【D-Lab.】#004レビュー
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【D-Lab.】(※ボールド)
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おおしまやすゆき です。
「D-Lab.」#004の動画を先日投稿させて頂きました。
作業用BGM・BGVとしてよろしければどうぞ。
#004 で何描こう?
#001から続けてきましたシンプルでスタイリッシュな今風な絵柄の女の子の絵描けるかなという目標ですが、イマイチポイントを掴めているのか微妙なラインではあります。
もっと、自分が理想とする形やシチュエーションを瞬時でキャンバスに封入したいな、と思うのですが、どうもそういう要素を習得出来ている感じではないんですよね…。
きっと、やっていることはあながち間違ってはいないとは思うのですが、反復が足りないのかと。
時間を見つけて、いや、毎日仕事の合間に、趣味の絵を描いたり、家事を行う時間の前後に、描く姿勢を無理やり作ることで時間を作り出してでも反復をするべきなんだな、と思わされます。
…ですが、それはそれとして。
これまでの3回を振り返ってみて、普段描かないものを…と意識してもやっぱり培ってきたものがにじみ出てしまうもので、自分の絵柄が見え隠れしてしまいますね…;
とは言え、意識的に自分の絵柄や作画の際のクセと向き合って解剖していくことで得るものは大きいような気がします。
描き方で言うと#002、#003と意識的に模写を行ってきたわけですが、今回は#001のスタイルに一度戻って、一発で何かしらイラストを描こう!と決めました。
~#003までで意識したことを総括して「まとめ的絵を…」とも思ったのですが、何となくフワッとした指標過ぎるな、と。
そこで#001~#003で最終的に描いたイラスト(動画のサムネにしていたり、元データを配布しているイラスト)を振り返ってみました。
▲#001
▲#002
▲#003
特徴を列挙してみました。
正直、作画風景を動画化して公開するということで、無意識にやってしまっているかっこつけや上手く描こうとしている意識、苦手な表現を避けている節を感じました。
結果、
・顔が全て左向き
・キャンバスに対するキャラクターのサイズがほぼ同じ
・比較的大人しいポーズ
…みたいなことをぱっと思いついたのですが、いかがでしょうか!
恐らく、#004でいかなるテーマを掲げようと、そしてそこに向かっていかに下練習を重ねようと、最終的に描こうとしている絵が上と同じようになってしまってはマンネリ化してしまうな、と思いました。
もしかしたらここで上げた特徴は、普段の自分が描く絵全てに言える特徴かもしれないな、と。
そしてこれが自分が絵を描き続ける上で感じる「マンネリ化」を生む要因であって、特に力を入れなくても描けてしまう、良く言えば得意な絵柄、悪く言えばついつい描いてしまう逃げの画風なのではないか、と。
そんなことがふと頭を過りました。
ともすれば、過去3回とは違った表現の絵を描くことが、今回の課題なんじゃないか、と考えました。
このまま変に「意識」し続けて逃げの画風を晒していたら、描くことを実験、研究する「D-Lab.」の意味がありません。
そこで。
今回は次のような目標を立ててみました。
・女の子のキャラクターを描くことは引き続き変えず
・顔の向き:左向き以外
・顔を重点的に描く:顔のアップ(最低でもバストアップ)
・ポーズに関しては次回以降の課題にする
└ 代わりに表情にこだわる
└ ~#003までで意識したことも踏襲し、次も意識
・目周りの形状
・目周りの表現
・表情
・ファッション的な要素:バストアップなので踏襲できる範囲で
そして、せっかく顔のアップを描くなら、ということで髪にも意識を置いてみることにしました。
・綺麗に流れるような動きのある髪を描いてみる
こいつを新たな追加要素にして、ではいざお絵描き!
やはり難しく感じる利き手と同じ向きの顔・・
描く前に資料として今回も様々な方のイラスト作品を閲覧させて頂き、横に置いての作画スタートをしました。
正直言って苦手意識のある右向きの顔アップ。
向きに対する苦手意識は至極当然で、左向きばかり描いてきたからなのですが、それにしても右向きの顔を描く時に感じる妙な違和感は何なんでしょうね。
一説に利き手:右利きの人は左向きの顔描きがちを唱える方が多いなという印象で、例にもれず僕も「じゃあしょうがないや!」と良きように自分をだましてきていました。
ただ、科学的根拠がそこにあったとして、描けない理由にしていてはアカンですよね。
ところで昨今はドローイング系のアプリ・ソフトであればキャンバスの反転機能があったりするので、もしかしたらさほど気にする問題でもないかもしれませんが、やっぱりあれを使って描く線画は、見る人が見れば反転して描画していることなんていうのはバレバレなんだとか。
どうせならより多くの方に気持ちよく観て頂きたいので、練習する価値はありますよね。
ということで、今回は基本的に反転機能の使用は禁止で。
やっぱり描き始めはかなり抵抗がありましたが、アタリを取って落ち着いて描いていけば。何とかバランスも取れて行くもので。
お手本として置いた上手な方の作品のお蔭もあって、かなりすんなりラフが取れた印象でした。
途中、顔の向きが気になって修正した以外は、ペンを走らせる前に思い描いたイメージ通りになったように感じます。
この成功体験が体に、心に良さそうですね。
これを積み重ねられると、そのうちに苦手意識がなくなっていくんだろうな、と改めて。
そしてこういう表現の絵だからこそ「表情」がものを言うな、と。
目のバランスだって、配色のナニソレだって、要素が少ない分すぐに荒がバレてしまいますね。
本当に、顔アップ絵を多く描かれる方の凄さを感じます。
今作は、どこかもの悲しげな、何かを悔いているようなアンニュイな表情に着地させてみました。
モチーフの大きさに対する線の太さ
さて、そうして線画、着彩、仕上げとそうは言っても今回描く要素としては人間一人の頭部のみ、なので今回の描画はとてもすんなり進んだ印象です。
唯一、自分の中で遺恨を残したのが、線画行程でしょうか。
キャンバス内にモチーフがどのくらいの大きさで、割合ではいっているからこれくらいの線画の太さが気持ち良いよね、という気持ちの良い太さになかなかならずに多少納得いかずに筆を重ねてしまったところが多くなってしまいました。
難しいですよね。
目指す絵柄によっては全てほぼ均一の方が美しく感じますし、抑揚のある表現の方が合う場合であっても、この部分はこの太さ、この部分は太かったのを一気に細く持ってきて…カスれさせるように払う!みたいに思っていてもなかなか手は思い通りに動いてくれないもので。
それこそ、日々握る筆と、体調とマシンのご機嫌のバランスをみながら、最適な力と速さで筆が引けるようになるよう、鍛錬するしかなさそうなのですが、実は過去漫画を描いている時に線画の汚さを指摘されて意識的に特訓したことがありました。
その時に偶然テレビで流れていて「なるほど」と思った情報なのですが、線をある程度正確に引くにはコツがあるそうでして、「始点」と「終点」を意識することだ、と。
「始点」に筆を置いた瞬間、「終点」にしたい点を見つめ意識を集中させるだけで、かなりのブレ軽減効果があるのだそうで、知ってから個人的にはなぜかかなり信用して実践してみている手法だったりします。
他の作家様達はどこを見ているのだろう。
今度周りには聞いてみようかな。
「太さ」に話を戻すと、今回は1本の中はもちろん、それぞれの線画間にもちゃんと抑揚を付けて、太い線に対する普通の線が細く見える現象を使ってみたかった感じです。
なのでどこを太く見せるか、そこに意識を置いて仕上げていったのですが…もしかしたらもっと付けても良かったかも。
髪の毛の線画間にもっと差が付けられたなら良かったですね。
次回以降の課題とします。
着彩は学ぶことばかり
前回から意識的に挑戦してみているシンプルな手数での着彩。
グラデーションやぼかしたブラシを使うところは思い切って使う、というのは慣れが必要ですよね。
そういったグロー表現に対して、いわゆる塗りこみの部分は、最近の上手な方のイラストには本当に必要最低限しか入っていないようにお見受けします。
きっと作画時間の都合云々もあるのだろうけれど、単純にシンプルな絵が受け入れられているんだろうな、と改めて。
着彩に関しても、すぐに自分の使い慣れたブラシに手を伸ばしそうになりますが、しばらくは世間様に支持されている表現を吸収しようと考えています。
#004 右向き/顔アップ/髪の流れ
そんなこんなで、制作工程をまとめた動画を作成したので、投稿致しました!
要素は少ない分、時間は掛からなくて気持ちも軽く済んで良いかもしれませんが、粗が目立つハラハラは否めませんね…!
配信データ
★note記事への添付データの容量の都合と、配信源を一元化したい理由から、データはpixivFANBOXでのみの配布と致します。
[閃光] データに関しまして
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▼pixivFANBOX該当記事に添付された、圧縮したデータをダウンロードして下さい
ファイル名:DLab_#004_moto_303_303mm.zip
ファイル容量:120.9MB
▼上記を解凍したデータの詳細です
ファイル名:DLab_#004_moto_303_303mm.psd
制作:Adobe PhotoshopCC 2020(CC 2020独自の機能は使用しておりません)
容量:178.2MB
イラストサイズ:4175×4175ピクセル(303×303mm)
カラー形式:RGBカラー
状態:レイヤー未統合
ご注意:あくまで個人でご使用頂きたく、転載、二次使用を固く禁じます
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最後に
#004に触れて下さった皆様ありがとうございました !
ラフやラクガキだけに留めず、下手なりにテーマを持って完成まで描くことで血肉になるように感じます。
次回は、
色んなポーズを描いてみる
あたりに挑戦できたらな、と考えています。
これからも意識的に苦手を克服していけたらと思います。
引き続きひっそりとやっていきますので、気が向いたら覗いてあげて下さい。
では、また次回。