【後日談③】あの日、私は自分の中に、ものすごい量の怒りがあることに気が付いた
自分がこんなにも怒っているなんて知らなかった。
私はおよそ10年分の悔しさや悲しさを吐き出すように、彼に怒りをぶちまけた。
先日の記事で決意表明したとおり、私は
元カレのガリヒサに、"1年半前に自分からプロポーズをする予定だったこと"を伝えた。
2022年12月12日 月曜日、大安×一粒万倍日というなぜかとっても縁起のいい日の夜だった。
私に会いにきた彼が東京に帰る夜、新幹線の改札に向かう駅の構内を並んで歩きながら、「実はあのとき、結婚しようって言うつもりだったんだ」と伝えた。
彼は
などと言っていた。
その目に大きな動揺と、ほんの少しの涙を浮かべて。
私と彼は、出会ってから約10年の時間が流れている。
その間、彼は私にプロポーズもしなければ、告白だってしなかった。
いつも先導するのは私。
2人の関係を決めるのは私。
うっすらと好意を示されて、気付けないほどやんわりノックを返されて、それをヒントに彼との恋愛を進めてきた。
昔の私はそれで良かった。
でも今は、物足りなくて頼りなくてイラついて、腹が立って仕方がない。
なよなよとした態度で、女にプロポーズを決意させるほど煮え切らず、10年間も私の時間を無下にしたことを、結婚や出産のタイムリミットに一切配慮しなかったことを、好意があるのに私にきちんとアタックをしてこなかったことを、私はものすごく怒っていた。
ガリヒサは、私が他の人と結婚すると言ったときだけ「えっ」と言って、「それって前に言ってた人…?」と眉をひそめ、やめて欲しそうな顔をしたけど、私はもう絶対にこの人と結婚してやるもんか、という感情でいっぱいになっていた。
絶対にガリヒサのせいではないのに、私は自分の婚期が遅れた原因を完全に彼のせいにして、一生懸命に責め立てた。
悔しかった。お互いにずっと「結婚相手はこの人だ」と思っていることを分かっていたのに、ここまで言わないといけないことが悔しかった。
彼に行動力がないことが、男らしくグイッと女に迫ることができないことが、ものすごく悲しかった。
彼のその個性は同時に、浮気をしない安心感や、人としての配慮や優しさに繋がっていると知っているのに、いまの私はそれを認めることができなかった。
私にボコボコに言い攻められて、ひとりしょんぼりと新幹線の改札へ向かう彼のカバンには、私が彼の母親に宛てた手紙と、お土産の冷凍食品が入っていた。
もう最後になると思ったから、別れてからもいつも気にかけてくれていたお礼をどうしても伝えておきたかった。
この人が義理の母親になったら、私の人生最強だったのになぁ。
自分の母親より好きだと思える人に、初めて出会えたかもしれない、と思うくらいに良い人だった。
大学入学直後、周囲に身寄りのない私をいつも気にかけ、良くしてくれた。
食事に連れて行ってくれたり、手作りのお惣菜を渡してくれたり。
お金のない私のために、ウナギの出前を持たせてくれたこともあった。
私の両親と相手方の両親を含めた6人で食事をしたことも何度かあって、もはや結納か?みたいな個室でみんなが緊張していたのに、彼の母親だけが異常なほどに明るく朗らかで、いつもムードメーカーのようだった。
最後だし、ガリヒサに手紙を書くことも考えたけど、そんなことより私は彼の母親に手紙を書いた。
なんだか私は彼よりも、彼の母親と家族になれないことを悲しんでいるように感じた。
この最後の手紙は、さすがに表では公開できないので、いつか秘密の記事で公開するね。
これ以外にもまだまだ書きたいことがたくさんあるし、この日ガリヒサと別れたあとのラインのやりとりでも色んな話が出てきたから、また先で記事を書くかもしれない。
とりあえず、いまの自分の感情と、この日起こったことの報告はこんな感じです。
読んでくれてありがとう。
もし記事がおもしろかったら、伝えてもらえると嬉しいです。 ※近日中に個別でお礼のメッセージをお返しします💌