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中国のサイバーセキュリティ最新状況(2)
前回は、中国サイバーセキュリティ産業連盟(CCIA)のレポートをもとに、概要をお伝えしましたが、今回は続編としてサイバーセキュリティ関連企業の詳細を紹介したいと思います。
まず、中国のサイバーセキュリティ市場にどういった企業がいるのかを見てみましょう。
こちらは中国サイバーセキュリティ市場における、市場シェアと売上規模、成長率を示していますが、トップ3は以下のようになっています。
シェア 売上 成長率
1. 奇安信(QI-ANXIN) 7.8% 41.6億元(≒707.4億円) 31.9%
2. 深信服(SANGFOR) 6.9% 36.5億元(≒620.7億円) 18.0%
3. 启明星辰(Venustech) 6.2% 33.5億元(≒569.7億円) 17.8%
個々の企業がどういった製品やサービスを提供しているか、という紹介は次回など別の機会に譲り、続いて「企業集中度」のデータを紹介したいと思います。
こちらCR1、CR4、CR8という表記があるのですが、このCRとはConcentration Ratio、すなわち集中度のことで、右についている数値は「何社での集中か?」という意味なようです。
CR1は1社=奇安信(QI-ANXIN)が占める割合なので、先に紹介した通りの割合である7.8%になっています。CR8という上位8社においても41.36%と過半数に達していないですし、トップの奇安信(QI-ANXIN)で7.8%とそれほど大きいシェアを占めているわけでもないので、中国のサイバーセキュリティ市場は群雄割拠な状態と言えるかもしれません。
続いては企業競争力トップ50の紹介です。
この企業競争力というのは、「資源力」と「競争力」で評価され、資源力の方は上場しているか否か、企業全体の売上規模、市場価値、人員規模などを基に算出され、競争力の方はブランド力、セキュリティ事業の売上高と利益、伸び率、売上構成状況、サービスや製品の品質、研究開発への費用投入度合いで算出されているとのことです。
顔ぶれとしては、奇安信(QI-ANXIN)、深信服(SANGFOR)、启明星辰(Venustech) など先のシェアランキングで登場していた企業がランクインしていますが、華為(Huawei)やテンセント、360など大手企業もランクインしています。
続いては「成長の星」と「潜在力の星」です。
「成長の星」はその名の通り、サイバーセキュリティ市場における成長性を主に選出されており、「潜在力の星」は創業5年以内で且つ成長力があり、製品またはサービスに創造性がある企業が選出されているそうです。
先のシェア上位企業も含め、取扱製品・サービスや企業・売上規模などを紹介していきたいところですが、長くなってしまったので、そちらは次回以降随時紹介していきます。
情報引用元 → 网易 『权威发布 & 2021年中国网络安全市场与企业竞争力分析报告发布』
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