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高校数学・確率 演習以上の近道はないと思われます。

 今回からは高校数学でとても奥が深い数学Aの話です。まずは[確率]を。

 この分野は難しい分野のひとつ。とはいえ簡単にしようと思えば簡単にはできますが。

 まず、高校の[確率]の分野は図を書いても何も解決しません。そこで記号を用いた計算が必要になり、記号の意味を理解することになります。

 大まかには!で表される階乗の記号(1からnまでの整数全ての積)、Pで表される順列の記号(m個のものからn個のものを取ったときの順番も考えたパターン総数)、Cで表される組み合わせ(記号Pを階乗で割った商)の3種類と累乗など今まで習った演算記号を使うことになります。

 しかしながら、これを覚えただけでは全く意味がありません。問題文から「何を使えばいいのか」を理解できて初めて問題を解けます。問題文で、「5人の中から2人選ぶ」と「5人の中からリーダーと副リーダーを選ぶ」では、場合の数を決めるのに使う記号は全く違います。(前者は記号C、後者は記号Pを使う)このように、文章の内容から「これを使うだろうな」という一言が見つかります。

 ここでは場合の数の説明をしていますが、確率も同じです。全事象のうち、「求める事象」はいくつかという比なので、場合の数→確率の発展はそんなに難しくなるわけではありません。

 また、集合と論理の時と同じで、言い換えがよく効きます。例えば、確率でよく見る「少なくとも」という文言に対してはその反対を考えればいいのです。そして、1つの事象に対する確率は全て合わせると1なので、1から反対の例になる確率を引けばここで求める「少なくとも」の確率が見えるのです。

 他にも「何回中何回」の確率(反復試行)は、「何回目に狙っていた事象が起こるか」の組み合わせと合わせてあります。また、集合の考え方を使って「AのときBが起こる」確率を求めることもあります。(今話題の陽性・陰性の検査の正しさもこれが関係します)これらははっきりいえば慣れです。何度も言いますが何回も演習しなければ分かりません。それ以上の近道があるのかと思えば実は繰り返しが近道です。

 といっても、場合の数、確率は「もれなくダブりなく」ものを数える意識が特に大事でしょう。それと、言い換えのスキルがものをいう分野です。言い換えが不安ならば国語や集合と論理の分野をやり直すのがいいでしょう。

 今回はここまで。次回はもっと直感がものをいう[整数]の話です。

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佐々木先生説明(修正版)

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