諸悪の根源は銭ゲバわがままオーナーども:MLBの労使対立の真相
ツイッターでMLB記者の菊地氏による以下のトークスペースがあったので、つい入って、聞き入ってしまった。テーマはMLBの労使対立。
https://twitter.com/joshkikuchi/status/1498991663502356484?s=20&t=VKckcPYJ_xMRcvCxKYQ28Q
ここで分かったことをまとめると以下。
・諸悪の根源は利益を懐に入れ還元しないオーナーにある
・マンフレッドはその利益代弁者。元敏腕企業弁護士の立場、能力を「悪用」している。
・MLBの正常化のためには、オーナーにもっと圧力、重圧をかけないといけない。
以下、質問からも含めて話題になったことを私なりにまとめてみた。
●今の労使対立
・コミッショナーたるマンフレッドはオーナーの代弁者。そもそもコミッショナーはオーナー会議で決まる。
・マンフレッドは元は敏腕の企業弁護士で、MLBに引っ張られて交渉の矢面に立って成果を上げてきた。そして、マンフレッド就任後MLB各球団の収益は大幅に増加。だからオーナーのマンフレッドへの「信頼は厚い」。マンフレッドに反発するオーナーは誰もいない。
・最大の対立ポイントはぜいたく税。この総額はオーナーが絶対に譲歩しなかったところ。
・2016年の改定労使協定は、実はオーナーサイドの思うつぼになっていた。その1つがぜいたく税基準の3段階化と税率の段階的上昇。結果、マンフレッドの就任中、MLBの年俸総額は下がっていった。
・今はMLBにいわゆる「ミリオネア」はあまりいない。その理由は、FAになる前にノンテンダーにされる選手が増加するなどだ。
・12月のロックアウト時は、マンフレッドは、「スケジュールにやるべきなのは選手の方」とのメッセージを載せていた。マンフレッドはどうせ選手は折れると楽観視していたが、結果は誤算だった。交渉で少しずつ条件を上げるのも「やっている」という単なるアピール。選手側にとっては舐めた内容だ。
・メディアはほぼ100%選手会より。そうでなければ、開幕延期の記者会見で笑顔になっていたり、その前後でゴルフのスイングをするポーズをしていたことを、メディアがいちいち批判的にリークするはずはない。
・マンフレッドは嘘で固められたコミッショナーで、「選手とメディアからは」信頼はほぼない。
●今後の行方
・メディアはほとんどが選手会の味方になったと言っていい。これから追い込まれるのはオーナーの方。
・決着には、MLBが折れるしかないのではないか。
・政府の介入の可能性はないとはいえない
●マンフレッドを辞めさせるには??
・今のシステムでは難しい
・メディアなどの圧力でオーナーがさらに追い込まれて譲歩しないといなくなったとき。初めて解任の可能性が出てくるのでは??
●いつロックアウトは終了?
・??
●現在の課題
・40人ロスター枠に入ったプロスペクトがマイナーの試合にも出られず、成長が遅れてしまう。(マイナーリーグは予定通りSTに入り予定通り開幕するが、40人ロスター内の選手は出られない。だから今駆け込みでマイナー契約が増えている)
・ポストシーズン試合数の問題(MLB機構14に対し選手会12)。機構が14を主張するのは、ポストシーズンは全て機構の収入になるので、とにかく収入源が欲しいから。ただそれだけ。162試合をやった上にポストシーズンが増えるとなると、選手の負担は増す。
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なお、私は、「第三者介入による決着の可能性」につき質問。(「入っても同じ」と選手会は思っているので今のところ入れることはなくあくまで協議での決着に拘っている。ただし、今後政府の介入がないとはいえない、とのこと)