生きている実感が湧かなかった日々から、少しずつ現実を認識できる生活へ
今回、参加体験記を書いてくれたのは、2021年2月に卒業した田中あかりさんです☺️
あかりさんは、自分の好きな曲や小説のフレーズからヒントを得て、自分の状況や、やりたいことを表現してくれていたのが印象的です。
以前そのことについて話した時に、「これが私の世界との繋がり方なんです」と教えてくれました。
今回の体験記でも、冒頭から最近聴いた曲から気づいた話をしてくれています。
ぜひご覧ください☺️
卒業して1年近くが経ちました。今はどんな生活をしていますか?
このミュージックビデオにある
「なんでもいいー♪なんでもいいー♪やりたい事やればいいー♪気にしてる暇はないー♪ You do you それがいー♪」というフレーズを聴き、ハッと思い立ちました。
現在は、まずは形からということで、高校の制服をオーダーメイドで揃えて 学習塾に通ったり、ホットヨガと音楽塾の習い事をしたり、周回遅れで習い事三昧の学生やってるな~という気分で生活しています。
幼い頃から習い事が好きで、どれも候補としては昔からやりたかったことをでした。
10代の頃のバイト代では月謝を賄うには 多くのことは無理だからと諦めていたので、 今こんなに夢叶って恵まれた時間を過ごせていてありがたいです。
以前は、自分に大金をかけてまでやりたい習い事をするほど、自分に価値がないって諦めていました。
当時は、深夜の散歩中にわさわざ危険な場所に行き、時間を計って「ここは◯時に水が一気に放出されるから 飛び込めば翌朝地元の方に発見されるんだろうな」と考えていました。
何回かその場所を確認しに行くほど本気になっていたので、そうすることがなくなった今、「とりあえず死ななければいい」を胸のおまじないに、親に3つの習い事の許可をお願いしました。
学習塾へ週2で通うことは、曜日感覚を失わずにいられることへ一役かってくれています。
CMCに参加を決めた時の状況や心境を教えてください。
父からの紹介でCMCを知りました。
父はインターネット検索で「大人 学び直し」と検索でたどり着いたようです。
当時の私は、「耳を塞いで現実に関する問題を何も見たくない」と情報をシャットアウトしていました。CMCの話を持ってきてもらった時も、詳細も知ろうとせず「じゃあそうする」となんでもイエスマンで、参加を決めることに迷いはありませんでした。
困ったことに、あの時期は、心身症で口を通して発せられる声とかそれを言葉にするまでの思い・考えが 空っぽで 何を与えられても無頓着、そんな精神状態でした。
気を紛らわしていたのは睡眠です。寝てるのか起きているのかわからない状態で、ぼんやり思っていたのは、"ここではないどこかへ行きたい" ということでした。ただただ、もう家にはいたくなかったです。
後からとってつけたような理由ですが、岩手県の冬の気候に興味があったので、それを理由に参加を決めました。
CMCはよくある「自分探しの旅」と思いました。どんな子たちが何を求めて集まってくるんだろう?って興味もあったような気もします。
CMC期間中の気づきやエピソードを教えてください。
理想的な一日の流れ、朝の目覚めで一日がスタートしていました。
ここへ来る前は、 昼夜逆転の生活リズムでしたが、 意外としんどさはなかったです。自分との約束より、時間割があらかじめ決められた他の人との共有事や約束の方がラクに守れますよね。
人と話したり、同じ空間にいることが自然と多くなり、徐々に打ち解けはじめました。取り繕おうとしなければ、ほんとうの自分の姿でいられると思うことができました。
そして、そこで私自身の欠点に気づいてしまいました。
「この振る舞い、自分の悪い癖だ。目の前のコミュニケーションの煩わしさから早く逃げてしまいたいと不適切にも身に付けてしまった、切り捨て方が私にはあるのかも。人を遠ざける、挑発する習慣がある。そうして自分のなかに踏み込んでこられないようにしてるんだ」
そんな風にまたひとつ自分を知り、その境地に思い至るまでの気付きがありました。
印象的なエピソードは たくさんあります。
4ヶ月間、どの月にもあった気がしますが 私は前半の方が印象に残ってます。どの子とも印象深い思い出があるから語り尽くせません。
強いて言うなら、同い年の子が居たことです。
おかげで心の安定があったと思います。
2013年で人生がストップして(不登校になり)立ち往生している私とは対称に、順調に2014年に高校進学、華の17歳、進路選択した18歳となり、立派に その時の年齢ですべきことをこなして、全うに生きている同じ年生まれの人が隣に実在してる、その現実感を、彼女を通して感じられたので、安心感がありました。
ある日の授業のアクティビティで、「あなたはどんな人ですか?」と 「◯◯です」という受け答えを繰り返す時間があり、彼女とペアを組みました。
そこで「私は 凡庸な 人間です」と答えたことに、私は内心とても驚きました。なぜか この答えだけを すごく覚えてます。
今思うとCMCは、あかりさんにとってどんな期間でしたか?
一度、家族や愛猫のもとを離れることで、はじめて実家の居心地の良さを理解しました。そのためには必要な期間だったと思います。
あんな寒い土地で風邪を引かず健康体だったことや、いつもより空腹を感じたことにより「生かされている」実感をとても感じる所でした。
中村久子さんの「ー人生に絶望なしー」って言葉がこの感覚に似合うと思います。
また、生まれてこのかた何十年、何もかも自分軸で世界と繋がっていたんだなと感じています。
それをより再確認、再認識できた。
「やっぱりね、 これでこそ 自分だ!」という瞬間が以前より増えました。
あと、チェックイン、チェックアウト*習慣を意識してやるようになりました。エレベーターやエスカレーターのちょっとした時間に一人でやっています。
また、今の生活では、
①なぜだが眠れない日に、じっと耳を澄ませる
②好きだと思うことならセーブしない
③1日のどこかにお楽しみタイムを設ける
こんなことを意識して生活しています。
CMCの参加を検討している人に声をかけてあげるとしたら、どんなことを伝えたいですか?
↑このヘッセの言葉は、CMCを終えたあとの私にもグサッときます。
CMCはここでいう"良い仲間"を見つけられる特別な機会かもしれません。
Def Tech のシェン・ブラウンさんのお父様の言葉から引用しました。相手や状況、環境変えれば 全ては解決すると思っていました。
手を替え品を替えても辿り着く先はやはり同じ結末です。
今まで変わらなかったことは、これからも変われない。そう思い込んでいる自分にまず気づくことから始まります。
そのあとは日々微調整することで、今までと違う結末が増えることを実感するんだと思います。
悲しみは感じることが出来てはじめて、次の段階の癒すことができると言いますし。
反省とは、ごめんなさいを言うことじゃなくて 生き方を変えること。
CMCを終えて、地元でたくさんの本を読むうちにリフレーミングのコツがわかってきたような気がします。
「自分って何者なんだ?」
その時点で、あなたはもう、
【 本当の自分が、なぜこの時代に生まれ、学生期間を終えて、これからは どうやって 自分らしく生きていくか】ってことにしっかりと気づいています。
おめでとう。
編集後記
最後までご覧いただきありがとうございました!
感想文を書いてくれた後にLINEで、
「当時は言葉にできなかったし、険しい顔でしんどさを徐々に放出するしかなかった。いま、言葉にできるのは大人になるまで生きてきた証しです。」
と送ってくれたあかりさん。
CMCの期間を経て、少し自分の感じてることを誰かに話してもいいかな〜と思えたのならそれはとても嬉しいことだな〜と思うのでした。
書いてくれてありがとうございました☺️