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北海道コンサドーレ札幌が強かった(#152)

明治安田生命J1リーグ 第32節
横浜F・マリノスvs北海道コンサドーレ札幌
2-1 勝ち

開始フォーメーション

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選手交代1(46分〜)

OUT:扇原貴宏 IN:實藤友紀

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選手交代2(62分〜)

OUT:マルコスジュニオール IN:天野純
OUT:レオセアラ IN:エウベル

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選手交代3(74分〜)

OUT:喜田拓也 IN:杉本健勇
OUT:仲川輝人 IN:水沼宏太

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感想

前節の湘南ベルマーレ戦と同じく、いや、前節以上に相手ペースの試合展開になった。

札幌はハッキリと前からマンマークに付いてくるので、全く前にボールを運べない。
ボス就任以降、後ろからボールを繋ぎ常に攻撃をし続ける「アタッキングフットボール」を掲げてきた。
その中で幾度となく、マンマークの守備に苦労してきている。

ウイングがタッチラインで幅を取り(マークをおとりとしてつけさせる)、真ん中は動きながらスペースを作り、空いたスペースに次の人が入っていく形が原則となる今の形だと、どうしてもマンマークとは分が悪い。
仕方ないとはいえ、札幌の守備が上手かったと言わざるを得ない。
唯一、札幌が90分間それを続けられなかったことだけが、今節逆転出来た理由だろう。
(もちろん、札幌に限らず90分間マンマークを続けることができるチームはそうそうないとは思うが…)

特に後半開始くらいから25分くらい?までの札幌は、これ以上ないくらい強いチームになっていた。
あれをコンスタントに出来るのであれば、間違いなくリーグ制覇できる。

ただ、その強度の高いプレスの代償か。
前線の選手を入れ替えたりしてプレス強度を維持しようとしてきても(?)、徐々に足が止まりマリノスペースになってきた。
あの時間帯を身体を張ってなんとか凌いだことで、最後の最後に勝利の女神が微笑んでくれたのだろう。

この試合のMVPには岩田智輝・杉本健勇・高丘陽平をあげたい。

岩田智輝は最終ラインからスタートしたが、後半開始からボランチへ移動。
岩田智輝がボランチに入ってから前半よりは少しだけ前に運べるようになった。
それでも結局は札幌に支配されてしまっていたが、前後の繋ぎ役として役割を全うできていた。

杉本健勇は途中から出場し、攻撃のスイッチを入れた。
ボールキープ力があり、チーム全体を前に押し出すことができる。
前線でボールキープできればできるほど、前線と最終ラインの距離がよりコンパクトにでき、相手陣内に押し込むことができ、カウンターもうけにくい。
また、得点シーンではエウベルのワンステップからのほぼノーモーションでのクロスから、高い打点のヘディングシュート。
エウベルのワンステップクロスの精度が高いこともあるが、あの打点の高さは今までのマリノスにない武器になる。

高丘陽平は言わずもがな。
スーパーセーブ連発で、高丘陽平が弾いたボールを岩田智輝が身体を張って掻き出したシーンなどディフェンスに救われたシーンもあるが、全体的に安定していた。
ボスによるチーム改革以降にGKは何度も変わってきているが、最も安定感があると言って過言ではないのではないだろうか。
今シーズンの安定したプレイを続けられれば、日本代表でも観てみたくなる。

前節に続いて

どうも喜田拓也と扇原貴宏のダブルボランチのペアが調子悪い。
この2人の組み合わせでリーグ制覇した事実は間違いないのだが、なぜか今はうまく回らない。
何が理由なのだろうか。

喜田拓也は、以前は積極的にやっていた、身体の向きだけでフェイントをかけて相手を交わすプレイも今はほとんど見られない。

扇原貴宏は元から常にトラップが大きく、身体のモーションから次のプレイが予測しやすい(=トラップをするのかパスを出すのかが身体の動きだけで判断しやすい)。
その影響か、最近は動きが読まれている気がする。
ボランチの位置でボールを受ける際はターンして前向けないことは読まれていて、後ろに下げざるを得ないプレイを選択させられていることが多い。

また、これは2人ともに言えることで、ボランチだから奪われて速攻は避けたいので仕方ないのだが、苦しくなったら粗いパスを出すきらいがある。
それを狙われているのは間違いない。

個人の問題なのかシステムの問題なのか私には観ていてわからないが、この2人のペアでは難しいということはハッキリしてきたのは間違いない。

最後に

今シーズンも残り6試合。
勝ち点差は9。

最終節は現在首位を走る川崎フロンターレ。
なんとかそこまで全勝を続けて、川崎フロンターレがそれまでに勝ちを取りこぼしてくれることを祈るしか、優勝への道はない。

とはいえ、サポーター失格かもしれないが、今シーズン優勝出来なくても仕方ないと思っている自分もいる。
今年の川崎の強さが異常なだけだ。

何より今のマリノスのサッカーは、観ていて楽しくて仕方がない。
ここ数試合思い通りにプレイさせてもらえていないがそれでも結果はちゃんと出ている。

また、今までに多くのセンターフォワードが活躍してきた。
色んな事情で移籍してしまったが、次々に活躍する選手が出てきている。

エジガルジュニオ
エリキ
ジュニオールサントス
オナイウ阿道

今は前田大然が絶好調。
マルコスジュニオールは今シーズン不調気味だがエウベルは今やチームに欠かせない選手になり、仲川輝人もようやくトップコンディションになってきた。

どれだけ前線の選手が入れ替わっても、活躍する選手がちゃんと出てくる好循環ができている。

まだまだマリノスには楽しみが詰まっているのだ。

さらに、期限付き移籍で活躍している山田康太の来シーズンの去就も気になる。
山形では前線でプレイしているが戻ってきたらどこにフィットするだろう。

他にも吉尾海夏や樺山諒之介など、期限付き移籍や育成型期限付き移籍をしている選手が多くいる。

これからのマリノスが楽しみで仕方がない。



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