220501┆「リーディックシアター『THE ∞ Family』 team.Fancy 昼公演」
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こんにちは。
今回は、2022年5月1日に開催された「リーディックシアター『THE ∞ Family』team.Fancy 」の昼公演について綴っていきます。
先に言わせて。とにかくこの公演は運営がやばすぎた。この公演入った人はみんな運営に対して不信感を抱いてたと思うし、もう2度と関わりたくないレベルにやばい運営だった。
時系列としてはまず本来4月10日に開催予定だったこの公演。しかし開催3日前ぐらいに演者の1人がコロナに感染した為延期を発表。日程等の詳細は後日発表するとのこと。...しかし全く音沙汰ない状態で本来の開催日から2週間ぐらい過ぎた頃に詳細が発表。この時点で初め予定していた会場から変更。そしていよいよ再演日!という3日前にまた会場と開演時間の変更。ここまでで既に2度の会場を変更。さらに夜の部開演時間を17時から19時に変更。しかもこれら全てTwitterのみで告知し情報完結。演者が引用リツイートしお知らせする中、脚本家と運営はは謝罪の1つもなく「素敵な仕上がり」「楽しみ」とだけツイート。
......え?こんなことある???今までこんな酷い運営に出会ったことなさすぎて対応にびっくりなんだけど。直前に会場を抑えるのが大変なのはわかるけどこっちは高額なお金払ってんだからTwitterだけじゃなく、せめてメールの一報ぐらい入れろよ。まじでこの時Twitter荒れまくったし始まる前から不信感しかなかったよね......。
結局会場が東京の品川にある地元図書館に併設されたホールになったんだけど、スタッフが入場列作るの遅すぎて、謎の入場口を案内されるわで入場する頃にはもう開演時間という...もうなにもかもぐだぐだすぎてやばい...当日会場の最寄りでオタクに遭遇するまでほんとに日程と場所合ってるか不安しかなかった.......。
とりあえず無事に着席できたのであとは待機するのみ…。この作品は3部作で構成されていて、壮馬くんが出演したのは2部作目のTeam.Fancy。
あらすじとしては、
『──テメェら、音楽は好きか?
国籍や年齢、性別を超えて皆が語らい、音楽を自由に楽しむアイリッシュパブ「ジ・エイト」は、裏社会一の音楽好きであるドン・フレディー(演・中尾隆聖)率いるギャングのアジト。ドレミ(演・明坂聡美)はフランソワ(演・羽多野渉)と共に「ジ・エイト」で、カフェの営業を担当することになる。そこへ、引っ越しを終えたフレディーがフータロー(演・斉藤壮馬)を連れてやって来るのだが…?「ジ・エイト」を取り巻く事件を、声と音楽で魅せる朗読劇!! 』
......いや、わからん!ドレミの冒頭のセリフからするに、『──ドレミ(明坂さん)は、遺体の心臓を切り抜きシリンダー埋め込む連続猟奇殺人事件によって父親を亡くした。それはあの日ドレミが耳にした美しい音色が、父親の心臓を食い破ったのだった。この事件は通称『死のオルゴール』と呼ばれている。ドレミは家族の仇を討つため『死のオルゴール』を終わらせるという誓いを立てたのだった。』
こうして無事に始まったんだけど開演してから10分......「あれ?壮馬くんが出てこない。やっぱり来る会場間違えた??でもキャストさん合ってるよな?」って1人焦ってたところにやっと壮馬くん登場 ( 笑 ) こんなに不安だったからいつもより会えて嬉しい!って感情が爆発してしまった ( 笑 ) この公演の衣装が結構凝ってて、前々から衣装のラフとか進行状況がTwitterにアップされてたんだけど壮馬くんの衣装見てびっくり。「......なにその衣装。」緑の五分丈シャツに、白に近い薄緑色のファーベスト、緑のハーフパンツ、黒のレギンスに、クロックス.....え???羽多野さんとか結構おしゃれな衣装なのに壮馬くんそれ完全にジョギング行く格好じゃん!いやもうちょっとどうにかならなかったの!?!?しかもパンフレットでは前髪下ろして超かわいかったじゃん!なんで今日はセンター分けでおでこ見せてんの!?襟足長すぎてモサモサしてる......とりあえずいろんな意味で頭抱えた(え)
そして満を持して出てきた壮馬くんの一言目のセリフは「いい、貴様が舐めて綺麗にしろ」....え!?そういう舞台観にきたんだっけ!? 一言目にしてはパンチありすぎるだろ ( 笑 )
ここからは朗読劇の内容と感想を綴っていきます。
めちゃめちゃオラオラで足組みも挑発するお顔も最高すぎて始まって20分で胸のドキドキが止まらない ( 笑 ) 「王子様だからな」ってセリフが天才すぎてまじでありがとうございます。物語序盤のフータローは自称・王子様で、名目上この「ジ・エイト」のバーテンダー。記憶喪失で名前以外は覚えておらず、ある日このバーに大金を持って現れたフータローにフランソワ(羽多野さん)がうまいことバーの為の楽器を買わせたので、この「ジ・エイト」はフータローに頭が上がらない( 笑 ) ドレミのためにピアノを披露してあげるんだけどフータローの演奏を聴いてると意識を失っていくドレミ.....フータローの演奏するピアノはみんなを幸せな夢に誘う魔法がかかってる(フランソワ談) でもフレデリック(中尾さん)だけにはこの魔法はかからない...。
シーンが変わって森でフータローとドレミが会話するシーン(ドレミの夢の中?) 先程までのフータローとは全然違う優しく甘い口調で話すから初見の私は頭の中「???」状態。「君の夢は俺が叶えてあげる。その時は俺を呼んで?うん、約束。俺の名前は──」の顔よ。なにその優しい笑顔と甘すぎる声.....胃もたれするわ。
ドレミ(明坂さん)のお父さんが死んでしまった原因である「死のオルゴール」の謎を解く為にこれからの人生を男の子として生きることに決めたのに、先日のフータローとのやり取りから胸のドキドキがとまらないことをフランソワ(羽多野さん)に相談するシーンが年相応の女の子って感じがしてとてもかわいかった。
ある日体調があまり良くないフータローがピアノを弾いてる姿を見つけ、声を掛けるドレミ。
フータローは、街の鐘の音が鳴ると不調になることをドレミに打ち明ける。
ドレミ「フータローは何いったい忘れようとしてるの?」
フータロー「さぁな、それすらも忘れてるんだから。」
このやり取りが切ないな〜と思ってたら
ドレミ「私2人っきりになりたかった。胸がドキドキしてこの気持ちがなんなのかやっとわかった」
フータロー「うるさい...うるさいやめろ!!!どうしてこのまま眠らせてやらないんだ!」
ドレミ「私はあなたにもう一度会いたい!ファウスト!!」
フータロー「あ"ぁぁー!!!!(叫び)」
......ん!?なんか急に話進みすぎて頭が追いついていかないんだが!?フータローじゃなくてファウスト???ん??? ここの壮馬くんの叫びと不敵な笑みのお芝居がまじで不気味すぎて鳥肌たちまくり...。
フータロー「...あはは...綺麗な夜空..すごい..何年ぶりだろう?」
ドレミ「ファウスト?」
フータロー「そうだよ、ありがとうドレミ。君のおかげで元の姿に戻ることができた。きっと君が俺のことを好きになってくれたから(超甘い声)」
ドレミ「...私、胸が苦しくてドキドキしてずっと、ずっと、気持ち悪かった」
...!?!?ドキドキってそっちの意味だったの!? ( 笑 )
ドレミ「あなたは一体何者だ。どうしてあなたの心臓にはオルゴールが埋め込まれているんだ!!」
フータロー「へぇ、よく気づいたね。俺裸になってみせたことあったっけ?」
ここでだっさいベストをピラピラ&挑発する目
ドレミ「ファススト、あなたの中から聞こえてくる音は『死』だ!俺が破壊する!!」
フータロー「まぁいいやドレミがそうしたいなら。ほらほら、お好きにどうぞ?...ねぇドレミ、約束覚えてる?君の夢は俺が叶えてあげる!夢は現実へと帰る。このお伽話の正しい結末、俺が連れてってあげる!」
するとカエルの歌を歌い出して高笑いするファウスト。......このシーンまじで怖かった......瞳孔むき出しでドレミ見てんのもやばいし、さっきまでのわちゃわちゃ感からガラッと空気が変わってほんとに不気味で寒気した。
※とりあえずここで整理すると、壮馬くんの演じる役で発表されていたのはフータローだけだったけど、実は双子で、王族としてお互い幼少期から英才教育を受けていた。兄・ファウスト(フータロー)は、脳の一部が欠損しており、覚えたことを次から次へと忘れてしまう。困った王様は名前を取り上げて、弟の影武者として生きることを命じた。弟・ファウストは国の未来を背負う第一王子として、ありとあらゆる英才教育を受けながらすくすくと成長していく。王様は兄にもファウスト(弟)と同じものを与え同じ生活をさせていたが上手くできず、言ってしまえばただフラフラと生きているだけ。しかしそんな兄だったが、ピアノの演奏には長けていた。
この演じ分けが本当に凄くて。後々双子だとわかる話の進み方だから、序盤の方は「セリフごとに表情や口調が変わるな?」と思っていたらまさかの双子役だったという...!斉藤壮馬のファンは双子役大好きなので先に言っといてくださいよ(うるさい)
ファウストがドレミに過去を話すシーン。ある日、奇襲を受け兄を置いて城から飛び出したファウストは敵から逃れる為走り続け森に辿り着いた。そして息を殺して潜んでいる間に死んでしまった。そして長い時を経て奇跡が起こる。それは、オルゴールの音色が兄の中に魂を蘇らせたのだ。兄が影武者にすらなれないと知っていたファウストは兄の身体を乗っ取り過ごしていた。そんなファウストは、自分が死んだ後に知ったことがある。それは、城に乗り込んできた敵軍・フレディー(中尾さん)によって王様(父親)が殺されたこと。同じ現場にいた兄はフレディーに対し「助けてくれ」と泣き喚き、ピアノが上手に弾けたからというだけの理由で、裏社会一の音楽好きであるフレディー(中尾さん)に気に入られ生存したこと、音楽によって自国を滅ぼされたこと。そして国と自分を捨てた兄のことが許せなかった。
ファウスト「俺が全てをやり直す。ドレミの夢を叶えるためにも未来を変えなくちゃいけない。本当に止めなきゃならないのは『死のオルゴール』じゃない。兄を殺して俺が生き残る。」
世界を変えるためにドレミを眠らせようとしたところをフレディー(中尾さん)とフランソワ(羽多野さん)に邪魔されるファウスト。「フーくんじゃないよね?どちらさま?」「王子の弟だ」「弟!?あの子お兄ちゃんだったの?へ〜意外」普段の生活から兄要素がないと判断されてるフータローかわいそうだな ( 笑 )
ファウスト「ここでは俺は殺せないよ?(夢の中だから)」
フレディー「ここでもなにもそいつはフータローの体だろ?うちの王子を傷物にするわけにはいかねぇよ」
ファウスト「あはは、王子ねぇ。あいつが王子になれなかったのは全部自分のせいなのに...兄さんは...俺が...いっつも...」
ここのセリフと表現がすごく切なくて胸が痛かった。
眠りから目が覚めたドレミが先ほどファウストから聞いた話をフレディーに言うとそんなことないと否定され「あいつは国を背負う覚悟を負った立派な王子だった」と。...もう私の頭の中「???」状態。
ここから、ファウストの夢物語によって過去に戻される。
次にフータローの過去のシーン。目覚めると波打ち際に自分と女性1人。彼女の名前はグレーシア。
海を渡ってまで逃げてきたフータローは自分の名前を覚えておらず黙っていると、彼女が風来坊みたいだという理由だけでフータローと命名される。グレーシアはフレディーの恋人で子供を孕っていたが戦時中のストレスで流れてしまったということをフータローに打ち明ける。するとフータローは「僕の存在はこれから誰からも忘れられないといけない。だからこれから旅に出て、グレーシアの赤ちゃんはどこかで泣いていたら子守唄聞かせてあげるってのはどう?」お前まじでいい奴だなぁ......。
そして、そこに乗り込んできた軍人によってグレーシアは殺されてしまう。夢物語で過去に戻ってきていたフレディーはその場に遭遇し軍人を殺し、さらにフレディーを殺すよう国から命令を受けたフランソワはフレディーを殺す。もうカオス状態でお手上げって感じ。
おもしろいことになってきた、こうなったのも兄さんがまともに死ななかったからと言うファウスト。ここでついにフータローとファウストが対面。
フータロー「どうだ?僕の体は使い道はどうだ?快適か?」
ファウスト「まさか...最悪だよ...頭がクラクラしてまともに歩けやしない」
いやまじでここからのお芝居すごいんです......セリフ量も演じ分けも1人2役まじで圧巻。精神状態が全く違う2人を瞬時に切り替えてお芝居するって冷静に考えてやばいよね。なによりこれを生芝居で見れるって贅沢すぎる。
フータロー「僕は例え何度この話が繰り返されようと僕はグレーシアを助けはしない。僕たちは多くの犠牲と屍の上に生きている。誰かのハッピーエンドは誰かのバッドエンドだ」
ファウスト「相変わらず兄さんは自分のことしか考えていないね。だから王子、俺に取られちゃうんだよ!」
フータロー「あぁ、そうだな。お前のおかげで全て思い出した。」
ファウスト「何もできないくせに勝手なことばかりして。...だからあいつら俺を追いかけてくるんだ!無数の足音が俺の後ろをずっと!」
フータロー「どうして森の中に逃げたんだ?お前は...道を覚えられないだろう?」
...え?????????
ドレミ「どういうことだ?」
私もドレミと同じ感情よ ( 笑 )
フータローは脳の一部が欠損していていつでも夢の中にいるような弟が、戦いに敗れた国で生きていくのは難しいと考え、だからフレデリック(中尾さん)がフータローの前に現れた時、ファウストという名も弟に譲りのフータローは存在を消し、敵国に一矢報いたのは弟だということにしようと考えた。結局フータローだけが生き残り記憶を無くしファウストのことも、死のうと思ってたことも忘れてしまった。このままファウスト(弟)に体を明け渡すことができたらよかったんだが、ファウスト(弟)がフータロー(兄)になることは不可能だ。なぜならこれは夢物語なのだから。
実際は先ほど書いた※とは真逆で、ファウストが兄であり第一王子で、弟が脳の一部が欠損していて名前すらない存在であった。なのでこれは弟の夢物語ということ。
ドレミ「もしかして全部気づいてて今まで寝たふりを?」
フータロー「あぁ、夢の中でくらい弟を自由に遊ばせてやりたくてな。いつかお前に読んで聞かせた御伽話。あれはなんて言ったかな?途中までしか読んでやれなかった。だからお前は物語にはきちんと終わりがあると言うことを知らなかった。」
ファウスト「うるさい黙れ!!!兄さんがいるから!!!さっさといなくならないから!俺は!!!俺は死なない、死にたくなかったんだ!!!だって死がなければみんな...みんな...」
フータロー「死がなかったらみんな幸せになれない」
ファウスト「...っ...だから嫌なんだ!なにをやってもうまくできない体も!動かない指も!回らない頭も!ピアノだってせっかく兄さんに教えてもらったのに!!(カエルの歌を演奏)」
フータロー「ちゃんと覚えているじゃないか、この歌は昔からお前の方が上手だった。貴様はこんな力に屈するような男じゃないだろ!誇りを持て!第一王子ファウスト!!」
ファウスト「兄さん...俺は...帰るんだ...兄さんのいる場所に...」
いやもう号泣。憎んでるけど本当は兄のことが大好きで、ただただ兄の元に帰りたいっていう弟の気持ちを考えただけで切なすぎる...。
フータロー「弟には何もなくて、墓に刻む名前すらなくて。でも僕の真似ばかりするかわいい奴でな。これからは安らかに眠れるだろうか?」
こんなに優しい兄をもってファウストは幸せだよ...。
ドレミ「大丈夫。ファウストがこれから道に迷うことはない。だってフータローが一緒だもん」お前良い事言うな。
こうして時間が過去に戻った(夢物語の中で)ことによって、それぞれが過去に未練なく帰ってくることができたがそれを覚えてるのはドレミだけ。
ジ・エイトでいつものメンバーで集い話しているとそこには──
これにてTeam.Fancyの公演は終わり!
シリーズものだけどこの公演しか観てないものだからやっぱり内容は難しかったな。「とりあえず内容を頭に入れなきゃ!」と思って観てたので壮馬くんの細かいところはあまり観れずに昼公演が終了。夜公演は壮馬くんの演技や動きに注目して観たから感想と合わせてそちらでまた詳しくnote書きます。
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#斉藤壮馬 #リーディックシアター 『THE∞×Family』