【採択企業紹介】大切なことを、大切にできる時間を創る家事代行サービスの挑戦 株式会社CaSy
福井県内の事業者・自治体・団体等にデジタル技術を実装し、地域課題の解決に取り組む「CO-FUKUI 未来技術活用プロジェクト」の最終採択企業6社が決定しました。
本記事では、多数の応募の中から厳正な審査を通過し、福井県内で課題解決に向けた様々な実証実験を実施していく採択企業を紹介します。
大きなポテンシャルを秘める家事代行サービスのDX化で地域最適化モデルの開発へ
SDGsでも「女性活躍」や「ワークライフバランス」などが掲げられている通り、日本の働き方やライフスタイルは大きく変化してきています。共働きの家庭は右肩上がりで増えており、限られた家庭内の時間をより良く過ごすためには、できる限り自分の好きなこと・得意なことに時間を使いたいと考える人が多いはずです。
そんな家庭内の時間でも多くを占めるもの、それは家事です。もちろん家事が好き・得意という人もいると思いますが、多くの人は苦手、もしくは出来るならやりたくないと思っているのではないでしょうか。
苦手なことを、得意な人にお願いできることを、あたりまえにしたい。そして得意な人に感謝を伝えることを、あたりまえにしたい。そんな思いを持って、家事が苦手な創業者たちによって2014年に誕生したのが、暮らしの中の時間を創るサービスのマッチング・プラットフォーム「CaSy」を提供する株式会社CaSyです。
家事代行サービスの利用率は日本ではまだ3.5%と海外と比較してかなり低い数値となっています。しかし、内閣府の「男女共同参画白書 令和4年版」によると、共働き世帯は2001年から2021年までで約1.5倍も増加しており、夫婦のいる世帯全体の約7割にまで達しています。このように大きく社会が変化している中、家事代行サービスは今後大きな成長が期待されている市場のひとつとなっています。
女性の就業率が全国2位の福井県、その一方で就業における課題として家事が挙げられている
福井県では、「"がんばれ"から"楽しもう"」をテーマに女性が家庭や仕事、地域など様々な分野で自分らしく活躍できる環境づくりに取り組んでいます。
実際に、最新の国勢調査では、共働き世帯の割合は61.2%と全国1位、加えて、女性就業率は55.6%と全国で2位と、女性の社会進出が全国でも進んでいます。
このように、女性の社会進出が進む一方で、新たに顕在化してきている課題が家事の負担です。男女共同参画に関する県民意識調査によると、家事を担う機会は圧倒的に男性より女性が多く、「女性の継続就業を困難にしたり、障害になっていることがあるか」というアンケートで「家事」と応える女性は4割超もいる結果となりました。また、福井県の女性が家事や育児に費やす時間は2時間43分と、全国で10番目に長く、ゆとり時間は66分と全国で1番短い結果となっています。
このような状況の中、女性の家事代行サービスの利用意向は16.2%と一定数あるものの、実際に利用したことがある割合は3.4%と大きなギャップが生まれています。この背景には、家事代行そのものへの心理的なハードルがあることに加えて、手続きや予約の煩雑さなどの課題があり、これらを解決することで、より一層女性の社会進出が推進されることが期待されます。
女性活躍に取り組む福井県において、家事代行サービスのハードルを下げることを目指した実証実験を開始
このように今後成長が期待される市場において、独自のマッチングアルゴリズムの開発やデータ活用、他サービスとのシステム連携など、CaSyは業界をリードするべく家事代行サービスのDX化に取り組んでいます。自社だけではなく、家事代行業者向けの業務管理システムを提供するなど、業界全体のDX化にも取り組んでおり、ユーザーが家事代行を利用する上で抱えている課題を、地域の家事代行業者と連携することで地域に最適化されたモデルの開発を目指しています。
CaSyはサービスの申込みから、キャストとのマッチング、そして支払いまで、実際のサービス実施以外はオンライン上で手続きが完結します。そのため、家事代行サービスを使いたくても申し込むのが面倒、どうしたらいいかわからないといった方でも簡単に利用できることが大きなメリットです。
また、CaSyの大きな特徴としてCtoBtoC型のビジネスモデルを採用しています。一般的なCtoC型のプラットフォームの場合、事故や破損などの有事の際は原則個人が責任を持つケースが多く、家財や高額な電化製品などを扱う家事代行においては、有事のトラブル責任の所在が不明瞭であり、利用ハードルに繋がる大きな要因となっています。
しかしCaSyのビジネスモデルでは、CtoBtoC型として有事責任は企業がしっかりと担保することに加えて、より安心安全に利用いただけるような防犯チェックシステム等、テクノロジー活用にも注力しています。
誰もが安心して使いやすい家事代行サービスを提供することで、女性の社会進出の足かせとなっている家事負担の削減に貢献し、さらにより良い社会の実現を目指した実証実験が福井県でスタートします。
株式会社CaSy
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CO-FUKUI 未来技術活用プロジェクト
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公式note
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