西尾維新作品紹介(ノンシリーズ編)
こんにちは。T.A.です。
前回は西尾維新のシリーズ作品をご紹介しました。今回は予告通りノンシリーズをご紹介していきたいと思います。なお、今回は別作品(xxxHolic、ジョジョの奇妙な冒険、DEATH NOTE)のスピンオフ作品と、ヴェールドマン仮説、デリバリールームは入っていません。
「十二大戦」
十二支(子、丑、寅、…)の代表12人で戦い、勝ち残った人は何でも1つ願いをかなえてもらえる、というお話です。「大斬」という様々なテーマを基に執筆された、いくつかの短編を漫画にした本の中に後日譚も載せられています。その後日譚も含めてアニメ化されています。本編にはあまり関わらない、それぞれの戦士の詳細なプロフィールも見どころとなっています。
「十二大戦対十二大戦」
十二大戦の続編で、十二支の戦士12人と、十二星座(牡羊、牡牛、双子、…)の戦犯13人(双子がいるため)が戦うお話です。前作は個人戦でしたが団体戦となっています。十二大戦のネタバレになってしまうので、あまり詳しいことは言えません。
「ニンギョウがニンギョウ」
ノンシリーズにも関わらず箱入りの豪華な小説となっています。ページ数も他の作品より少なめですが、初心者向きとは言えないかもしれません。作者も「分かりづらさを追求した」とおっしゃっています。一種の意味不明さを意味不明なものとして楽しめる小説といえるでしょう。
「少女不十分」
作家志望の大学生がどうして作家になることができたか、そのきっかけとなったある少女の常軌を逸した行動の目撃から始まるお話です。「この本を書くのに10年かかった。」というキャッチコピーが付けられています。他の西尾維新作品を読んでからのほうが楽しめる作品かもしれません。
「難民探偵」
日雇い労働しながらネットカフェに暮らす、いわゆるネットカフェ難民であることから難民探偵と呼ばれるようになった根深陽義と、根深の友人の姪で就職浪人の窓居証子が、ある殺人事件を調査するお話です。ハードカバーと文庫本が出ていて、西尾維新作品としては珍しく、挿絵とあとがきがありません。
「りぽぐら!」
このタイトルはリポグラムから名付けられています。リポグラムとは、何らかの文字(特に仮名や、その仮名を用いた読み)を一切使用することなく文章を書くという縛りのことです。まずは短編を執筆し、その後に禁止ワードを定めて、意味が通るように書き直されたものが載せられているのですが、人間技とは思えません。例えば「た」という読みが禁止ワードの中に含まれていたとき、「~だった」や「~でした」といった文末が使えなくなります。その場合、どのように書き直されているか、ぜひ確かめてみてください。元々の短編も非常に面白いです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。前回と同様、興味を持った西尾維新作品がありましたら、是非手に取ってみてください。