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50万円をクラウドファンディングで集めるために僕がした4つのコト

こんにちは、起業しつつエンジニアしてる原田です。
昨年の9月から10月にかけて、クラウドファンディングを行いました。内容は、僕の開発しているスポーツチーム用の動画サービスのスマホアプリ化プロジェクトです(https://camp-fire.jp/projects/view/152303)。

サービスを一言で言うと、もっとチーム内で簡単に動画を共有・蓄積して、知見を溜めて上手くなろうぜ!っていうものです。

結果として76名もの方からご支援いただき、50万円を超える支援額が集まり、成功しました。ありがとうございました!
知見の共有ということで、プロジェクトの成功に特に重要だったと思うことを以下に説明していきます。大きく以下の4つです。

1. 見出しをすべて画像にする
2. 内容と動画の精査(知人たちからの事前のレビュー)
3. SNS戦略(使う順番や内容)
4. いろんなイベントへの参加

なお、プロジェクトはCampfire(https://camp-fire.jp)でおこないましたので、それを前提に書いていきます。ターゲットは、知り合い5割知らない人5割って感じでした。
今見るとサービスのスクショのUIが古くて少し小っ恥ずかしいです。

事業に関しては最近少しステルス気味なので、進捗報告できておらずすみません。

1. 見出しを全て画像にする

見出し、小見出し、重要な箇条書きを全て画像にしました。

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通常、プロジェクトの見出しは以下のように太字で書いてあることが大半です。以下はCampfireのサンプルです。

スクリーンショット 2020-11-27 13.06.29

ただの太字だと訴求性が低く、読んでいて飽きそうなので画像にしました。また、太字と細字のみだと、直感的な階層構造を作り出すのが難しかったのも理由の一つです。

画像はパワポで作って、ページの読み込みが遅くならないように適切なサイズにしてから圧縮しました。

以下のようなリターンの画像もパワポで作りました。パワポめちゃ便利。

スクリーンショット 2020-11-27 13.18.27


色合いにも統一感を持たせるために、サービスのメインカラー、サブカラー、アクセントカラーをそのまま使い、黒色もややグレーに近づけました。


2. 内容と動画の精査(知人たちからの事前のレビュー)

・内容はピッチ資料みたいな感じ

見出しだけ凝ってもしゃーないですね。内容もかなり量を載せました。

Campfireのプロジェクトページには目次ジャンプがないので、上から順に閲覧者は離脱すると考え、できるだけ優先順位が高いものを上に書きました。

内容は(見出しを抜粋)

 ・自己紹介
 ・サービス紹介
 ・現状の課題
 ・具体的にどうこのサービスで変わるか
 ・ユーザーの声
 ・立ち上げた経緯
 ・導入実績
 ・他のアプリではダメな理由
 ・資金の使い道
 ・リターン
 ・今後の活動

って感じですね。
ピッチ(スタートアップが投資家にする事業プレゼン)資料みたいな内容です。https://ppt.kuroko.me/blog/startup-pitch-samples/ などの海外スタートアップのピッチ資料を参考にするといいかもしれません。 Pitch ピッチ 世界を変える提案のメソッド という本もおすすめです。


・内容は「信頼」と「熱さ」

内容で重要視したのが、「信頼」「熱さ」です。

もう少し具体的には
信頼 = 自分が支援したお金を有効に使ってくれるか
熱さ = プロジェクトに賭ける思い ✖️ プロジェクトが解決する課題の大きさ
だと考えています。

信頼あり熱さなし → 「そーなんだ、まぁ頑張ってくれ」
熱さあり信頼なし → 「気持ちはわかるけどコイツを支援するのはな…」

となってしまうので両方重要です。

信頼が足りないほど支援するハードルは上がり、熱さが足りないほど支援する気が起きません。ハードルを下げるための「信頼」と、ハードルを越させるモチベのための「熱さ」です。

信頼は主に「自己紹介」「ユーザーの声」「導入実績」「資金の使い道」「今後の活動」に含まれているかと思います。目標金額を47万円と半端な額にしたのも、しっかりとした用途が決まっているとアピールするためです。

熱さは、「現状の課題」「具体的にどうこのサービスで変わるか」「立ち上げた経緯」「他のアプリではダメな理由」など、どれだけこのプロジェクトのことを考えているか、に現れると思います。

すでにどれくらい活動しているか(本プロジェクトでは、すでにWeb版を開発済みで、ユーザーの声も聞いていることなど)というのはこの「信頼」と「熱さ」どちらにも当てはまるので、よりアピールすべきポイントだと思います。

以下は、内容を見出し順に信頼(信)と熱さ(熱)のどっち寄りかで分類したものです。

 ・自己紹介 ()
 ・サービス紹介 ()
 ・現状の課題 ()
 ・具体的にどうこのサービスで変わるか ()
 ・ユーザーの声 ()
 ・立ち上げた経緯 ()
 ・導入実績 ()
 ・他のアプリではダメな理由 ()
 ・資金の使い道 ()
 ・リターン ()
 ・今後の活動 ()

こう見ると、割とバランスよく「信頼」と「熱さ」が配置されていると思います。偏らないことで読み手を飽きさせずに、支援への良い流れを作れると思います(熱いだけのやつ、もしくは能書きだけのやつと思わせない)。

・色んな人に見てもらう

これも公開前に友人数人に延べ十数回見てもらって、内容をどんどん良くしていきました。ただ、何回も同じ人に見てもらうと、回数を重ねるごとにその人にプロジェクトの知識(予備知識やバイアス)がついてしまうので、新しい人に見てもらう機会も適宜作りました。


動画についても、動画単体で十人以上の人に見てもらいました。動画はプロジェクトページの一番最初に出てくるのでめちゃ大事です。今でも動画のスクショを資料に使ったりするので、ちゃんと作っといてよかったです。

ちなみに動画はAVIUtilで作りました。UI古いけどめちゃ高機能で感動(無料!)。


3. SNSでの告知

・SNSの順番

SNSは以下の順で使いました。

1. 個人LINE

2. Twitter

3. Facebook(本命)

4. Instagram

5. LINE(タイムライン)

6. Facebook(2回目)

1. 個人LINE
SNS告知の前に、知り合いに個人で支援を頼みました。初速が重要なので、ある程度お金が集まってからお知らせして、勢いありますよ!ってところを見せるためです。
このおかげで数時間で10万円弱までいきました。10万円に届くのと届かないのとでは印象が違うと思い、友人の支援に僕自身のお金も少し足しました(それを差し引いても目標額は上回っています)。コスパ的にキリのいい数字にするのは大事かなと思います。

あと初速がついていると、Campfireさんの運営に取り上げてもらえるかもしれません(本プロジェクトは担当の方に「この調子なら取り上げられるかも!」と言われましたが、結局取り上げられませんでした…笑)。


2. Twitter

10万円に達したので、Twitterに投稿しました。リツイート、いいね!が60前後になりました。リツイートに対していいね!が妙に少ないですがまぁ置いときましょう。その頃フォロワーは確か200人ほどだったので、もっと多かったらもっと楽だったのになぁと。

あとせっかく作った動画をTwitterには貼り忘れて泣きました。

3. Facebook
このFacebookが本命でした。なぜならリアルの知り合いが多いから。Twitterでもゆうてそんなに支援はしてくれません。しかしここで僕は、内容確認のためにとりあえず公開設定を「自分のみ」にして公開するというミスを犯しました。

あとで公開設定を変えるだけなら別に問題ないじゃないかと思うでしょう。

しかし僕の仮説では次の2点により、インプレッション数が大きく減ります。

1. 公開日時は「自分のみ」の公開時点になるので、新着タイムラインに載らない可能性が高い

2. 公開日時から少し経ってるのにいいね!がついていない投稿にはみんないいね!しない → 悪循環

具体的な数値としては、上記のミスにより、15分経ってもいいね!とシェアが1件ずつだけでした…。これはまずいと思って、思い切って投稿を消して再投稿すると、5分ほどでいいね!が約20件まで増えたので、投稿から公開までは間を空けない方が絶対いいです。
ちなみに最初の投稿をシェアしてくれた方には事情を説明して謝りました(二回目の投稿もシェアしてくれて大感謝)。

また、細かいところだと、投稿の最初にプロジェクトページのリンクは載せるのはもちろん、投稿を最後まで読んでくださった方が遷移しやすいように投稿の最後にもリンクを貼りました

あ、あと初めてFacebookのストーリー機能も投稿への導線として使いました。

4. Instagram
Instagramはあまり使っていなかったのでそんなに意味なかったです。
投稿にリンクを貼れないの仕様もちょっと痛い。

5. LINE(タイムライン)

これが一番意味なかった。割愛。

6. Facebook(2回目)
プロジェクト期間が2ヶ月ほどだったので、最終日の2日前(Facebookのタイムラインには数日残るので)にFacebook投稿しました。足りなさそうだったら支援しようっていう方が多いので、未達成の場合はここでの投稿はめちゃ重要だと思います。

とまぁこんな感じでSNSは使いました。

あ、ちなみに最終日にはなんと体操の白井健三選手の目に留まったらしく、リツイートしていただきました!感激!

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・SNSでの告知は一斉にはやらない

各SNS間で1日ずつほど間隔を空けました。

・一日に何度も目にすることで生じる嫌悪感を避ける
  間を開けることでずっと盛り上がってる感も演出でき、単純接触効果も期待できる

・リマインダとして機能させる
  
支援したいけど、たまたま忙しくて支援できずにそのまま忘れてしまった…というのを防ぐ

の2点が理由です。
また、SNSではないですが、Campfireの機能により、支援してくださった方に一斉メール送信もできるので、既に支援してくださった方へ進捗報告などもおこなってクチコミで広がってくれるのを期待して活用しました。

・支援額やPV数の推移

以下にPV数の推移などを載せます。

総支援額推移
伸び率は最終日が一番大きい。停滞期はめっちゃ焦った。支援額をもっと上に設定しておけばその分達成できたかも…?

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日別PV数
最初の5日と最終日がやはり多い。9/17あたりは何があったんだろう。

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参照元別PV
実はTwitter経由の方がFacebook経由よりも多い。けど支援額はFacebook経由の方が断然大きいのであまり気にしなくていいかも。自分でもbitlyとかで流入元を詳しく解析すればよかった。

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これらのPVの推移を見て、プロジェクトの内容を変えるのもありだと思います。
例えば、サイト内訪問が多くなる期間には、知り合い以外の人に刺さる内容に差し替えたり、とかですね。


4. イベントへの参加 

ここで言うイベントとは、クラウドファンディング関係のイベントではないです。単純に雑多に10-100人規模の催し物を指しています。もともと色んなイベントによく行ってはいましたが、やはり宣伝する機会や応援してくれる人を見つける機会がさらに必要だと思ったので、より積極的に参加しました。

プロジェクト期間中、10個弱のイベントに参加して、うち2つのエンジニアイベントでは登壇し、宣伝しました(もちろん各イベントの規約に抵触しない範囲で)。

おかげさまで、何人かの方がプロジェクトの支援をしてくださり、その後もプロジェクトに共感していただいた方たちとは交流が続いています。クラウドファンディングは、もちろん資金を集めるという目的ではありますが、志ややる気をアピールできるという面でも非常に良い打ち手だと思います。

ちなみにプロジェクトの支援者の中で、だいたい6割が既存の知り合い、1割がイベント経由の知り合い、3割がリアルでは関わりのない方たちでした。

次やるなら…

同じような種類のクラウドファンディングは人生で一回までかなと思っています。その理由は2点あります。

・金銭的なコスパが悪い
動画を作ったり内容を精査したり、ちゃんとやろうとするとかなり時間がかかります。資金を得るためなら正直働いた方が早い可能性があります。

・味をしめたと思われる
何回もやると、こいつクラファンで味をしめたな…と思われて支援も減りそうです。一回きりだからこそ熱さが際立ちます。


ということで、2回目はほぼないですが、もう一度やるとしたら(前述のまとめにはなりますが)、

・Twitterにも動画を載せる
・Facebook投稿は最初から一般公開

といった今回の細かい反省から、

・bitlyを使って流入元解析をする
・告知するSNSに応じて内容も編集する

といったところをしっかりやりたいですね。


まとめ

これらは僕がやったことを書いただけですので、よりよい打ち手があるかもしれません。ご自身のプロジェクトやら何やらに合わせて適宜参考にしていただければと思います!

とりあえずクラウドファンディングやるだけやろう!と言ってテキトウにやると、機会損失だけでなく、信用を失うことにもなりかねません

「とりあえずやってみる」行動力はとても大事
ですが、それはやるかやらないかの二択の時に大事なだけで、一度やると決めたら「とりあえずやってみてる」という考えは捨てて、「絶対成功させる」方向に切り替えた方がいいと思います。でないと得られる学びも得られないかと思います。

1年ほど前のプロジェクトの振り返りとはなりましたが、思い出して得られることも多く、備忘録としても書いてよかったと思いました。皆さんのご支援を無駄にしないよう今後も頑張っていきたいと思います!

その他
 一部の支援者の方たちに、リターンであるセンキューメールの履行をしていなかったことが発覚したことがありました。履行済みのメールアドレスを記録する場所を間違えていたのが原因でした。当該支援者の方たちへ、その方たちからの支援を返金する旨を謝罪とともに申し出ましたが、みなさんお許しになってくださいました。みなさんも不履行には気をつけてください。

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