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【車両紹介】 カニ24-500(北斗星電源車 / JR東日本、JR北海道)
北斗星の電源車は主に12号車に連結されていました。
JR東日本が504~511の8両、JR北海道が501~503の3両、計11両が在籍していました。JR東日本車は北斗星以外にもエルムなど別のブルートレインも運行していたのでそういった関係もあって多いのかもしれません。
JR北海道の電源車は3両で余剰が無かったため、荷物車のマニ50を電源車に改造したマニ24ー500も良く運用に入っていたようです。
JR東日本のカニは出力が高く小型で静かなエンジンに更新されていますが、JR北海道のカニは変更が無くそのまま運用されていたため、ルーバーの有無や屋根上のファンの数が異なるといった差異があります。
電源車・JR北海道車(車番:501~503)
外観の特徴
JR北海道車は3両ありますが、501のみ原型のマイクロスカートがついたままの姿で最後まで運用されていました。502、503はマイクロスカートなしです。
エンジン更新もしなかったため、外から見てルーバーがありファンが4つついているのが特徴です。
時代ごとの差異としては、北斗星デビュー後は荷物室の扉のドアレールは金帯の色だったようなのですが、途中で金色ではなく通常の銀色のドアレールに代わっているようです。
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車内の特徴
JR北海道の電源車については資料を見つけることができなかったのですが、JR東日本の電源車はエンジンに防音ケースを被せていたのとは違ってそのままだったようです。
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模型化の状況(※TOMIXのみ)
Nゲージでは、501~503まですべて模型化されています。
マイクロスカート付きの501は特定車番で再現されており、タマ数も少なく入手難易度は高めです。それ以外であれば、北海道編成の発売頻度もあって比較的入手はしやすいです。
カニ24ー501 ★特定車番
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98656 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星3・4号・JR北海道仕様)基本セット
マイクロスカート付きの姿を再現。
わざわざマイクロスカートに対応するTNカプラーを新製しての登場となりました。ドアレールは銀帯の姿で再現されています。
カニ24ー502、カニ24ー503
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92806 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR北海道仕様II)基本セット
98676 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星1・2号)基本セット
98835 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR北海道仕様)基本セット
デビュー後の金帯で再現されているのは北斗星1・2号セットで、後年のステンレスドアレールで再現されているのは北海道仕様IIセットになります。2023年秋に発売される北海道仕様セットでもステンレスドアレールの姿で再現されると思われます。
実車の状況
3往復時代の北斗星1・2号と北斗星3・4号、2往復時代の北斗星1・2号に組み込まれていました。2008年の1往復化の際に運用を外れ、廃車になりましたが、海外へ譲渡されて今も残っているようです。
▼実車データ
カニ24-501:1987.1.26改造、 2010.3.24廃車。種車はカニ24-2。
カニ24-502:1987.3.21改造、2015.4.5廃車。種車はカニ24-19。
カニ24-503:1987.2.2改造、2010.3.24廃車。種車はカニ24-21。
電源車・JR東日本車(車番:504~511)
外観の特徴
JR東日本車は、504~511の8両があります。504~509は0番台からの改造、510と511は100番台からの改造となり、外観が大きく異なります。
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0番台から改造された504~509は、1991年から1993年にかけてエンジン更新がされたため、ルーバーは埋められて屋根上のファンの数が4つから2つに変更になっています。JR北海道車の501とは違い、すべてマイクロスカートは撤去されていますが、504~506はエンジン更新まではマイクロスカート付きだったようです。
それ以外の差異としては、側面のJRロゴの位置が508のみ下寄りになっていました。
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100番台から改造された510と511ですが、切り妻の姿で0番台改造車と比べて少し全長が長いのが特徴でした。また、510については貫通扉が埋められた他、北斗星車にしては珍しく白帯のまま運用され、511は貫通扉を残しつつ金帯となりました。
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車内の特徴
0番台から改造された504~509ならびに100番台から改造された510は、静音化のために黄色と緑色のエンジンカバーが取り付けられましたが、模型では再現されていないため自作するポイントになります。エンジンカバーは窓からも少し見える感じでした。
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模型化の状況(※TOMIXのみ)
模型では、504~509、508、510、511のすべてが模型化されています。
ただし、エンジン更新前の姿としては模型化されていないため、デビュー直後の北斗星3・4号や北斗星5・6号を再現する場合は、JR北海道車として発売されているマイクロスカート付きのカニ24ー501を504~506に改番するか、カニ24-502やカニ24ー503を改番する形になります。
0番台の中でも1つだけ外観(JRマークの位置)の異なる508は、さよなら北斗星のセットに含まれるため、市場ではめったにお目にかかることはありません。出てきても高価な部類に入ります。
508を除く504~509については直近でJR東日本車の発売が無かったため、高価ではありませんがタマ数も多くありません。稀に安いものが出回っていますが、TNカプラー非対応でエンジンも再現されていない古い個体であることが多いです。中古を探す際はご留意下さい。
510はJR東日本車の中では一番最近の発売になるためか、比較的目にすることがあります。発売直後に比べると、値段は少し高めになってきました。
511はエルムセットに含まれるためこちらもタマ数が少なくめったにお目にかかることはありませんが、タマ数の割にはあまり高くはありません。
カニ24ー504、カニ24ー505、カニ24ー506、カニ24ー507、カニ24ー509
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92397 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・混成編成)基本セット
98267 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR東日本仕様)基本セット
マイクロスカートが撤去され、エンジン更新された姿を再現。
カニ24ー508 ★特定車番
![](https://assets.st-note.com/img/1708149104887-XFc8kwWzsI.png?width=1200)
98953 限定品 JR24系「さよなら北斗星」
他の0番台改造車と違いJRマークが低い姿を再現。
カニ24ー510 ★特定車番
![](https://assets.st-note.com/img/1691314689460-c3yTIWARJu.png?width=1200)
98704 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR東日本仕様)基本セットB
白帯で他の0番台と同様に機器更新を受けてルーバーが埋められファンが2つになっている姿を再現。
カニ24ー511 ★特定車番
![](https://assets.st-note.com/img/1679939217340-XHRfXObtSc.png?width=1200)
98642 JR EF81・24系特急寝台客車(エルム)セット
金帯の姿を再現。エルムセットなのでヘッドマークはエルムが印刷済み。
実車の状況
3往復時代の北斗星3・4号と北斗星5・6号、2往復時代の北斗星3・4号、1往復時代の北斗星1・2号に組み込まれていました。他にも、エルムやあけぼのといった東北方面のブルートレイン以外にも、出雲で運用されることもあったようです。
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504~509の内、504と509は2008年3月の北斗星1往復化の際に余剰となり廃車になりました。残った505~508は臨時運用が終わるまで在籍していましたが、2015年の運行終了に伴い廃車となりました。
510は北斗星用というよりは、あけぼのやはくつるといった他の青森配置のブルートレインで使われることが多く、北斗星の運用に入るのはごくまれなケースだったようです。
1998年3月の北斗星2往復化の際に余剰となり、2000年2月にカシオペアの予備電源車であるカヤ27ー501へ改造されました。現在も廃車されずに在籍しており、黒磯訓練などで目にする機会もあるようです。
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511も北斗星がメインというよりはエルムや臨時列車を中心に運用されていて、北斗星の運用に入ることはあまりなかったようです。
2006年に青森へ転属してからはあけぼのや日本海で運用されていて、北斗星の運用に入ることはありませんでした。2015年のあけぼの運行終了とともに廃車となりました。
▼実車データ
カニ24-504:1987.10.29改造、2008.10.24廃車。種車はカニ24-1。
カニ24-505:1988.3.7改造、2016.4.8廃車。種車はカニ24-5。
カニ24-506:1987.12.24改造、2015.9.3廃車。種車はカニ24-8。
カニ24-507:1987.11.30改造、2016.4.8廃車。種車はカニ24-20。
カニ24-508:1988.2.1改造、2015.9.3廃車。種車はカニ24-22。
カニ24-509:1987.9.9改造、2009.1.31廃車。種車はカニ24-24。
カニ24-510:1990.10.9改造、2000.2.25にカヤ27-501へ改造。種車はカニ24-113。
カニ24-511:1990.12.18改造、2015.4.3廃車。種車はカニ24-115。
511は廃車後、秋田県の小坂鉄道レールパークに動態保存されています。2023年3月現在は改修中のようですが、他のオハネフ24ー12、オハネ25ー555、スロネ24-551と連結して実際にディーゼル機関車でけん引して走らせたり、車中泊のホテルになったりしているそうです。いつか行ってみたいです。。