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雨の日のテニス

僕が働いているテニスクラブのコートは全てハードコート。計8面あります。必然的に雨の日はテニスができません。

テニスについてあまり知らない人のために説明すると、ハードコートとはテニスコートのサーフェスのひとつで、まあコンクリートを想像してもらえればいいかなと思います。

ハードコートは雨に濡れると滑りやすくなって危ないので、一般的に雨の日にテニスは出来ません。

ところが、僕がテニスコーチとして駆け出しの頃に一緒に働いていたヘッドコーチ(上司)はかなりのストロングスタイルで、どしゃ降りのなかでもレッスン強行が当たり前でした。

それこそ生徒たちの親が「もうこれ以上はちょっと。。。」、と止めに入るまでは余裕で続行プレイボール。良かれ悪かれ昭和のスポコン臭漂うおじさんコーチでした。ちなみに、オーストラリア人。

僕はそんなコーチのもとでテニスコーチとしてのキャリアをスタートしたため、長いこと雨の日もできる限りレッスンを強行するのがコーチとして良いことなのだと信じ込んでいました。

濡れているハードコート。めっちゃ滑りやすいです。

その後他のテニスクラブで働くうちに、おじさんコーチのストロングスタイルが必ずしも一般的ではないということを学習。

雨の中テニスをするのは危険だし、ほとんどの子どもは雨が降っているなかテニスをやりたくなさそうだし、親御さんたちもあまりウェルカムではないということを認識しました。

今思えば、おじさんコーチはレッスンを雨天キャンセルにしないことで振り替えレッスンを回避していたのでは、と思っています。気持ちは分かるんですけどね。振り替えレッスンは面倒臭いから。でもそれはコーチ側の都合。お客さんには関係のないこと。

テニスコーチもサービス業なので、お客さんが第一。

雨でレッスンをキャンセルにする時たまに思います、色々な職場で働けて良かったな、と。

ずっとおじさんコーチと仕事をしていたら、豪雨のなかレッスンを強行することが当たり前だと思っていた可能性もある。でも複数の職場を経験することで、仕事の色々な側面を違った角度から眺められた。おかげでテニスコーチとして多様な経験を積めた気がしています。

要約すると、雨の日は潔くあきらめてレッスンを中止にしましょう。

そしたら早く家にも帰れるし。



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