【バスケ指導者向け】普通のチームが今より強くなる練習メニュー
こんにちは、三原です。
お読みくださり感謝しています。簡単に私の自己紹介をさせてください。
わたしは小学校5年生からバスケットボールを始めました。そして、高校時代に恩師の影響で指導者を目指し、大学を卒業して夢を叶え、現在バスケットボールを指導しています。主な指導対象は高校生の男子です。指導歴は2020年現在で16年目になります。
わたしの指導しているチームは、特別優れた運動能力のある子や、背の高い子がいるわけではありません。高校からバスケを始めた子もいます。
でも、そんな子たちにもバスケをもっと好きになってもらいたい、上手くなる楽しさ、勝つ喜びを与えたい。そう思って毎日の練習を考えています。
1日の中で、頭の中のほとんどは「何の練習をしたらいいか?」です。悩みに悩みましたが、最近は自分の練習に自信が持てるようになってきました。
わたしのチームの子たちは目を輝かせて毎回の練習してくれています。
・生徒がバスケを好きになる
・生徒が自主的に取り組むようになる
・チームが試合で勝てるようになる
・チームの雰囲気が良くなる
こういうことをテーマに練習を考えてきたのです。
ようやく見えてきた「何の練習をしたらいいか」について、この本ではまとめました。一番悩んでいた10年前の自分にアドバイスするつもりで書きました。
バスケに限らず、多くのスポーツ指導書は「日本一」になった人が出版することがほとんどです。日本一の先生から比べたら、わたしのような普通のコーチ、弱いチームの指導者が、情報発信することは、今までありませんでした。
でも、インターネットの普及により、わたしのようなコーチも皆さんと情報共有できるようになったのです。すばらしい時代です。
おそらく、日々バスケの指導にたくさん悩んでいるのは、
・日本一に近いコーチではなく
・初めてバスケの指導者になったような
・普通のチームのコーチ
そう思っています。わたしがそうでしたから。
もしあなたがバスケの指導に情熱はあるけれど、やればやるほど悩みが増える。そんな方であれば、きっとお役に立てるはずです。
わたしが日頃どんなことを考えて練習に臨んでいるのか。わたしと共にバスケに取り組んでいる子供たちに感謝して、ここに記します。
練習の目的は?
何のために練習するのか?ということを生徒に聞いてみたとします。
・勝つため
・優勝するため
・うまくなるため
たぶんこう言うでしょう。
まったくもって間違っていないのですが、もう一歩深堀して考えてみたときに、わたしはこう答えます。
練習の目的は「良い習慣」をつくることだよ
人はみんな、習慣によって生きています。
・だいたい同じ時間に起きて
・だいたい同じものを食べて
・だいたい同じことをして
・だいたい同じ場所で過ごす
行動はくり返すと「習慣」になります。そして習慣によりくり返された行動は、結果をつくるのです。
たとえば歯磨きがその例です。たぶんこれを読んでいるあなたも歯磨きが習慣になっていますよね?
・歯磨きの習慣がない人
・悪い歯磨きの習慣がついた人
⇒ 虫歯になる
という結果になります。逆に
・歯磨きの習慣がある人
・良い歯磨きの習慣がついた人
⇒ 健康的な歯を保つ
ということです。
もうわかりますね?
悪い習慣=悪いプレイ
良い習慣=良いプレイ
なのです。
・ただやる
・なんとなくやる
・言われたからやる
という練習では、良い習慣づくりは不可能です。そうではなくて
・自分で考えてやる
・全力を出してやる
・みんなでがんばる
という練習だと、良い習慣になるのです。
ちなみに、プレイだけではなく、良い習慣は日常生活から始まります。
・挨拶をする
・返事をする
・後片付けをする
・かばんや靴をそろえる
・お礼を言う
こういう良い習慣は家庭や学校生活でもできるようにしたいです。
今回は「バスケの練習」という内容なので、生活習慣については多く触れませんが、「オンザコートとオフザコートの関連こそが大事」ということは頭に入れておいてください。バスケの練習はせいぜい2-3時間。日常生活は21時間です。どっちが習慣に影響を与えるかは言うまでもないですね。
バスケの特性「まざる」と「切り替わる」
バスケを含めた球技は、大きく4つに分かれます。
・ゴール型(サッカー、ラグビーなど)
・ネット型(テニス、バレーボールなど)
・ベースボール型(野球、ソフトボールなど)
・ターゲット型(ゴルフなど)
このなかでバスケはどれかと言えば「ゴール型」です。
ではゴール型の特徴はというと
・人が混ざる
・切り替えがはっきりしない
ということになります。
「人が混ざる」というのは、敵と味方が混ざるという意味です。
・何かをやろうとしても、相手がいます
・スペースが狭い、広いがあります
・味方が役にも立つし、邪魔にもなります
人が混ざるから、相手との「駆け引き」が大事です。
そして「切り替えがはっきりしない」というのは、攻守の切り替えが目まぐるしいということです。
・野球は3アウトチェンジ
・バレーはサーブで始まる
これに比べてバスケは「守り、即、攻め」というように、いつ切り替わるかわかりません。
つまり、バスケがうまいというのは
・駆け引きの判断に優れている
・切り替えが速い
という2点なのです。
だから野球で言うと素振りのような、「自分だけで黙々とする練習」は本当のところ意味がない、となります。
たしかにシューティングとかは大事です。パスの型も大事です。でも、それだけ練習しても「駆け引き」、「切り替え」がわからなければ試合では技術が使えない、ということになります。
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