カナダ旅行記2023 ⑳ ケベックシティからモントリオールを経て帰国まで
この「カナダ旅行記2023」も、やっとのことで最終回です。① を投稿したときは、まだモントリオールにいました。2023年9月4日のことです。
その時の思いが ② に残っています。
そうでした。日記だったのでした。脈絡なく、率直に、その時々の思いを残すための、日記だったのでした。それがいつの間にか、その時々の思いから脱線し、過去の思い出や、お薦めしたい場所などのガイド情報がつまった旅行記になってしまったのでした。
一年かけてこの旅行記を投稿し続けるなかで、私はカナダのことだったら際限なく語ることができるなあ、という気づきがありました。話したいことはまだまだあるのでした。ただ、2023年の旅行はとっくに終えていますので、この旅行記もどこかで終えないと。
というわけで、今回はケベックシティからモントリオールの空港を経由して帰国した日のことを振り返ってみます。
これまでの記事はマガジンに纏めています。始めから読みたい、再度読みたい、という奇特な方に向けてこちらにマガジンのリンクを貼っておきます。お読みいただけると嬉しいです。
ケベックシティには3泊しました。この小さな都市に3泊って、割とゆったり日程を確保したつもりだったのですが、街歩きと美術館巡りであっという間に過ぎてしまいました。
もしできることなら、素晴らしい景色を見ることができる場所や、居心地が良く気に入ったお店などには、再び訪れて時間を過ごしてみたかったです。一度きりの訪問ではなく、通うということをしてみたかったです。
そんな贅沢な旅をするのは、また別の機会に。まあ、十分な予算を確保したあかつきに実行したいと思います。
帰国の日でもある、ケベックシティ最終日の朝は、5時半くらいには起きていました。当時受講中だった職業訓練の eラーニングの授業を、一時間程こなす必要があったからです。思えばこの旅行中は、毎日コツコツと頑張ったものでした。
そしてラウンジであたたかいコーヒーを貰ってきて、お部屋で朝食を食べました。前日に調達していたキャロットマフィンです。日本ではあまり見かけませんよね。大きくて食べ応えありました。
朝食を食べたら、パッキングをしたり、シャワーを浴びたりして、出発の準備です。昨晩もお風呂には入っていましたが、長い長い移動が控えていたので、シャワーを浴びてスッキリしたかったのです。
ケベックシティから日本への帰国の行程は、モントリオール経由になります。日付変更線を超えるので時間の計算がややこしいのですが、ケベックシティのホテルを出発して、東京の自宅に辿り着くまで、ざっくり24時間かかります。これはプリンスエドワード島からの行程でもだいたい同じだと思います。ざっくり。
この日最初に飛行機に乗るケベック・ジャン・ルサージ国際空港には、飛行機出発の2時間くらい前に到着するつもりでした。ホテルを8時半頃に出発しました。
荷物を纏めて、物凄く名残惜しい気持ちで、ホテルの部屋を後にしました。いやあ、本当に居心地の良いホテルでした。もう一回、写真を貼っておきますね。
チェックアウトのためにフロントに立ち寄りました。支払いはもう済んでいたので、カードキーを渡すだけでチェックアウト手続きはあっさり終わりです。そこですかさず、フロントの方が「これから空港へ向かうのよね? タクシー呼びますね」と声を掛けてくれました。私がお願いする前に。
実は前日の夜、タクシーの手配についてフロントの別の方に尋ねていたのでした。「翌朝チェックアウトしたらタクシーで空港に向かいたい。タクシーは予め手配を頼んでおいたほうがいいか。それともチェックアウト時に頼んだ方がいいか?」というようなことをです。そうしたら「チェックアウトのときで大丈夫」という答えでした。
私がタクシーについて尋ねていたことを、このホテルではちゃんと引き継いでくれていたのでした。そうして、私が改めてタクシー手配を頼むまでもなく、フロントの方が申し出てくれたのでした。ありがたい。
こういうサービスは一昔前は一般的だったかもしれませんが、最近では徐々に無くなりつつあります。私たちはホテルに頼むまでもなく、スマホのアプリでタクシー手配を自分ですることが可能な時代になりました。また、チェックインやチェックアウトの手続きは、フロントのスタッフではなく機械がやるようになりました。ホテルは人手不足が深刻ですから、サービスより作業効率を重視しがちです。
いやあ、素晴らしいホテルでした。やっぱりまた泊まりに来たいと強く思いました。そしていつまでも、このままでいて欲しいとも思いました。
なお、⑰ でもこのホテルのことを絶賛していますので、まだお読みでない方はよかったら読んでやってください。
そんなわけで、ほっこりした気持ちでホテルに別れを告げ、タクシーに乗って空港へ向かいました。30ほどで空港に着きました。
ケベックシティの空の玄関口であるケベック・ジャン・ルサージ国際空港は、ここ数年リニューアルと拡張工事を進めているようで、全体的に新しくて綺麗で広い空港です。
でも、トロントやモントリオールの空港と違って、レストランやお店は多くありません。見て回るものが少なく、搭乗手続きをしてしまうと、手持無沙汰になります。
ゲートの前に辿り着いたら、背負っていた機内持ち込み荷物のバックパックを下ろして搭乗時間までぼんやり過ごしました。ちなみに旅行の時の相棒であるこのバックパックは、もう10年近く使っています。大容量で便利。機内で使うマクラや厚手のパーカーを入れています。
ゲートの外に広がる景色は綺麗でした。いいお天気だったんですね。眺めているだけで気分が良くなります。そして、名残惜しい気持ちになります。次にカナダに来ることができるのは、いつになるだろう。ちなみにこの記事を書いている2024年9月にはまだ実現していません・・・。
さて、名残惜しい気持ちを抱えつつ、搭乗時間を迎え、飛行機に乗り込みました。私の記憶ではこのあたりまでは、順調だったと思います。飛行機に乗り込んでから、こちらの写真を撮っていました。10:56 のことでした。
さて、乗客はみんなスムーズに飛行機に乗り込み、座席に収まりました。11:10 の離陸の時間も過ぎました。ところが、なかなか動き出しません。
ちょっと遅れます、というようなアナウンスがありました。もしかしたら私の英語聴き取りが間違っているかもしれませんが、行先のモントリオールの空港が混みあっているので待機しているというような内容でした。
たっぷり1時間程経ったところで、やっと飛行機が動き出し、滑走路に向かい、飛び立ちました。やれやれ。
本当だったら、既にモントリオールに到着しているはずの時間でした。名残惜しいという気持ちがいつの間にか消え、大丈夫かな、次の飛行機に無事に乗れるのかなという不安な気持ちが湧き上がってきました。
今回の旅行で撮った写真はこれが最後でした。ケベックシティの空港を飛び立った時に飛行機の窓からパシャリと撮った、セント・ローレンス川の写真です。
それから、もう写真を撮るどころじゃなかったんですね。
この後、この飛行機のフライト自体は順調でした。予定通り50分程で、モントリオール・ピエール・エリオット・トルドー国際空港に着陸しました。13時過ぎだったと思います。私が乗り継ぐ成田行きは 13:25 発です。飛行機搭乗が始まる頃です。
ところが、飛行機は無事に着陸したのに、なかなかゲートまで移動しません。私は少しドキドキし始めました。成田行きに乗り込めるのだろうか。周りのお客さんも同様にドキドキしているのが分かりました。静かにザワザワしています。
そこでアナウンスがありました。ゲートが混みあっているから滑走路で待機していること。あとどのくらいでゲートが空くのか分からないこと。お客様の中には次の乗り継ぎに間に合わない方がいらっしゃるだろう。その場合は何番カウンターへ申し出てください。他の便も時間が乱れているから気をつけて。降りたらフライトスケジュールを確認してね。・・・というようなことを何度かアナウンスしてくれました。
そして、乗り継ぎがある方を優先して飛行機から降ろしてあげて欲しいともアナウンスされ、周りの人と「あなた乗り継ぎある?」みたいなことを確認し合いました。まあ、ほとんどの方が乗り継ぎがありました。
さて、20分近く滑走路で待機したあと、ようやくゲートに飛行機が着きました。手にはパスポートと次の成田行きのチケットを握りしめて、飛行機から降りると、ゲートにいたエアカナダの人が「あなたはどこへ?」と聞いてくれました。「東京行きだ」と答えると、「間に合うから今すぐ行って!」と言われました。
モントリオールのトルドー空港は結構な大きさです。国内線のエリアから、国際線のエリアまで早歩きで移動しました。本当だったら1時間半近くの乗り継ぎ時間があったので、最後に Tim Hortons に寄りたかったのに! 最後のカナダでのお買い物のチャンスだったのに!
エアカナダの成田行きは、確かにまだ飛び立っていませんでした。13:25 はとっくに過ぎていましたが。搭乗ゲートに辿り着くと、ほとんどの乗客の方は乗り込んだ後のようでした。でも、間に合ったみたい! 良かった! と安心したところで、ふと気になりました。私の預け荷物であるスーツケースはどうなるのだろう? 私は間に合ったけど、スーツケースは間に合わないんじゃ?
ゲートでパスポートと搭乗チケットを出しながら、「私はたった今ケベックシティから到着したのだけれど・・・」と口にしたところで、CAさんが「大丈夫、あなたの荷物も載せるから」と言ってくれました。すぐに分かってくれたんです。
やれやれ、良かったと思いつつ、案内された座席に座り込みました。私の後から乗り込んでくる乗客の方も、何名かいました。他の便のスケジュールも乱れていたんですね。そして、それらの便からの預け荷物を載せるということはこの便もまだまだ遅れるということです。
結果的に、当初の予定より2時間程遅れて離陸しました。2時間も飛ばない飛行機に缶詰めになっていたんです。そのあと約12時間のフライトがあったのに! 思い出すだけでうんざりするような飛行機滞在時間になりました。
そんなこんなで、カナダを去るという感慨の気持ちは消え失せてしまいました。飛行機が到着予定時間を大幅に遅れて成田に着陸したときも、やれやれという気持ちでした。リムジンバスでバスを待っているときに、とても蒸し暑く感じたのを覚えています。昨年の9月12日のことでした。
昨年の9月12日の私のツイートを貼っておきます。やれやれ、くたびれた、ってこぼしていますね。note も帰国までがんばる、って書いてあります。一年もかかると思っていなかった私がいます。
このツイートはカナダ滞在中のツイートをツリーのように遡ることができます。引用ツイートを繰り返したので。⑳ まで続いた note よりずっと簡単に私のカナダ滞在中の思いを垣間見ることができます。カナダ滞在中どころか、カナダ行きを決めた 2023年6月26日 まで繋がっています。よかったら見てやってください。
というわけで、カナダ旅行記2023 はここまでです。一年かかったけど帰国まで書くことができて良かった。ほっとしました。
ここまで続けてこられたのは、お読みくださった方の存在を感じることができたからです。いいねとコメントに本当に励まされました。ありがとうございました。
カナダのことは、また何かテーマを決めて記事を書いてみたいなと思っています。その時にまたお会いできるのを楽しみにしています。
ここまでお読みいただいたことに感謝です。毎回生みの苦しみを感じつつ投稿しています。サポートいただけたら嬉しいです!