ロバートソンキーがオールカマーで好走したので、伊藤工真騎手と林徹調教師と保坂和孝オーナーのタッグは本当に最高だという話をしたい
私が初めて自らの意思で競馬を見たのは、2020年の菊花賞でした。
ご存知の通りこの年の菊花賞はコントレイルが制し、無敗の三冠馬が誕生しました。
以降競馬に関心を持った私は、「コントレイル以外の馬についても知りたい!」と思い、菊花賞の出走馬についていろいろと調べ始めました。
その際に特に印象に残った馬が、ロバートソンキーでした。
前走の神戸新聞杯で、14番人気の1勝馬ながら3着に好走したこと、林徹厩舎にとってこの菊花賞がG1初出走だったことを、遅ればせながら知りました。
上記のインタビューは2021年8月のものであるため、当時読んだ記事ではないのですが、林先生の「頭が真っ白になった」というコメントが今でも特に印象に残っています。
端的な表現から林先生の喜びがストレートに伝わってきて、読んでいるこちらまで後追いでうれしくなったことを覚えています。
林先生は今回のオールカマーの取材でも、2年前のこのエピソードについて言及していました。
林先生にとって、2020年の神戸新聞杯は本当に思い出に残るレースだったのだということが、痛いほどに伝わってきます。
伊藤工真騎手(普段Twitterなどでは工務店と呼んでいますが笑、さすがに以下伊藤騎手と呼ぼうと思います笑笑。)と林先生は、競馬学校で知り合って以来、菊花賞の時点で10年の付き合いがあったそうです。
ロバートソンキーの保坂和孝オーナーとの出会いは、林先生の結婚式。
その後林厩舎が開業してすぐ、伊藤騎手は保坂オーナーのイチゴミルフィーユとコンビを組み、その縁もあってロバートソンキーに騎乗することになったとのことです。
有料記事のため引用は控えますが、先ほどの東スポの記事のほか、netkeibaのインタビューでも伊藤騎手は同様のお話をしています。
これらのエピソードを知った競馬初心者の私は、競馬界の人情の厚さにとても心を打たれました。
競走馬がレースに出走するまでに、本当にたくさんの人が関わっており、さまざまな思いを乗せて馬はレースを走っているのだということを私に初めて教えてくれたのは、ロバートソンキーだったと思います。
以降私は、ロバートソンキーが出走した全てのレースで単複馬券を買い、テレビやラジオで応援しました。
菊花賞から3カ月後に出走した1勝クラスこそ、単勝1.6倍の圧倒的人気に応え勝利しましたが、その後は前途多難でした。
まずロバートソンキー自身が、脚部不安で7カ月強休養。
その間に鞍上の伊藤騎手は落馬事故で大ケガを負い、復帰戦は超一流ジョッキーである福永祐一騎手に乗り替わりとなりました。
福永騎手の口から「将来有望」とお墨付きコメントが出たため、当時の競馬ファンの間では「このままトップジョッキーに乗り替わってくれ」派と、「復帰したら、伊藤騎手をまた乗せてあげてほしい」派に意見が二分していた印象でした。
私自身はというと、「工務店と林先生と保坂オーナーの絆は、永久に不滅です!!!」と、次戦の鞍上は伊藤騎手に100%戻るという確信を持っていました。
先ほど紹介した関谷記念のインタビューでも、林先生が休養中の伊藤騎手を気遣っていることが伝わってきましたし、
復帰を控えた伊藤騎手のインタビューからも、林先生の思いが伝わってきました。
また、ロバートソンキーから刺激を受ける伊藤騎手の発言からも、「絶対に次走は鞍上戻るよ」という安心感を勝手に得ていました。
その予想通り、半年後の次走では、ロバートソンキーと伊藤騎手のタッグが復活していました。
ただ長期休養をはさんだこともあり、この復帰戦は残念ながら3着。
「休み明けだし、仕方ない!次走も応援するぞ!」と意気込んでいると、なんと次走は天皇賞(春)。
菊花賞以来のG1挑戦です。
3勝クラスで格上挑戦ながら、本番では7着と健闘。
個人的に初めて、G1に挑戦するロバートソンキーと伊藤騎手を「応援」することができ、とてもうれしかった記憶があります。
そして、先月の日本海Sで見事オープン入り。
伊藤騎手への感謝を口にする林先生のコメントを読み、大変胸を打たれました。
……2500字書いてきて、やっとオールカマーの話に入ります笑。
私自身現住地が広島のため、関東の競馬場に足を運ぶことはほとんどないのですが、たまたま秋分の日に東京出張が入りました。
このnoteではここまで全く言及してきませんでしたが、当方松岡正海騎手のキモオタのため笑、ウインキートスを応援しようと、オールカマーを見に行く予定を元々立てていました。
その後ロバートソンキーもオールカマーに出走することが発表され、「棚からぼたもち!!!」と一人で歓喜していました。
この日伊藤騎手は3鞍騎乗。
騎乗馬は、全て林厩舎の馬です。
いろいろ悩んだ結果、パドックとレースを見ることは諦め、グランプリロードで写真を撮ることにしました。
今年のオールカマーはかなりメンバーがそろったということもあって来場者数が多く、グランプリロードからレース映像が見えるか見えないかという混雑具合でした。
レースが始まり、人混みの中なんとかターフビジョンを凝視していました。
すると白、青星散、青袖白星散の見慣れた勝負服が、サンデーレーシングの勝負服の直後にゴール板を駆け抜けていました。
「見間違いじゃないよな!??」と思いました。
ロバートソンキーは高い能力を持っていると、ファンである私自身強く信じている一方、今回のオールカマーはかなりメンバーがそろっており、「ロバートソンキーは強い馬だけど、今回は相手がな……」という思いも正直なところありました。
神戸新聞杯以上の着順を確保したことが本当にうれしくて、でも「ここまで来たら重賞制覇してほしかった」という悔しさもだんだん込み上げてきて、気がつくとグランプリロードで一人涙を流していました(不審者)。
今まで松岡騎手関連の長文怪文書noteを4つ書き上げているぐらいには笑笑、私は松岡騎手の熱狂的なファンで。
松岡騎手復帰後は、どのレースでも松岡騎手の応援を第一にしていましたが、今回のオールカマーに関してはウインキートスの応援が二の次になっていたと思います。
こんなことは滅多にありません。
元々かなりロバートソンキーに入れ込んでいる自覚はありましたが、改めて私にとってロバートソンキーという馬の存在が大きいものであることを痛感しました。
次走は未定ですが、競馬ファンの間ではアルゼンチン共和国杯説が候補に上がっていますね。
レース前の取材では、秋の王道路線が候補に挙がっていると林先生がおっしゃっていました。
広島から関東の競馬場へ頻繁に行くことは金銭的にも時間的にも難しいため、しばらくはテレビの前で応援することになりそうです。
またロバートソンキーももう5歳なので、もしかしたら現地でロバートソンキーのレースを見るのは今回が最初で最後になる可能性もあります。
(個人所有の馬であることや、休養が多く戦歴もまだ浅いことを考えると、今年で引退することはなさそうですが、競走馬はいつ何があるか分からないですからね……。)
今回重賞での好走を現地で見届けることができて、本当に感無量でした。
もちろんロバートソンキーのことは引退するまで応援し続けますし、この三者のタッグは一生無条件で応援し続けると思います。
「何とか重賞を勝たせてやりたいコンビ」です。
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