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『マザー』乃南 アサ



初期の乃南作品を彷彿とさせる切れ味鋭い短編集。

「セメタリー」「ワンピース」
「ビースト」「エスケープ」
「アフェア」の五話収録。
まず各話のタイトルが秀逸。
読後これらのタイトルがストンと腑に落ちる。

全編に共通するテーマは母親。
母性神話を闇雲に信じる人は読まない方がいいかもと思える辛辣さ。

「セメタリー」では、太陽の様に明るくにこやかだった母親の長年心に秘めていた狂気に戦慄する。

母である事の重圧と、そこから解放されたい想いで揺れ動く彼女達の姿がリアル。

人生の幸不幸、希望と絶望は表裏一体。
母達の反乱に思わず息を呑む。





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sayuri
拙い記事を読んでくださってありがとうございます(*´▽︎`*)

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