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One more time, One more chance...
社会人になって早2カ月弱。
内勤中、電話の呼出音が鳴る度に胃を痛めていること以外は、概ね元気である。
そんな中、落涙を禁じ得ないショックな出来事が一つ…。
※この文章には喫煙に関する記述が含まれます。苦手な方は閲読をお控えください。
外回りの営業職ということもあり、身だしなみにはかなり気をかけている。
見た目はもちろんのこと、臭いにも気を遣わなければならない。
そのため、業務中はもっぱら加熱式タバコを吸っている。
なかでも僕は、ploom Xのキャメル・メンソール・イエローを愛喫している。
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メンソールの清涼感とともに、鼻腔を抜ける爽やかなシトラスの香りは、せわしない業務のなかに、ひと時の癒しを与えてくれる。
最初は業務中しか吸っていなかったが、美味しすぎて、いつしか自宅でも吸うようになった。
その日も、録画していた『岸辺露伴は動かない』の最新話を見ながら、立て続けにプカプカ吸っていた。
ふと箱に目をやると、あと一本しかない。
「買いに行くか~~~」
最寄りのコンビニまで自転車でひとっ走りする。
入店するや否やレジ前に立ち、後ろのタバコ棚に目をやると…
ない!
その後コンビニを3軒回ったが…
どこにもない!
ざわ・・・ ざわ・・・
ざわ・・・ ざわ・・・ ざわ・・・
ざわ・・・ ざわ・・・
一つの可能性が頭をよぎる。
急いでスマホを取り出し、検索する
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/141481498/picture_pc_c744181c1251ac98cbe4993116476a25.png?width=1200)
「現実は非情である。」
頭の中でポルナレフの名言が再生される。
「死神の接吻」、再びだ。
よくよく調べると、3月中旬には既に生産が終了しており、在庫限りの販売だったらしい。
かぐわしい柑橘香る黄色い駱駝は、僕の知らない間に遠くに行ってしまっていた。
ここ数日、入るコンビニ全てでタバコ棚を見ているが、どこにも見当たらない。
半ば諦めているが、それでも探してしまう。
もはや、保健体育で習った「薬物探索行動」に近いパッションだ。
「そういう小さな絶望の積み重ねが、人を大人にするのです。」
頭の中で七海建人の名言が再生される。
嘆いていても仕方がないので、今は以前吸っていたキャメル・メンソール・マスカット・グリーンを吸っている。
不味くはないが、思い出補正も相まって、イエローには遠く及ばない。
あーあ、最後の一本、いつ吸おう?