ベガの下で写すもの。
なぜ?
君をきずつけるのか。
なぜ?
どうして?
その答えは。
悪意をもって
傷つけようと、傷つける人もいる。
そんな意地悪な人も、この世に居る。
同じように母親から生まれ
もしかしたら、君より愛されて育ったかもしれない。
それでも
攻撃したり、傷つけたりする『人間』が
そう。確かにいるんだ。
そして、
もうひとつは、
『悪気のない人間』だ。
どちらも、ぼくらと同じ人間で、
息をして生きている。
あのね、
答えなんて『ないようなもの』かもしれないね。
どうして、なぜ、に
焦点を当ててしまうけれど
いちばん注目して、
耳をすませて、痛みを感じなくちゃいけないのは、君の傷ついた『心』なんじゃあないかな。
心が傷つき痛いと泣いている。
なのに相手のことばかり考えて、
傷つくことは、弱さじゃあないよ。
相手を恨む気持ちも、感じていいよ。
感じちゃいけない感情なんて、ひとつもない。
けれど、第一に優先するのは
『心の声』であってほしいと、ぼくは思う。
思い切り泣いて、大声で叫んで
それが治るまで、何度も何時間も
何日かかってもいいさ。
君の心の傷が
涙で消毒されて。
少しだけ前を向けたなら。
また君はひとつ、優しくなった。
そして、君が傷つける立場じゃなくてよかった。
なんて思うのは
やっぱりひどいかな。
ただ、ひとつだけ。
君を傷つけたその人は
君にとって本当に必要な存在かい?
どんな思いで、
君を傷つけたかはわからない。
けれど、もう君を泣かせたくないんだ。
君の心がそう泣いていただろう。
どんな、
どんな理由をつけようと、
人が人を傷つけていい理由にはならない。
そんな人間のそばに
優しい君は居てあげなくていいんだ。
みんなに優しく、みんなと仲良く、
そんなことしなくていい。
『克服』しなくていいんだよ。
逃げていいんだ。君よ。
逃げる事は悪いことではないんだ。
自分の心と体を守るには
逃げることこそが必要な時、
そんな時が、必ずある。
だからぼくの手を取って!
ほら、
別れの挨拶なんてしなくてもいい、
振り返って、その人の顔も、
見なくていい。
もう片方に握る手鏡を見てごらん。
泣きはらした君が、またこぼす雫が
きっと見えるはずだから。
どこまで逃げてみようか。
いっそこのと、北極まで。
遠く遠く。
そこまで走れば、
空にはきっと綺麗な星が見えるはずだから。
そこでもう一度鏡を見てよ。
優しく微笑むだいすきな君が、
そこには。必ず。きっと。
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