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『マンガでわかる介護職のためのコーチング』ご好評いただいています!
おかげさまで新刊の「マンガでわかる介護職のためのコーチング」が書店での売れ行きが好評のようです。担当編集者から、嬉々としてご連絡いただきました。たくさんの方々に手にとっていただけていること、大変嬉しく思います。ありがとうございます。
本書は、ちょうど昨年のコロナ禍が始まった頃から、執筆がスタートしました。前作をお読みいただいた出版社様からご依頼いただいたのは、コロナ前の夏頃ですから、発刊まで約2年かかっています。一旦、書き終わったと安堵しても、編集者からの修正・加筆依頼で書き直すということが繰り返されて、「いつ終わるんだろう?」と途方に暮れることもありました。そのため、3度の発刊日延期となり、発刊をお待ちいただいた方々には、大変ご迷惑をおかけいたしました。
正式にタイトルが決まったのは、執筆している最中だったのですが、編集者が提案してくださったサブタイトルは、「部下をコントロールするコーチング」だったのです。このサブタイトルで私の考えと噛み合わなかった理由がわかりました。
そんなこんなで緊急リモート会議となりまして、私の考えをお伝えすると…。
編集者:「先生が介護現場でたくさんの研修やコーチングをされていることは理解しております。ですが売れる本の内容は、私どもが熟知しております」
私:「私の前作をお読みいただいて、ご依頼いただけたんですよね?」
編集者:「そうです。ですが、売れる本は部下育成です」
私:「前作にも、部下コントロールが部下育成ですとは書いていませんが…」
編集者:「多くの管理職は、部下をコントロールできなくて悩んでいます。ですので、コーチングで部下をコントロールする術をお伝えいただきたいのです」
私:「えっと…、○○さん(編集者)が上司から、コントロールされようとしていると感じたら、どんな感じがしますか?たとえば、今まで話を聞いてくれなかった上司が「なるほど~他には?」と急に訊いてきたら、どんな風に感じますか?」
こんな感じで編集さんとのコーチングセッションが始まり、さまざまな紆余曲折がありました。
コーチングセッションでお話を伺うと、編集さんが「部下コントロールしたい」と思われる理由もわかりましたし、また「自分は変わる必要がない」と思われる理由もわかりました。
安心安全がない環境では、人は変われませんし、変わりたいとも思えません。「私は悪くない。あの人が悪いんだから、あの人が変わればいい」と自分を守ることに意識が集中するのは、自然なことです。
チームマネジメントの推進には、個人とチームメンバー双方の成長が不可欠です。
介護現場に限らず、多くの職場ではマネジメントのみを行うのではなく、自らもプレイヤーとして業務を行うプレイングマネジャーなのではないでしょうか。そのため、マネジメントに十分な時間を割けず、つい合理主義的なやり方に終始してしまうのも致し方ないのかもしれません。ですが、長期的にチームマネジメントを考えると、自分もチームメンバーも双方の成長機会を逃してしまっています。
チームメンバーを信頼することができるか、失敗を成長機会として捉えることができるか、マネジャー自身のマインドセットと意思が重要といえるのではないでしょうか。
私自身、本書の編集さんとのやり取りで学ぶこと、気づくことがたくさんありました。
あなたとチームメンバー双方の成長に本書をお役立ていただければ幸いです。
《マンガでわかる介護職のためのコーチング~介護現場の悩みを一挙解決! スタッフや利用者家族との関係を良くするための30の技術》
《マンガでわかる介護職のためのコーチング出版記念講演会》
※介護職に限らず、どなたでもご参加いただけます。