島根大学社会教育主事講習の授業を紹介します:八咫烏ゼミ
島根大学の社会教育主事講習で実施している「社会教育演習」の授業をご紹介します。
島根大学社会教育主事講習の「社会教育演習」(通称「ゼミ」)では、受講者の所属・勤務する現場を題材とした問題解決型学習(PBL:Project Based Learning)に取り組んでいます。ゼミは、受講者5名、講師2名程度の少人数で行い、受講者相互の学び合いや講師による丁寧な伴走を大切にしています。
この記事では、2022年度に実施した12のゼミの中から1つをご紹介します。
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八咫烏ゼミ
今回は、八咫烏(やたがらす)ゼミを紹介していきたいと思います!
八咫烏(やたがらす)とは?
八咫烏とは、日本神話に登場するカラス(烏)で、神の使いとされています。日本サッカー協会のシンボルマークにもなっていて、厳しい道のりを導いてくれるとも言われています。中国神話で、太陽に住む三足烏から影響を受けたとも伝えられており、一般的に三本足の姿で知られています。
八咫烏ゼミのコンセプト
八咫烏ゼミでは、「地域」、「学校」、「自分」の3つの軸足(八咫烏のように3本足)をつくっていくこと、現場も自分も、もう一歩“新しい未来”へマルチに前身させるワザを学ぶということを大切にしています。コンセプトとしては、「軸足を増やそう!」で、特に「自分」軸を重視しています。自分の強みや特技を現場で活かし、経験を積み、次のキャリアへつながる方法を模索します。
八咫烏ゼミに集まる人
八咫烏ゼミのサポーターは、元地域おこし協力隊ということもあり、学校現場だけでなく、地域の多彩なフィールドや多様なプレーヤーたちとの協働経験があるという強みがあります。学校、地域、ジャンルを超えて人を繋ぎ、Win-Winな関係づくりを模索する「コーディネーター」としての経験から受講生の相談に乗っていきます。
受講生として集まる人たちは、教員、地域コーディネーター、地域おこし協力隊、青年の家指導員、ICT利活用支援を行う民間企業の方と多種多様です。
ゼミの進め方
八咫烏ゼミは、基本的に対話型のゼミです。お互いを深く知り、刺激を受け合い、現場やキャリアの「次の一手」をみんなで考える作戦会議を行います。後半は、ワークショップや個別面談などアウトプットの機会をつくっていきます。
受講生それぞれの現場の課題プロジェクトに関して、ゼミのメンバー全員で作戦会議を行うことで、新たな気づきがあったり、次の行動まで考えることで現場への変容が生まれたりします。お互いの現場の課題プロジェクトを知っているからこそ、進展したときに報告しやすかったり、一緒に喜べたりと仲間意識が芽生えるのかもしれません。ゼミとは別にオンライン飲み会をすることもありました。
八咫烏ゼミ生同士でのコラボ
八咫烏ゼミでは、令和3年度と4年度と2期続いているからこその交流や、ゼミ生同士での協働企画が生まれることがあります。令和3年度の八咫烏ゼミ生が、今年度のゼミ生に自身の「自分軸」を突き進めた現場の変容の話をしてくれる時間がありました。また、今年度のゼミ生内では、現場でSNS活用を学びたいゼミ生とSNSマーケティングが得意なゼミ生とのコラボが決まり、「広報戦略セミナー」が実施されました。次の一歩の行動を考えていく八咫烏ゼミだからこそ、期を超えてつながる機会があるのかなと思います。
軸を増やそうと動いている八咫烏ゼミはいかがだったでしょうか?どのゼミも現場の課題を題材に、受講生もサポーターも共に学び、共に創る、「共学共創」のポリシーが根底にあります。
ぜひ一緒に共学共創していきましょう!
サポーター 明楽 香織