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8連勝ならず。だが悲観する内容ではない(#127)
明治安田生命J1リーグ 第23節
清水エスパルスvs横浜F・マリノス
2-2 引き分け
開始フォーメーション
チアゴマルチンスがイエローカードの累積による出場停止。代わりに實藤友紀が先発。順当な配置。
左サイドバックには久々のティーラトンが復帰。
ボランチは喜田・扇原のペア。
このペアでのスタートは第14節鹿島アントラーズ戦以来。
嫌な記憶の蘇る試合ですね…
選手交代1(57分)
OUT:エウベル IN:水沼宏太
OUT:仲川輝人 IN:前田大然
エウベルのゴラッソで1-2とリードし、清水も西澤健太などを入れ改善を図ってきたところに2枚替え。
ここでエウベルを下げたことがゆくゆくの守備強度を下げることになってしまった。
選手交代2(68分)
OUT:マルコスジュニオール IN:天野純
OUT:レオセアラ IN:杉本健勇
選手交代3(81分)
OUT:扇原貴宏 IN:岩田智輝
全体を通しての感想
清水はハーフスペースを消すことに徹してきた。
代わりにバイタルエリアにスペースを作られる事には躊躇いがなかった。
その結果、右サイドから何度も突破を試みるも狙った通りには行かなかった。
バイタルエリアに入るボランチからのミドルシュートは捨てても良いから、サイドから自由に上げさせないことを重視しているのだろう。
見事に術中にハマってしまった。
だが得点はどちらも右サイドから。
1点目は右サイドから攻めるも崩しきれずに逆サイドへ振ってから中央に折り返して押し込んだ。
2点目も右サイドから攻めるも阻止され、こぼれ球をミドルシュート。
強引にこじ開けた感がありうまく崩しきれたとは言えず、再現性の高いものとは言えない、いわば「個人のスキルと判断」に依存したものとなった。
清水エスパルスは2点目を取られた後、左サイドの2枚と左センターバックを替えてきた。
スタメンのメンバーもポジションを入れ替えたので一概には言えないが、狙いとしては押されてる左サイドの強度を上げることで奪った後のポジトラを意識したものだろう。
マリノスは右偏重の攻撃的布陣になりやすいため、そこを切抜ければ広大なスペースが広がり、数的優位に立ちやすい。
結果、思った通りに清水エスパルスの左サイドを起点に同点弾を西澤健太に叩き込まれた。
それにしても、西澤健太は立派なマリノスキラーに育ってしまっている。
怖いよー。。。
現状整理
失点の多さは気になる所だが、チアゴマルチンス不在の中負けなかったのは良かったと割り切るしかない。
今のマリノスの形は小池龍太の豊富な運動量に支えられている。
小池龍太が攻撃の舵を取っている。
連動してマルコスジュニオールやエウベルが動き崩す形だ。
ここ最近の試合を見ると小池龍太とエウベルとマルコスジュニオールを警戒して、右サイド側のハーフスペースは消されやすい。
それにつられて中央のバイタルエリアは空きやすい。
バイタルエリアでボランチがボールを受けても逆サイドにボールを振ってしまうし。
恐らくスカウティングの時点で、バイタルエリアからのミドルシュートは捨ててもいいと判断されている。
この試合も喜田だけで5本?程度チャンスがあったがどれも入らず。
本来であればトップ下の選手が居てもいい位置なのだが、今のスタイルの場合トップ下とサイドの2枚で片サイドを崩して中央のフォワードと逆サイドのウイングに合わせる形が多い。
もしくは崩しにボランチが加わりトップ下も中央で合わせ役に回る。
そのためトップ下がバイタルエリアに位置取ることはあまり多くなく、バイタルエリアに残るのはボランチの2枚と逆サイドのサイドバックということになる。
今後の課題1
バイタルエリアで受ける選手、ボランチとサイドバックがミドルシュートを枠内に撃てるようにならないと今の状況を改善できない。
ボランチは崩しにも参加するため負荷が大きいが、ミドルシュートの精度向上を期待したい。
今いるメンバーでは岩田智輝が最もミドルシュートに期待できるが、今節は途中出場。
あまりチャンスはなかった。
今後の課題2
センターフォワードはできる限り中央に鎮座していてほしい。
崩しに関わるのは悪くないのだがあまりそちらに関わりすぎると中央で合わせる人間がいなくなってしまう。
レオセアラは以前よりサイドに流れなくなったが、杉本健勇はもっと中央に鎮座していていい。
特に今節、水沼宏太と杉本健勇が揃って投入されて以降、2人が右サイドにいるシーンがあった。
水沼宏太というクロスの名手が居ても合わせる人がいないと宝の持ち腐れだ。
グラウンダーのクロスで前田大然が合わせるオプションもあっていいが、基本はセンターフォワードが居ることで相手のマークを引き付けられるので、「中央にいること」自体が大切なのだ。
勝手な希望フォーメーション
今のフォーメーションに不満があるわけではないが、特殊なフォーメーションを考えてみた。
渡辺皓太と天野純を並べる4123の形だ。
岩田智輝の負担が大きいのと、もしかすると喜田拓也の方が向いているかもしれない。
ビルドアップの時は3241(343)の形にするのもありだろう。
攻撃の時はこのような形にもなり得るし、面白いと思うんだけどなぁ…
ちょっと見てみたい布陣。
最後に
今節は8連勝を目指したものの7連勝で止められてしまった。
清水エスパルスと日本平でやる時は全くいいイメージがないんだよなぁ…
マルコスジュニオールがまたなんかやらかすんじゃないか?
西澤健太にまたやられるんじゃないか?
そういう不安が頭をよぎるスタジアムだ。
連勝は止まったものの負けてはいない。
もちろん全勝が出来ればベストだが、日本平で負けなかったのは良かったと考えるしかない。
首位の川崎も田中碧と三笘薫の移籍が決まった。
まだ何が起きるかわからない。
今節の引き分けをケヴィンマスカット監督がどう修正してくるか期待したい。