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夫選びは仕事の選択

「誕生日が一緒でも、全然違う人生歩んでるよな」
誕生年まで一緒の同い年の知人に言われた。
職場では先輩に当たる彼女は、あまり自分のプライベートのことを話したがらないが、以前から親しみを感じていた。誕生日が一緒と言われて、共通点を捜したりもしていた。
その彼女に「あなたは旦那さん選びで成功したから、幸せやわ」と言われた。
「夫選び?」「あなたは幸せじゃないの?」

確かに、結婚して子どもを授かり、家も買った。仕事も充実している。
幸せかと聞かれれば、答えはYESになる。
夫の母の介護は大変だが、夫は手伝ってくれるし優しい。
多分、経済的には中の中レベルだろう、今のところ問題はない。お金の問題が、離婚の原因になりやすいと聞いた事があるが、彼女はお金のことを言っているのか?

安定した仕事につかず、ギャンブルに明け暮れる、挙げ句の果てに借金に追われる。そこまででなくでも、稼ぎが低く生活のレベルがいつまもあげられない。ダメ夫と結婚したばかりに、幸せになれない。
あるいは、よそに女性を作るとか、お金のほとんどを趣味に注ぎ込むとか、暴力とか、世間にはダメ夫が結構いると聞く。
そんなダメ夫を選んでしまったばかりに、女性は幸せになれないのか。

女性の場合、誰と結婚するかによってある程度生活レベルが決まってしまうというのはあるかもしれない。
しかし最近は、共働きがほとんどで、二人で稼いだお金で生活して、家を買ったり旅行したする夫婦が多くなった。経済的に夫に全て依存する女性は、もしかしたら少なくなったかもしれない。

私は結婚してすぐに子どもを授かり、長らく専業主婦でいた。夫の稼ぎが全てであった。そして、夫の実家の近くに家を建て、夫の両親が高齢になったため同居して介護をすることとなった。
夫の姓を名乗り、多分将来夫の実家のお墓に入ることになる。
経済的に依存するだけでなく、生活のほとんどを夫に合わせる形となった。
その結果、今はそれなりに幸せである。

夫を選ぶというのは、ある意味仕事の選択に似ていると思う。
ずっと夢だった仕事について、いざやって見ると、そうは甘くない。夢と現実とは違う、思っていた仕事と違ったなんてことも。そういう場合、自分に合わないから転職することもあるだろう。
夫選びも、結婚して現実を知り、どうにも我慢できなくなって離婚をするということもある。
ただ、夢と現実が違っても、その現実を受け止めて、自分で開拓していくとう選択もあると思う。仕事は与えられるばかりではなく、自ら作り出して実行していくことも必要だからだ。
結婚することで、夫と新しく家庭を築き、二人で切磋琢磨して生み出していくのが、幸せなのかもしれない。そして、お互いに依存するのではなく、それぞれが自分の役割を丁寧にこなし、相手を思いやりながら生活するのが理想なのだろう。

仕事を選んで就職した時にその後の自分のキャリアが決まるのではない。いい会社に入っても、夢の仕事についてもその後に自分がする仕事次第ということだ。
20代、30代で夫を選んだ瞬間に人生の全てが決まるのではない。
その後の人生をどう歩むかは、夫次第でなく自分次第だ。

誕生日が同じ知人は、誕生日占いの内容は同じかもしれない。
ただ、彼女は結婚してどのような人生を歩んでいるかは分からない。
人そぞれなのである。

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