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氷の塊

涙の正体


最近、悲しくもないのに涙が止まらなくなるということがありました。

自分の中にある大きな氷の塊が溶けて、涙になって流れ出るイメージが浮かびました。

「泣くとスッキリする」とよく言われますが、それは氷が溶けて軽くなったからかもしれません。


わたしは、たくさんの氷の塊を抱えて生きてきたのだと思います。

その正体は、家庭環境由来の負の感情、配偶者との死別経験、ひとりっ子の呪縛、シングルマザーの呪縛、傷ついた過去の記憶、等だと思います。
それはけっこう重かったはずですが、その状況に慣れすぎていたのか、自分でも気付いていませんでした。

もしかしたら、今まで出会った人の中で私の氷の塊が見えていた人がいたかもしれません。
そして、その人は、わたしの氷を溶かしてくれようとしていたかもしれません。
だけど、もし他の人が氷を溶かしてくれたとしても、自分が冷え切っていたらまた氷が作られてしまいます。
誰かが温めてくれることは氷を溶かすきっかけにはなるかもしれませんが、自分で自分を温められるようにならないと、完全には溶けないのだと思います。

シングルマザーの呪縛


この前溶かしたのは「シングルマザーの呪縛」でした。
もう溶け切ったと思っていたのですが、まだ残っていたようです。

当事者になってわかったのですが、世間の人のシングルマザーに対する見る目はとても厳しいのです。
シングルマザーを叩くコメントに、何度も傷ついてきました。
こんなに叩かれるのだから、自分の生きたい人生よりも、後ろ指をさされない生き方を優先しないといけないと思っていました。
配偶者を亡くした悲しさと、シングルマザーが叩かれることの辛さが両方襲ってきて、とても苦しい思いをしていました。

だけど、わざわざ傷つきに行く必要はないのです。
シングルマザーを叩く発言をする人と、わたしは何の関係もないことがほとんど。
関わりがある人がそんな発言をしていたのを見たこともありますが、別に名指しで叩かれたわけでもないのです。

相手が直接傷つけにきたわけでもないのに、勝手に傷つくのはやめよう。

そう決めた時から、ゆっくりと氷が溶けて行ったのだと思います。


氷の残量

自分と向き合うことで、少しずついろんな氷を溶かしてきました。
氷はゼロにはなっていないと思うけれど、今ではだいぶん少なくなったはずです。
心がだいぶん軽くなった実感があるし、落ち込んだとしても浮上するまでが早くなってきたと感じるから。

でも、時々、
「こんなところにまだあったのかー!!」
と、新たな氷に気付かされることもあります笑

きっと、一生かけて溶かしていくんだろうな。

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