2006年に一人の看護師が始めたとは信じられない数字。
本部スタッフは28名だけ。各チーム10〜12名で運営され、マネージャーもチームリーダーもいない。階層構造だけでなく、数値目標も業績評価も予算もない。
「患者さんができるだけ豊かで自主的な生活をする手助けをする」という目的があるだけ。
いくつかルールがあるようだが、既存の組織では考えられない形で、9,000名が有機的につながり、それでいて医療費の削減やサービス時間の短縮を実現している。
これから地域連携のNPOを始めようと思っている私にとっては非常に興味深い。また、ここまで読んでこんな組織をつくりたいと熱くなる。
ティール組織をつくるポイント
大項目で3つのポイントが紹介されている。
(1)自己管理(セルフマネジメント)
上司はいないので、一人ひとりに決定権がある。十分な考察と全体を見た決定が行えるよう「助言プロセス」がある。これは、知見のある人やその決定に責任を負う人へ助言をもらうというプロセスである。
「助言プロセス」により課題や可能性を発見し、関係する人への合意形成ができる(合意形成を必要としないと書いていた気もするので、ここは違うかもしれない)
(2)「全体性」を取り戻す(ホールマインドネス)
心のフタを外し、自分自身をさらけ出せる安心安全な場をつくる。
「全体性」というのは、自分自身の中の全人格という意味かと思う。成果や効率を求められる職場では、内面深くの感情的なことや、直観、精神面は抑えることを求められる。また、内面深くをさらけだすことには恐れもついてくる。
しかし、外からの圧力や期待、目の前の報酬から離れた奥深くの自身の心に従ったとき、ティール組織ができる。心理的安全性を十分に感じられる、本当の自分を出せる場にすることが、ティール組織になるためのステップである。
(3)常に進化する
ティール組織には5年後の中期計画がない。数値目標もない。
20年先を見て明日の行動を決める。そうすると、必要な未来は自然と起こる。
これをもバシャールとつながる。
自分が心からやりたいことをやっていれば、必要なことはやってくる。
印象に残った言葉
誰もが均一に平等になる必要はありません。すべての働く人たちが、それぞれ最大限強く健全な新しい自身(新しい自分のバージョン)に成長していくことができたらいい。
生命システムには変化を受け入れる能力が生来的にある。
組織に高潔な目的があるとき、競争は消える。
次に深めたいこと
ミッションステートメントは信じない。予算も、数値目標もない。
これで本当に、全体最適な方向へ進んでいくのか疑問が残る。
実際には成されているキーポイントに気づいていない気がする。
全体が有機的につながり、自己応答で最適な方向へ進化していく。その前提として「一人ひとりが本来の自分で生きる」「心のフタを外し、本当の自分を表現する」があると思う。そのためにできる具体的なことは何なのか?
さらに読み深めていこう。
この本から教えていただきました。
ちなみにティールとは色を表していて、鴨の羽色という青緑色だそうです。本の表紙がティール色だったんですね。
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