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2位と3位の直接対決を制す(#134)

明治安田生命J1リーグ 第26節
サガン鳥栖vs横浜F・マリノス
0-4 完勝

開始フォーメーション

前節に続いてチアゴマルチンスは休暇。
岩田智輝が右センターバックを務めた。

選手交代1(63分)

OUT:レオセアラ IN:仲川輝人
OUT:エウベル IN:水沼宏太

前田大然がセンターフォワードの位置に移動した布陣になったが、流動的にポジションを変えていた。

選手交代2(73分)

OUT:マルコスジュニオール IN:天野純

選手交代3(80分)

OUT:前田大然 IN:小池龍太
OUT:喜田拓也 IN:渡辺皓太

前半

スタートから前線に枚数を掛けてプレスをかけてきた鳥栖。

・ビルドアップする選手&フォローに行く選手にプレスをかけることでロングボールを蹴らせる
・ロングボールになると滞空時間があり刈取りやすい&精度が低くなりがち
・後ろから繋ぐことに固執せず、マリノスの最終ラインへロングボールを頻繁に放り込むことも手段の1つとする
・跳ね返されたら素早くボールを奪取する
・隙を付くように裏を狙ったパスを狙う
・ボールを回す時は一度サイドへ振り、プレスをかけに来たところを中央の選手へリターン
・マリノスのプレスは比較的多くの選手が寄りすぎる傾向があるので、中央は空きやすい
・結果、うまくプレスを剥がされるシーンが多く見られた

しっかりと策を練って対峙してきた印象だ。

また、マリノスの右サイド、松原健のポジショニングが自由でスペースが空きやすく、パス精度は一品だが決してデュエルに強いわけでもないため、鳥栖側としては狙いの1つと見ていたきらいがある。

対してマリノスは鳥栖のプレスをうまくかわせず、後ろでボールを回す機会が多かった。

前線につけるボールはボランチを経由できずに長いボールになりがちで、ボールが渡っても複数人で囲まれ奪われる。
マルコスジュニオールを経由した時には樋口が主に付き、厳しくマークされ潰される。

前半40分、待望の先制点。
扇原貴宏がこぼれ球を高丘陽平にボールを返し、ダイレクトで縦パス。
トップ下の位置にいた松原健がフリーでトラップし、レオセアラへスルーパス。
最後は前田大然が冷静に流し込み先制。
思った通りに攻めれなくて我慢して、理想的な形で先制点を取れたことがとても大きかった。

おそらく鳥栖としては先制点を取られることも想定内としていただろう。
前半はやりたいことをしっかりとやれていた。
あっという間の45分間。
先制点を取れたことは良かったものの、ペースは完全に鳥栖が握っていた。

後半

46分にも高丘陽平から鋭い縦パスが出る。
今までの試合は細かく繋ぐことができていたが、この試合ではリスクが大きく簡単ではないと判断するや、一本の縦パスで状況を打開できるのは高丘陽平のいいところ。
ミドルレンジへのパス精度が高い。

鳥栖のプランが崩れたのは47分。
左からのスローインを扇原貴宏がダイレクトで裏へ出す。
前田大然がPA内で倒されPK獲得。
鳥栖の樋口に一度はイエローカードが提示されるも、VARからのOFRでレッドカードへ訂正された。
レッドカード+PKという3重罰。
PKをレオセアラが冷静に決めて2-0と点差を拡げた。

1人少なくなった鳥栖に対しボールを回せるようになる。
前半に比べて樋口不在の影響もありマルコスジュニオールが浮くようになったことが大きい。

70分に天野純が投入された前後から仲川輝人がセンターフォワードへ移動。
試合が決定付けられたのは80分の交代以降。
右ウイングに小池龍太、左に水沼宏太が移動し、中央に仲川輝人という前線の布陣。

渡辺皓太と天野純という自由に動き回る中盤2枚と運動量豊富な小池龍太が出てきたことで、全体的にボールが回りやすくなり始めた。

82分。
相手の攻撃を防ぎ、後ろから繋いで右サイドバックの松原健へ。
松原健がすぐさま仲川輝人が抜け出した裏へスルーパス。
仲川輝人はGKが出てることを冷静に判断し、左サイドから走ってきた水沼宏太へパス。
水沼宏太が流し込み3点目。

続いて88分。
82分と全く同じ形から仲川輝人が抜け出し、今度はパスを洗たくせずループシュート。
仲川輝人の今季初ゴール!

82分、88分ともに鳥栖のGKパギの曖昧な判断が目立った。
もっと前に位置取っているはずなのに半端なポジショニングから裏へのパスに飛び出せず得点を許した。

全体を通して

・最終ラインは途中から(鳥栖のフォワードが山下になってからかな?)、オフサイドをよく取れるようになってきた。ロングボールに対して試合を通してちゃんとリスク管理できており、試合の中でも修正できている。
・高丘陽平のミドルレンジのパス精度が高い。
・GKからの縦パスで盤上をひっくり返せるのは大きなアドバンテージ。

・てんどんまんこと前田大然が1GとPK獲得という記録に残らない1アシストの大活躍。
・仲川輝人も1G1Aの大活躍。仲川輝人がようやく復調してきた。

・右サイドは
 小池龍太(使われる側)⇔エウベル(使う側)
 松原健(使う側)⇔仲川輝人(使われる側)
それぞれお互いの相性が良い。仲川輝人が中央にいても松原健との相性は抜群。
・対して左サイドに水沼宏太がいる布陣は、
 ティーラトン(使う側)⇔水沼宏太(使う側)
となり、まだお互いに良さの活かし方が落とし込めていない印象。天野純が絡めばうまく回すことができる印象は持った。

・ケヴィンマスカット監督に変わって以降、ボスの時代より「ピッチに立っている選手達が自主的に判断している」ような気がする。
・以前に比べて少し交通整理として規律ができてきたのかな?という見方をしている
・でもボスより圧倒的に存在感が薄い
・ボスは放任主義のタイプで、ケヴィンマスカット監督はより現実主義なのかもしれない。
・この辺はケヴィンマスカット監督からか松永英機暫定監督からなのかハッキリしない。 
・ボスの時よりも試合中に立て直すことや、ずるずる泥沼の時間帯に陥ることが減った気がする。

最後に

首位川崎が福岡に破れ、勝ち点差1に迫った。
我らがマリノスの次戦はホームで鹿島アントラーズ。
今節のサガン鳥栖戦と次節の鹿島アントラーズ戦を乗り切れれば優勝にぐっと近づく。

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