暗闇に慣れるのは、30分後

暗い所では視力が弱い細胞

明るい所では強い細胞が働いている

明るい所から急に暗い所へ入ると、初めは何も見えないのにしばらくするとだんだんと見えてくる。

このように暗い中で目が慣れてくることを「暗順応」、その逆、暗い所から明るい所で目が慣れることを「明順 応」という。

暗順応は30分ほどかかるのに対し、明順応は1分程度で済むのである。

網膜をカメラでたとえると、フィルムにあたり、10層からできているとてもうすい膜。

厚さは中央部で0.3~0.4ミリ、周辺は0.5ミリである。

視細胞には、桿状体と錐状体という2種類の細胞があり、桿状体は暗い場所でうす明かりを感じ、錐状体は明るい場所で光を感じて色を見わける細胞だ。

つまり暗順応では桿状体が中心になって働き、明順応では錐状体が中心になって働いている。

ただ、この目のしくみ上、突然暗い場所に入ると全く見えなくなる瞬間がある。

 暗い道やトンネルで事故が多いのはそのためだ。

これを防ぐためには、暗い場所に入る前に、片目をつぶっておき、暗順応させておけばよいのだ。

忍々