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2024-25オフのMLB補強に対する評価は?各動向に対するまとめ
※見出し画像は、本記事のベースとなったESPN記事からの引用です。なお、後記のとおり、同記事は随時更新されており、当該画像は本文記載の更新時点のものになります。
いつの間にか開幕まで2か月を切り、スプリングトレーニング開始まであと半月ほどになった2025年のMLB。このオフも、数々のFA選手獲得やトレードが行われたほか、これまで契約を延長する形で契約を結びなおす例もあった。
今回のテーマは、こうした個別の補強の動きに対する現地メディアの評価だ。それぞれのFA選手獲得やトレードに関する各球団への評価が、遺憾のESPN記事にまとめられている。この記事は、新たな動きがあるたびに随時更新されており、逆時系列順にそれぞれの動きや子連帯する評価を記載している。
2024-25 MLB free agency, trade grades: Offseason analysis
Bradford Doolittle and David Schoenfield
今回は、上記記事をベースに、このオフの補強の動きや評価につき整理したい。なお、米東部時間2025年1月30日18:25時点(確認のベースとなった記事の更新時点、日本時間の翌日8:25時点)に準拠する。
FA選手獲得の動き(一部契約延長を含む)とその評価を一覧表に整理すると以下のようになる。記載は時系列順(元ESPN記事と逆)で、2つの表に分けている。なお、元所属チームと移籍先が同一の場合は再契約となる。
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トレードの動きやその評価につきまとめると、以下のようになる。順番は同じく時系列順だ。
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件数や評価の概要を整理すると以下のようになる。なお、複数チームが関与するトレードに関しては、1チームの評価1件としてカウントした(例:両チームがA評価の場合はA評価2件とする)。1チームあたり複数の選手がかかわる場合も1チームの評価1件としている。
・件数:FA選手獲得42件(うち契約延長1件、再契約7件)
トレード14件(関わったチーム数は延28、関わった人数:未定含み42人)
・A評価:FA選手獲得2件、トレード1件
・A-評価:FA選手獲得4件、トレード1件
・B⁺評価:FA選手獲得6件、トレード10件(チーム数ベース。なお、少なくとも片方のチームがB+の評価のトレード数は7)
A-以上の評価を再掲すると以下の通り。
【FA選手獲得】
(A評価)
・SF/Verlander(前所属はHOU)
・LAD/佐々木(前所属は千葉ロッテ)
(A-評価)
・LAD/Snell(前所属はSD)
・LAD/Edman(契約延長)
・TEX/Pederson(前所属はARI)
・TOR/Hoffman(前所属はPHI)
【トレード】
(A評価)
・NYY/Williams(相手はMIL (Cortes,Durbin))
(A-評価)
・TEX/Garcia(相手はWSH (Lowe))
A評価の理由については、およそ以下の点が挙げられている。
・SF/ Verlander:42歳の本人がキャリアの最後を飾るのにふさわしい、FA市場から見て適切な投手だった、被本塁打が増加傾向の本人にとって本塁打が出にくい本拠地が有利に作用
・LAD/佐々木:低い金額での契約、一番欲しかったはずのライバルチームのSDに獲得競争で勝った
・NYY/Williams:キャリアのERA1.70と現役最強のクローザーといっても過言でない、ほとんど打たれないチェンジアップ(被打率.135)、“Weaver-Williams“の強力なコンビの誕生
なお、MLB史上最大の契約が割合となったNYM/Sotoの評価はB+。記事にはネガティブなコメントは見られなかったが、契約金額の高さ、期間の長さが評価に影響している可能性がある。
FA/契約延長/トレードを合わせ一番評価が高いのがLADといえる。成立件数は10件(FA9(うち契約延長1)、トレード1)で、6件以上がB+以上の評価、C+以下は1件しかない。TEXも4件すべてがC+以上(うちB+以上3)と高評価の動きの割合が高い。対して、LAAは、4件すべてがC+以下で、同じLAエリアに本拠地を置くLADと対照的な結果となっている。また、LAAは、早い時期にFA選手の補強に動きながらそれほど高評価の補強はできていない特徴もある。
あくまでこれはスプリングトレーニングが始まっていない段階での評価。シーズンが近づくにつれ、またシーズンが開幕するとどのように変化するのだろうか。これからが本番だ。