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末期がん患者への鍼灸マッサージは可能か?施術のリスクと責任について

こんにちは、黒羽です。

「末期がんの患者さんを紹介されたが、鍼灸マッサージは悪性腫瘍に禁忌では?」

「もし施術が原因で悪化したら、責任はどうなるのか?」

こういった不安は、訪問施術をしていると必ず一度は考える問題ですよね。

結論から言うと、

がん患者さんへの施術は可能だが、細心の注意が必要です。


ポイントは以下の3つです。

  1. 悪性腫瘍に対する施術の考え方を理解する

  2. 医師の同意を必ず得ることが最優先

  3. 責任を回避するための準備を徹底する

それでは、詳しく解説していきます。


1. 鍼灸マッサージはがん患者に禁忌なのか?

結論から言うと、「絶対に施術NG」というわけではありません。

確かに、悪性腫瘍は「一般的な鍼灸マッサージの適応外」とされています。
理由としては…

  • 血流が促進されることで、がんの転移を助長する可能性がある

  • 痛みの変化を誤解し、適切な医療処置が遅れる可能性がある

  • 施術によって患者の体力を過剰に消耗させるリスクがある

しかし、近年では「緩和ケアの一環としての鍼灸マッサージ」が注目されているのも事実。

特に、末期がんの患者さんに対しては、
「痛みの緩和」「リラクゼーション」「精神的な安定」の目的で施術が行われるケースが増えています。

実際に、がん専門病院などでは緩和ケアチームの一員として鍼灸師が関わるケースもあります。

つまり、適切な判断のもとであれば、施術は可能ということになります。


2. 施術の前に必ず医師の同意を得ること!

ここが最大のポイントです。

がん患者さんを施術する場合、必ず担当医の同意を得ることが大前提になります。

「医師がOKを出した=医学的な判断として問題ない」となるので、

施術の責任を鍼灸マッサージ師だけが負うことはなくなります。

📌 確認すべきポイント

  • 医師に「施術を行っても問題ないか」確認する

  • 医師が認めた範囲内で施術を行う(強刺激や深部へのアプローチは避ける)

  • 患者さん本人と家族の同意を得る

📍 医師への相談の例(電話や書面)
「〇〇治療院の〇〇です。ケアマネさんから△△さんをご紹介いただきました。
末期がんとのことですが、緩和ケアの一環として、軽めのマッサージや鍼灸施術を希望されていると伺いました。
患者さんの状態を考慮したうえで、施術を行ってもよろしいでしょうか?」

医師の「OK」が取れたら、その内容をメモや書類で記録しておくと万が一の際に役立ちます。


3. 施術による責任とリスクの回避策

「もし施術のせいで病状が悪化したら責任はどうなるのか?」
この不安を解消するためには、以下の点を徹底しましょう。

【1】 医師の許可があることを必ず確認する(医療連携が重要)
【2】 患者さん本人と家族の同意をしっかり得る(書面が望ましい)
【3】 無理な施術は避ける(軽めのマッサージや刺さない鍼など)
【4】 「がんそのものを治す」ような表現を絶対にしない
【5】 カルテを記録し、施術経過を明確に残す

これらを徹底すれば、施術の責任を単独で負わずに済むようになります。

また、施術後に患者さんの体調変化があった場合は、すぐに医師に報告することも大切です。


まとめ:末期がん患者への施術は慎重に行うべし!

  • がん=完全NGではないが、慎重な対応が必要

  • 緩和ケア目的なら、医師の許可があれば可能

  • 施術前に「医師の同意・家族の同意」を必ず得る

  • 強刺激や負担のかかる施術は避ける(軽めのマッサージや刺さない鍼など)

  • 「がんを治す」ような誤解を招く表現は絶対にしない

  • カルテや医師とのやり取りを記録し、責任を分散する

がん患者さんへの施術はデリケートな問題ですが、
適切な方法を取れば、「緩和ケアの一環」として貢献できる場面も多いです。

不安がある場合は、とにかく「医師・ケアマネ・家族と連携を取る」ことが最優先!

慎重に進めながら、患者さんのQOL(生活の質)向上に役立てるようにしていきましょう。



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