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【ピアコーチング】コーチェット社内でのピアコーチングの取組

こんにちは。
コーチェットの取締役COO吉田です。

社内のメンバーで続けてきたアドベントカレンダーも今回が最終回です。
コーチングや社内の出来事・関わりについて様々な記事があり
個人的にもとても学びが多い取り組みでした。

今回は、コーチェット社内で1年ほど続けてきているピアコーチングについてご紹介したいと思います。

以前にもこちらの記事がありましたが

今回はピアコーチングの社内責任者である自分から、メタな視点でお伝えしたいと思います。

概要

コーチェット社内で実施しているピアコーチングとは

  • OKRの推進を目的とし

  • 社内のメンバーが上司部下ではないペアを組み

  • 週に1回30分の時間を確保し

  • お互いのOKRについて15分ずつコーチングをしあう

という取り組みです。
目的としては以下のものを設定しています

  • OKRの目標を達成すること

  • OKRの進捗管理を全メンバーで行うこと

  • OKRの達成に向けてうまくいっていることを承認しあうこと

  • OKRの達成に向けてうまくいっていないことをサポートすること

  • チームメンバーひとりひとりが成長すること

  • チームメンバーひとりひとりが成長を支援することができるようになること

  • 上記を通じて、勝ち癖のあるチームをつくること

  • 上記を通じて、仕事を通じたウェルビーイングを高めること

はじめた経緯

まず前提として、コーチェットでは社内の目標管理制度としてOKRを導入していました。
当初は全社共有のスプレッドシートに全社・チーム・個人それぞれのOKRを記入し、適宜確認しながら進めてきていました。
その中で、特に個人OKRをより主体的に進めて行くにはという観点が1つ。
コーチェットのミッション「全ての人が互いを生かし育て合う社会をつくる」について自分達で体現する方法という観点がもう1つ。
これらの検討から社内でピアコーチングを開始しました。

社内にはコーチングに慣れ親しんでいる人が多いということもあり、当初はわりとざっくりとした形で
「事務局側が決めた相手と、週1回 30分、15分ずつお互いのOKRについてコーチング」
というところからはじめ、継続的に仕組みの改善を続けています。

リマインドと問い

実施頻度と実施品質の向上施策として
毎週実施してもらうことのリマインドとあわせて、Slackbotから問いを投げています。
QのはじめのあたりはOKRの精度を問うような質問を重点的に。
例えば、

  • KRの100%達成の状態は明らかですか?または、定量化できていますか?

  • まだ着手できていないKRがある場合はいつ開始できるか明確にできるでしょうか?

といったもの。中盤には

  • x月で「これだけはやり切る」ために、どんなリソースが使えそうですか?

  • 今Qも1ヶ月が終わりました。個人KRは現状に合っていますか?合っていなければ見直しを、合っていれば達成のために加速できることを話してみましょう

終盤には

  • この3ヶ月を思い出して今Qで手放すもの、来Qからの新しい自分のために手渡すものを1つずつあげるとしたら何でしょうか?

  • 振り返る中でやり残したことが 1 つあるとしたらラストスパートとして何を実行しますか?

コーチングに慣れているメンバーにとっても、こうした問いが定期的に送られてくることは、ピアコーチングのやりやすさにつながっているようです。
また、季節ごとに言い回しを変えたり、M-1の直後には「自分に毒舌を吐くとしたらなんと言いますか?」といったように
問いにも飽きがこないように、という工夫もしています。

効果と課題・改善

社内のOKRと同期して3ヶ月ごとで組み合わせを変更しており、あわせてアンケートによる振り返りと改善活動を行なっています。
ここまでの活動で把握している効果としては

コーチングされる側にとって

  • コーチング的関わりによって、OKRの達成に向かう道筋、阻害要因、促進要因がより可視化され、行動しやすくなる

  • 上下関係のない関係性において、直接の上司には話しにくいことも話せる(上司との1on1はジャッジされる・する関係性をもってしまうため)

  • 多様な視点を得られる

  • 自分から状況やネクストアクションを言語化することで自主的なコミット感が高まる

  • 本人、上司以外に自分のOKR・目標についての理解者・支援者が得られる

  • 週1回OKR・目標について見直す機会があることで、進捗の悪いもの、後回しになっているものについて考える機会が得られる

コーチングする側にとって

  • 他のメンバーにコーチとして関わることで、相手の話に耳を傾ける、フィードバックを行う、他者が自ら解決策を見つけることを助ける、他者の視点や感情に触れる、洞察に満ちた質問をする、といったリーダーシップのトレーニングを安全な環境で行うことができる

  • またこれらを管理責任がない立場で行える

双方にとって

  • お互いの業務、お互いの特性や強み、価値観についての相互理解が進む

  • 相互理解が進むことによるチームのコミュニケーション活性、信頼関係の醸成

別の観点としては

  • 行動促進、心理的安全性向上、リソースの再認識等、コーチングを受けることそのものの価値

  • OKRへのコミット

  • チームをまたぐ相手との関わりによる社内相互理解

  • マネジメント・リーダーシップのトレーニングの場

といった効果がある、と整理できると思います。

課題については

  • 毎週できているピアとそうでないピアにはどんな差があるのか

  • 同じチーム内のピアとチーム外のピアのpros&cons

  • OKR自体が形骸化しやすい要素には何があるのか

  • ピアコーチングだけではなく会社全体のOKRの進行サイクルの改善の必要があるところはなにか

といったものを認識し、継続的に改善を続けています。

今後

社内ではOKR推進を目的としていますが、ピアコーチングというフレームにはそれ以上の可能性を感じています。
これまでの活動や改善から得られたノウハウだけでなく、今後はコーチングに慣れていない組織・グループで進めるための方法も検討していきたいと思っています。

追記

2023年3月24日 PEER+というサービスを公開いたしました。
記事に挙げた社内での取組みに加え、社外の方々にも利用していただきながら開発してきました。
現在はクローズドβ版の状態ですが、事前登録を受け付けています。
ご興味をお持ちいただけた方は是非ご連絡ください。

PEER+ β版

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