AL大谷、NLアクーニャJr:2023年MLBのMVP投票結果より
2023年のMLBの最優秀選手(MVP)の発表が現地時間11月16日にあり、以下に決まった。
AL:大谷(LAA)
10勝5敗 ERA3.14 23試合 132.0回 奪三振167 WHIP1.06
497打数151安打 打率.304 OPS1.066 44HR 95打点 102得点 20盗塁
NL:アクーニャJr(ATL)
643打数217安打 打率.337 OPS1.012 41HR 106打点 149得点 73盗塁
おめでとうございます!
大谷は2年ぶり2回目の受賞、アクーニャJrは初受賞となった。大谷はホームラン王を獲得しただけではなく規定打席到達の上打率3割に達した。アクーニャで特筆すべきは盗塁。いわゆるスラッガーとしても素晴らしいスタッツを残したばかりでなく、なんと73盗塁を記録した。
MLBのMVP投票は、両リーグごとにMLB球団のある15都市から1都市2人ずつ、計30人の記者の投票で決まる。1人あたり1位票~10位票まで投じる。1位票14ポイント、2位票9ポイント、3位票8ポイントとなる。4位票以下は1ポイントずつ下がり、10位票で1ポイントになる。合計ポイントの最も多い選手がMVP賞に選出される。大谷、アクーニャJrとも、1位票を30集める満票での選出となった。MVPが両リーグとも満票での選出というのはMLB史上初の出来事とのことだ。
この種の投票は、2位以下の表の分布、どのチームの被投票者数や獲得ポイント数をみるのも面白い。2位以下も含めた全投票結果は両リーグで以下になった。
ALの得票者は23人で2022年と同数、NLの得票者は26人で2022年から7人増えた。サイヤング賞があるためにMVP得票を獲得しにくい投手専任の選手(大谷を除く)の得票者数は、AL2人、NL3人となった。ALサイヤング賞のコール(NYY)は30ポイント、NLサイヤング賞のスネル(SD)は16ポイントと、ともに投手で最も多いポイントを獲得した。
NLは上位4人の得票者が1位票~4位票を独占する一方、それ以外は得票が割れていることが特色である。上記のとおりアクーニャJr(ATL)が1位票満票となったほか、2位ベッツ(LAD)もすべての2位票を獲得した。投票者全員が1位アクーニャJr、2位ベッツで投票したこととなる。その他、3位フリーマン(LAD)、4位オルソン(ATL)の2人で3位票、4位票のすべてを獲得した。1位票~4位票を独占したのは、いずれも、ATL、LADといった100勝以上を挙げたチームの所属選手である。5位以下で得票を得た選手は22人にのぼり、2022年のすべての得票者数を上回っている。
ALは、24人が1位票大谷(LAA)、2位票シーガー(TEX)で投票したことになる。1位~5位が全て西地区の選手になった。
チーム別のポイント数、得票者数は以下の通り。さらに右側にシーズンの勝利数も併記するとともに、3つのディビジョン別の整理も行った。
ポイント数、得票者数ともATL(717ポイント、5人)が最も多くなっており、ポイント数ではLAD(494ポイント)、得票者数ではSD(4人)がこれに次いでいる。ポイント数をディビジョン別にみるとAL西が1,313ポイントと最も多く、NL東がこれに続いている。NLではポイント数は勝利数と同じ序列になっているが、ALは勝利数が西地区より多い東地区のポイント数が310にとどまり、西地区に1,000ポイント以上の差をつけられている。ポストシーズン出場チームにはすべて得票者がいたが、MIN、TORは1人ずつしか得票者がなく、獲得ポイントも1桁にとどまっている。得票者がなかったのは、ALでは2チームが、NLでは4チームである。
結果の解説及び各記者の投票の詳細は、以下の全米野球協会(BBWAA)のHPに載っている。
【AL】
【NL】
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