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テニスラケットの硬さ/柔らかさ
どうもテニスラケットの硬さ/柔らかさについて誤解している人が多い気がするので、この記事を書くことにしました。
結論から言います。ボールが飛びにくいラケット=硬いラケットはちょっと違います。そのため、柔らかいラケット=飛びのいいラケットも違います。
具体的な例でいうと、バボラのピュアドライブは柔らかいラケットではありません。あれは硬いラケットです。逆にヨネックスのVcore Proは硬いラケットだと思われがちですが、あれは柔らかめの部類にはいります。
もちろんボールの飛び具合はラケットの硬さに直結します。硬いラケットはフレームがしなりにくいため、飛んできたボールのスピードをあまり落とさずに打ち返すことが可能です。だからボールを飛ばしやすい。俗にいうパワーラケットです。
例えば、先述したピュアドライブ、ヨネックスのEzone100、WilsonのUltraやBurn、HeadのBoomなどは硬めの部類になります。
逆に柔らかいラケットはフレームがしなりやすいため、飛んできたボールのスピードが落ちやすい。そのためボールの飛びは抑えられます。
柔らかめのラケットの例をあげると、WilsonのClash、ヨネックスのVcore Pro、HeadのGravity 、PrinceのPhantom シリーズなどがあげられます
ちなみに、ラケットフレームがしなってから戻る反発でボールが飛ぶ、というのは迷信です。実際はフレームがしなって戻りきる前にボールがストリングから離れてしまいます。テニスボールがストリングに触れている時間は約3∼5ミリ秒です。
と、ここまで長々と説明しましたが、一番簡単なのはラケットのStiffness Score(RA)をチェックすること。これはラケットの硬さのスコアです。
RAが63以下であればとても柔らかいラケット。64から67が中くらいの硬さ。68以上はかなり硬いラケットになります。
最近のラケットは64から67に収まっているものが多く、先に例として挙げたラケットもほとんど64から67のあいだです。あ、でもピュアドライブはぶっちぎりで硬いです。
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テニスエルボーや、肩、腕、手首に痛みのある人はできるだけRAの低いラケットを使ったほうがイイです。Tennis Onlyのコラムによると、66以下のラケットが好ましいとのこと。
WilsonのClashとPrinceのPhantomはRAがかなり低いので(59くらい)腕や肩に問題のある人には良いかもしれません。
あとはストリングの種類も打感の硬さ/柔らかさにかなり影響がでますが、ストリングについてはまた思いたったときに書くかもしれません。
というわけで、今回はテニスラケットの硬さ/柔らかさについてでした。
この話題はnoteのなかでも間違った説明をしている記事をチラホラと見かけたので書きました。
最後に、こちらの記事でRAについて僕よりもうまくまとめてくれています。読んでみてください。