見出し画像

【車両紹介】 スシ24-500(北斗星食堂車 / JR東日本、JR北海道)

北斗星の食堂車は7号車に連結され、フランス語で「北斗七星」を意味するグランシャリオ(Grand Chariot)と名付けられました。
ディナータイムではフランス料理か会席料理が振る舞われ、その後パブタイムで軽食を提供、モーニングタイムでは朝食を提供していました。

JR東日本が504~507の4両、JR北海道が501~503、508の4両、計8両が在籍していました。
寝台客車とは違って特急型の食堂車からの改造となるため、車両長は1m短い20m、屋根の高さも電車と同じ高さで他の寝台車よりも一段低かったため、遠目にも連結位置が分かる形をしていました。


食堂車・JR北海道車(車番:501~503、508)

外観の特徴

JR北海道の食堂車は4両ありますが、501~503は帯が3本になっているのに対して、508は真ん中の帯が2重になっているアルコン帯が特徴です。
また、503のみ大型のベンチレーターが残されていたという違いがあります。これはJR東日本車の504と同じです。

501〜503の厨房側窓はもともとサッシ付きだったのですが、全個室化後あたりに固定窓化されています。508は最後までサッシ付きでした。

左から、501〜502でサッシ窓、同じく固定窓、508でアルコン帯

車内の特徴

JR北海道車は、内装にステンドグラスを使っており、壁面も濃い茶色でシックな感じになっています。テーブルランプも赤いシェードが特徴です。
カーペットも赤、椅子も赤になっていました。

元々のスシは通路を挟んだ2+2(4人掛け+4人掛け)の座席でしたが、JR北海道車は最初から2+1(4人掛け+2人掛け)の座席というように広めにとっていました。

スシ24-508の車内。JR北海道車にあったステンドグラスも再現。

室内も501〜503と508で違いがある箇所があります。
508は他3両と違い食堂車とはテーブルや椅子が異なったり、カーテン上など違う装飾が施されていて508の方が少し豪華に見える感じでした。

模型化の状況(※TOMIXのみ)

Nゲージでは、503以外が模型化されていましたが、2023年10月にリニューアルされる北海道編成では503がプロトタイプになるとのことなので、これで全車種が模型化されることになりました。
508は特定車番で再現されていますが、タマ数が少なく入手難易度が高めです。それ以外であれば北海道編成の発売頻度もあって比較的入手はしやすいです。

スシ24-501、スシ24-502

スシ24-501でサッシ窓時代の全景
スシ24-500でサッシ窓固定時代の全景(未整備)

98676 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星1・2号)基本セット
92786 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR北海道仕様II)増結セット
3本帯の姿を再現。
全個室化後しばらくしてから調理室の窓がサッシから固定窓に変更されています。モデルでは、北斗星1・2号セットではサッシ窓、北海道仕様IIセットでは固定窓になっていますので、再現する時代で選ぶと良いでしょう。

スシ24−503 ★特定車番

98835 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR北海道仕様)基本セット
3本帯で大型ベンチレーター付きの姿を再現。
503も501、502と同じ時期に調理室窓がサッシから固定窓へ変更されていますが、今回の模型化は全個室化後なので固定窓で模型化されると思われます。

スシ24-508 ★特定車番

スシ24-508の全景

98656 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星3・4号・JR北海道仕様)基本セット
アルコン帯の姿を再現。
508の調理室窓は最後までサッシ窓だったので、どの時代の再現にも使うことができます。

実車の状況

3往復時代の北斗星1・2号と北斗星3・4号、2往復時代の北斗星1・2号に組み込まれていました。2008年の1往復化の際に運用を外れ、廃車になりましたが、海外へ譲渡されて今も残っているようです。

▼実車データ
スシ24-501:1987.3.12改造、2008.4.30廃車。種車はサシ481-67。
スシ24-502:1987.3.19改造、2008.4.30廃車。種車はサシ481-75。
スシ24-503:1987.3.17改造、2008.4.30廃車。種車はサシ481-76。
スシ24-508:1989.6.28改造、2008.4.30廃車。種車はサシ481-50。

食堂車・JR東日本車(車番:504~507)

外観の特徴

JR東日本車は、504〜507の4両があります。504のみ大型ベンチ付きとなっており、他の3両にはない特徴となっています。
また、JR北海道のスシと違って、厨房の窓が3つから2つになっていて、サッシ付きの窓になっています。

左が大型ベンチレーターがつく504、右はベンチレーターがない506

車内の特徴

JR北海道車が重厚な感じだったのに対し、JR東日本車は白を基調とした軽快なデザインになっていました。ランプシェードや机が白で、カーペットや椅子、カーテンは紫っぽい色でした。
ただ、デビュー直後は緑色の椅子に赤のテーブルクロスで、ランプシェードなどはなく今の印象とは全く違う仕様になっていました。
JR東日本の食堂車は運行開始直後から1年ほどは通路を挟んで2+2(4人掛け+4人掛け)の一般的な座席配置で運用されていましたが、北斗星3・4号の定期化に伴い1988年に増備されたスシ25-507はJR北海道車と同じ2+1(4人掛け+2人掛け)の座席配置になり、他の504〜506も合わせて同じ座席配置にグレードアップされました。

スシ24-507の内装

模型化の状況

Nゲージでは全て模型化されており、大型ベンチ付きの504も特定車番で再現されています。
ランプシェードは当初JR北海道車のような傘の形をしていたので、模型もこちらで再現されていますが、晩年ではランプシェードは角型になっていました。しばらくは傘型のままでしたが、さよなら北斗星のスシ24-506では、ランプシェードが晩年の形である角型が再現されています。

さよなら北斗星のテーブルランプは角型で再現

JR東日本車は直近では販売頻度が少ないため、504は比較的出てくる(少し高価)のですが、大型ベンチレーターを装備した特定車番なので何両も必要ではないのが難点です。それ以外の車両を手に入れたいときには更に過去のセットのバラシを手配することになりますが、あまりタマ数が多くなく入手難度が少し高めです。
稀に安く出ているものもありますが、テーブルランプが光らずTNカプラー非対応床下の旧製品ということが多いので、購入の際はご留意ください。

スシ24-504 ★特定車番

スシ24-504の全景

98704 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR東日本仕様)基本セットB
厨房窓2枚、大型ベンチレーター付きの姿を再現。

スシ24-505、スシ24-506、スシ24-507

スシ24-506の全景
スシ24-507の全景

92397 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・混成編成)基本セット
98267 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR東日本仕様)基本セット
厨房窓2枚の姿を再現。
98953 限定品 JR24系「さよなら北斗星」セット
厨房窓2枚、ランプシェードが角型の姿を再現。スシ24-506の車番が印刷済み。

実車の状況

3往復時代の北斗星3・4号と北斗星5・6号、2往復時代の北斗星3・4号、1往復時代の北斗星1・2号に組み込まれていました。2015年の最終運行まで運用され、506を除き2015〜2016年に廃車になりました。506は今も尾久客車区に留置されています。

▼実車データ
スシ24-504:1988.2.24改造、2016.4.15廃車。種車はサシ481-64。
スシ24-505:1988.3.10改造、2015.10.20廃車。種車はサシ481-68。
スシ24-506:1988.2.23改造、尾久留置中。種車はサシ489-83。
スシ24-507:1989.3.30改造、2016.4.8廃車。種車はサシ489-7。

504は廃車後、埼玉県の東川口へ陸送されてレストランとして現在も保存・営業しています。車内で料理を食べたりすることもできるようなので、往時を思い出しながら食事をとるのも一興かと思います。
私もいつか訪れてみたいです。

505も保存されていて、廃車後は茨城県にあるザ・ヒロサワ・シティに保存されています。北斗星関連車両以外にも、SLやE2系新幹線もあるらしく、いつか行ってみたいな…と思います。

関連記事

スシ24-500を組み込んだ編成の紹介

整備記録

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?