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【感想】舞台『スルメが丘は花の匂い』広島公演観劇レビュー
前置き
去る8月12日「スルメが丘は花の匂い」広島公演を観劇してきました。
作・演出は、かもめんたるの岩崎う大さん。
かもめんたる関連のライブおよび舞台を見に行くのはこれが4回目。
(地味にちょこちょこ見に行っている槙尾さんがピンで出演されたライブや舞台は除く。)
1回目は高校生の頃、今はなき広島のHMVで行われたフリーライブ。
2回目は、FKDZの本公演。
3回目。
初めて劇団かもめんたるのお芝居を見たテアトロコント。
今夜はテアトロコント!念願かなった!!
— 不健康運動 (@fukenko_undo) February 22, 2019
かもめんたるのう大さんご本人が入り口でサイン本を売っていたけど、手持ちが700円しかなくて買えなかった!!!
う大さんに「どんな生活してんだよっ!」と突っ込まれた!!!!
終演後も販売しているならお金降ろしに行きます…!!!!! pic.twitter.com/5VrzJWvq8Z
劇団かもめんたるは完全初おろしのものを見られるということで、めちゃくちゃ楽しみにしていた。
— 不健康運動 (@fukenko_undo) February 22, 2019
槙尾さんの広島弁が聞けて、広島出身者としてはうれしい限りだった。
30分間う大さんワールドに浸り切ることができて、とっても満足!
ただこのときは尺が30分だったので、長尺のお芝居を見るのは今回が初めてでした。
また演劇自体の鑑賞は、2022年に入って3本目。
(配信除く。)
1,2本目は九十九龍城広島公演とチコステ大阪公演で、どちらのヨーロッパ企画関連の舞台でした。
また、ハロプロ楽曲だけ履修オタクをしているので、鞘師里保ちゃんを初めて生で拝めること、あとミーハーなので吉岡里帆さんとふせえりさんのお芝居を見られるのもなにげに楽しみでした。
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ストーリー
※以下ネタバレを含むので、ネタバレを踏みたくない方はブラウザバックを!
主人公縁緑が暮らすのは、女子がソフトボールに打ち込むことが当たり前となっている世界。
緑自身はソフトボールがあまり好きでないながらも、みんなやっているという同調圧力に屈して、ソフトボールを続けています。
そんな緑が迷い込んだのは、物語の登場人物が暮らす童話の世界。
劇中緑とクロエが対話するシーンで、緑が周りに合わせてソフトボールを行っている自身の世界のことを「誰も主人公になりたくないのかもしれない」と、童話世界と自身が元いた世界を対照的に評していたのが印象的でした。
そんな緑がスルメが丘の住人との関わりを通じ、クライマックスで「たとえ他人から見たら、しがない人生であっても、自分が主人公の物語を作っていく」と決意し、ソフトボールを辞め、自分らしく生きていくエンディングに胸が熱くなりました。
(ここのセリフがとっっても良かったので、正確なセリフを確認したい!!岸田國士戯曲賞へのノミネートを期待しています。)
観劇後、あしたから自分の人生を精一杯生きようと勇気をもらえる、そんな素敵な舞台だったと思います。
この辺のメッセージ性は、先に挙げた九十九龍城とも通ずる部分があるなあとも感じました。
また、う大さんらしいクスクスと来る細かな笑いもたくさん堪能できました。
登場人物と出演者のお芝居
全体的に感じたのは、皆さんどの役もハマり役だなあということ。
特にそう感じたのは、りほりほが演じたクロエ。
先述したように、私はハロプロ楽曲だけ履修オタクなので、りほりほの歌やダンスといったパフォーマンスについては、映像を通じてよく見ていました。
しかし、お芝居をしているりほりほを見るのは、映像を含めてもこれが初めて。
まず、物語に出てくるお姫さまという役どころを演じるのが非常にうまくて、「りほりほって演技もこんなにできたんだ……!」と感嘆しました。
また、ご自身もインタビューなどで言及されていますが、スルメ姫になることを期待されているという役どころが、娘時代に10代の若さでエースとしての看板の背負っていたりほりほ自身と重なる部分があると感じました。
りほりほは1998年生まれで、私の1個下にあたります。
私自身同郷かつハロオタの多い学校に通っていたこともあり、当時は校内でも「年下の女の子が、あんな重圧のかかる立場でパフォーマンスしているのは本当にすごい」と、よく話題になっていました。
メタ的な視点とは思いつつも、そのキャスティングを念頭に置いた上で観劇すると、よりクロエという人物に感情移入させられました。
あと印象に残ったのは、劇団かもめんたるの小椋大輔さんの「イカ」役。
あれは「おいしい」としか言えませんね!笑笑
アフタートーク
広島はりほりほの故郷ということで、う大さん、りほりほ、小椋さんの3人でアフタートークが開催されました。
広島公演はりほりほの親戚一同も見に来ており、終演後からアフタートークの間の時間で、「吉岡里帆がかわいかった!」という話で盛り上がったよう笑。
広島公演が行われたアステールプラザは、ASHに入った幼稚園の頃からりほりほが立ち続けてきた舞台だそうで。
ご本人もおっしゃっていましたが、そんな舞台に20歳を超えても立ち続けられるなんて、本当にエモいですよね……!
またう大さんは、「広島焼き」に関心を抱いているようで。
(個人的に過激派広島県民に刺されないか不安でした。マジで。)
広島4.14楽屋にて
— 豊島”ペリー来航”渉@バックドロップシンデレラ (@bdcwataru) April 11, 2014
ふむふむ、なるほど pic.twitter.com/T7x07ePCTA
どのくらいの頻度で店に食べに行くのか、自宅ではどのくらいの頻度で作るのか、自宅で作る場合麺は何を使えばいいのかなどを、お客さんに尋ねていました。
ちなみに私は両親が広島出身でないということも影響してか、お好み焼きを店に食べに行くのは年に1.2回で、家で作ったことはありません。
(関西風ならある。)
パンフレット
また、劇場で売られているパンフレットの中身が本当に充実していました!
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う大さんと吉岡里帆さんの対談、各キャストからのコメント、伊藤あさひさん、りほりほ、ふせえりさんの座談会、キービジュアルやクリエイションの舞台裏など、ボリューム満点。
個人的に読めてうれしかったのは、う大さんと空気階段水川かたまりさんの対談。
スルメが丘全然関係ないけどいいの!?笑と思いましたが、大変興味深く拝読しました。
かたまりさんのかもめんたる愛が如実に伝わってきて、いちお笑いファンとして読むのが楽しかったです。
またヨーロッパ企画のファンなので、上田誠さんが寄稿されていたのもうれしかったです。
最後に
広島公演ということもあってか、読み返すと思っていた以上にりほりほに関する記述が多いなと我ながら感じています。
そこまでディープなファンではないので、恐縮ですが……。
今回はチコステ以来5カ月ぶりの観劇でしたが、9月はなんと!3本演劇を見る予定があるので、今から楽しみです♪
また、なんだかんだで劇団かもめんたるの本公演を一度も見ぬままここまで来ているので、いつか見てみたいなあと改めて思いました。
広島で演劇が見られることに感謝!!
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