【資産運用】2024年5月TOWA(6315)株購入
はじめに
久しぶりに株式を購入して、銘柄分析について記載します。周りから情報を頂いて購入したはいいのですが、どういう企業で儲かっているのだろうか?など気になることもありますので、以降記載していきます。
最近の生成AIブーム、ある意味クラウドサービスもくらいんの「くら/cloud 」の通じるところが有ります。
購入金額など
購入器楽は、SBI証券で5月2日に「9,896円」で購入しています。5月19日(土)現在の利益になります。基本的に身銭を切って購入して考えるようにしています。
□TOWA株式会社について
会社ホームページは以下のURLを参考にしています。
https://www.towajapan.co.jp/jp/
経営理念
産業社会が最も求める「技術開発」を根幹に、クォーター・リードに徹した「新製品・新商品」の創成に向けて、果敢なる挑戦のもと、全力を傾注して成果を生み出し、もって産業の発展に多大の貢献をはたす。
「技術水準向上へのあくなき追求」を永遠のテーマに、創業以来、当社は一貫して新製品の開発と生産技術の革新を達成するとともに、お客様とWIN-WINの価値ある共同開発や世界各地へのサービス拠点の設置など、経営理念に基づく企業活動を展開してまいりました。このことが、技術の進化に即応する「いま必要な商品サービスを、必要な場所に適正な価格で」提供できる基盤となっています。
誇りある世界的な「モノづくり」企業として−
当社は「お客様のニーズに対するCS(Customer Satisfaction)の徹底的追求」のため、世界最先端ソリューションの創造に情熱を注ぎ続けてまいります。
経営の基本方針
当社は、超精密金型を創り出してきた「金型関連技術」が当社のコア・コンピタンスであると考えております。
この原点に立ち戻って、コア・コンピタンスを活かした事業領域に経営資源を集中し、QCD(Quality品質・Cost原価・Delivery納期)の最適化を図り、収益体質を確立してまいります。
また、「薄型化・微細化・多段化」をテーマに技術革新が続く半導体パッケージ技術の未来を見据え、市場ニーズを先取りするソリューション提案型の開発・生産・販売戦略に取り組んでまいります。
□TOWA健康宣言
『健(すこやか)漲(みなぎ)りて業(なりわい)壮(さかん)なり』
私たちTOWA株式会社は、『健康』であれば心身共に『漲る』ものが生まれ出し、『社業』も栄える事を念頭に、社員全員の健康維持・増進に取り組んでまいります。
心豊かな笑顔溢れる職場作りを推進し、社員・家族の健康と明るい社会づくりを目指します。
会社概要
商号 TOWA株式会社 (英文名 TOWA CORPORATION)
所在地 〒601-8105
京都府京都市南区上鳥羽上調子町5番地
設立年月日 1979年4月17日
資本金 8,955,671,632円
発行済株式総数 25,043,888株
従業員数 TOWA 597名・連結 1,876名 (2023年3月31日現在)
上場取引所 東京証券取引所プライム市場
決算期3月期
□決算について
2024年3月期 決算説明会資料(機関投資家・アナリスト向け)を見ていますが、⽣成AI関連向け投資や中国での通信デバイス関連向け投資の増加により、当社独自のコンプレッション装置・⾦型の受注・売上ともに通期で過去最⾼を更新。と書かれています。生成AIのために利用される半導体向けの装置出荷でよかったように記載されていますので現在の社会にFitしている企業でしょう。
2024年3月度決算を見ると、2023年3月よりも売り上げ利益ともに下回ってしまったように見受けます。
同決算書より2025年3月期通期連結事業予想が有りました。来期につきましては売上が504億から600億とざっくり+18.9%プラスと大幅な予想さをされています。
主な事業内容
基本的に半導体事業が事業内容の75%ほどを占めており、モールディングパッケージングを行っている企業ということが分かります。
「モールディング/パッケージング」とは
・切り出したチップを基盤の接続し、樹脂で封止する。
・半導体素子や集積回路(IC)を樹脂で包み、ゴミや湿気などからの保護とともに端子から電気信号の伝達を行う包装部材を「半導体パッケージ」と呼びます。半導体素子や集積回路(IC)を半導体パッケージで保護する工程を「モールド(封止)工程」「モールディング」「パッケージング(封止成型)」と言います。」
□日本経済産業省と半導体のかかわり
経済産業省「半導体・デジタル産業戦略(令和5年6月公表)の概要」より、以下を抜粋
世界的な潮流の変化からみる戦略改定の意義
⚫ 2021年6月の半導体・デジタル産業戦略から2年が経過し、世界情勢は大きく変化。経済安全保障リスク化への対応は、より大きく・現実的な課題として、重くのしかかっている。
➢ ロシアによるウクライナ侵略は、世界の安全保障環境を劇的に変化させ、世界的なインフレ、エネルギー価格の高騰、サプライチェーンの混させた。経済安全保障上のリスクは、机上のものではなく、今や目前に迫る危機生活を支えるのみならず、国家存亡に直結することを示す事例ともなりました。
➢ コロナ禍で、中国における上海ロックダウンは、グローバルサプライチェーンの脆さを露呈。また、一部の半導体について、需給ひっ迫は未だ収まらず、足元で生産能力を増強するも、いまだ不足。有志国が連携して、グローバルサプライチェーンを強靱化環境を作り上げることの重要性が高まっています。
➢ 更に、気候変動への対応は世界的な競争へ。脱炭素目標を掲げる国は世界のGDPの9割を占め、欧米をはじめ、GXを標榜して投資競争が激化の様相にある。こうした中、排出削減と経済成デジタル技術の活用は、エネルギー消費の増大にも繋がり得る中、半導体や蓄電池をはじめとした技術の向上がその両立の鍵を握る時代が到来となります。
➢ 昨年、中国の人口が減少へ転じたが、世界的に少子高齢化が一層深刻化。我が国においても、少子化は、需給両面からの経済問題。地方における人材不足の解決には、デジタル技術の活用や地方への投資による雇用拡大が不可欠となります。
⚫ こうした背景の中、半導体や情報処理技術、情報通信技術の進化は留まることを知らず、今後も情報処理量を拡大させながら、デジタル技術の活用が競争力の源泉となる時代は続いていく。ただし、今後は、生成系AIの登場と量子コンピュータやAIコンピュータ等の情報処理の異次元の飛躍が相まってデータセンターにおける計算処理も更に圧倒的に拡大/用途別化が進み、また領域における、エッジ分散情報処理の拡大が見込まれ、さらに、消費電力の削減最後の機会も求められる。我が国産業全体として真のDXを実現するであり、また、自動車・ロボティクスをはじめとするものづくり産業の競争力にとっても絶好機であるとともに、この流れに取り残されることは死活問題。新たなデジタル社会におけるユーザー産業の競争力の強化に向けて、その付加価値の源泉となる半導体・デジタル産業基盤を日本に整備・確保することが不可欠となってきています。
⚫ 世界各国・地域も半導体・デジタル産業政策の重要性を認識、経済安全保障等の観点から、異次元の支援等を実施。また、GAFAMをはじめとしたデジタルの巨人による兆円単位の投資など、資本原理によるデジタル分野での競争が先鋭化しています。
➢ 米国は、CHIPS法やIRA法を成立させ、半導体や蓄電池等の産業基盤強化を強力に推進。欧州でも欧州半導体法案の成立に向けて動いている他、韓国も自国の競争力強化に向けた半導体戦略を発表。
➢ 米商務省のNISTが公表した半導体戦略では、バイデン政権が掲げる今後10年間で特に重要な技術である、コンピューティング、バイオ、クリーンエネルギーの3つの分野は半導体が支えていると言及。
デジタル基盤整備を通じて国内投資・イノベーション・所得拡大の好循環を実現
このデジタル基盤整備の資料を見ていて驚いたことが、今までnoteで書いていた、「クラウド、サイバーセキュリティ、プラットフォーム」と「半導体、蓄電池、データセンタ」が結びついたことが面白いと思いました。
⚫ 今後、全ての産業・社会において、デジタル化・DXが加速度的に進展していくことは必至。全ての産業を根幹として支え、地方創生や少子高齢化などの社会課題の解決にも不可欠なデジタル基盤の整備について取り組みを進めている。
⚫ 他国に匹敵するスピード感と内容を伴った取組を通じて、DX・GX・経済安全保障を実現するとともに、国内投資・イノベーション・所得拡大の好循環に繋げていく。
半導体工程(semiconductor process)
A.マスク製造工程
01.回路パターン設計
半導体チップの上にどのような回路を配置するかの設計を行い、効率的なパターンを検討します。EDAツールを用いて合成検証シュミレーションを繰り返し、「論理回路、パターン、レイアウト」の各種設計を行います。
3事件構造を有するチップを作りこむに際し、3次元構造を有するチップの各層パターンを転写するための「フォトマスク」を作製します。
□主な企業
Sysnopsys(アメリカ)
以下、YahooFinanceのLink
ケイデンンデザインシステムズ(アメリカ)
以下、YahooFinanceのLink
シーメンスEDA(ドイツ)
以下、YahooFinanceのLink
https://finance.yahoo.com/quote/SIE.DE?.tsrc=fin-srch
シルバコ(アメリカ)
以下、YahooFinanceのLink
02フォトマスク作成
主に、回路パターンを転写するためのネガを製造します。
日本国内の主なプレイヤー(企業)
・ニューフレアテクノロジー社(日本)
参考URL:
「当社では、フォトマスク製造と前工程の2つの工程で使用される半導体製造装置を開発、製造しています」の記載有り
・TOPPAN HD
参考URL
「トッパンフォトマスク、IBMとEUVフォトマスクの共同開発を開始」 等のニュースもありました。https://www.holdings.toppan.com/ja/news/2024/02/newsrelease240207_1.html
□トッパンHD社ホームページ
https://www.holdings.toppan.com/ja/
□SBI証券トッパン版HD社
□大日本印刷HP
□大日本印刷 フォトマスクニュース
□SBI証券 大日本印刷
B.ウエハー製造工程
03.シリコンインゴット切断
シリコンの単結晶を薄くスライスしてウエハーを作る。
04.ウエハーの研磨
ウエハーの表面の凹凸を研磨剤で磨く。
□国内企業:フジミインコーポレート(上場)、下記のURLに「ウエハーの加工」と記載されていました。
□秀和工業株式会社、下記のURLにウエハー研磨装置について書かれていました。
https://www.shuwaind.com/lapping/
C.前工程
大雑把に説明するとシリコンウエハーに多数のICチップを同時に作るこむ工程
05.ウエハー表面の参加
ウエハーを高温の酸素にさらし、表面を酸化させます。
06.成膜形成
ウエハーの表面に様々な材料の薄膜をつけます、
07.フォトレジストの塗布(フォトレジストコーティング)
ウェハは「フォトレジスト」、略して「レジスト」と呼ばれる感光性コーティングで覆われます。レジストにはポジ型とネガ型の2種類があります。
ポジ型レジストとネガ型レジストの主な違いは、材料の化学構造とレジストが光に反応する方法です。ポジ型レジストの場合、紫外線を浴びた部分は構造が変化し、溶解性が高まり、エッチングや蒸着ができるようになります。ネガ型レジストはその逆で、光が当たった部分が重合し、より強く、より溶けにくくなります。ポジ型レジストは解像度が高いため、リソグラフィー工程に適しており、半導体製造では最も一般的に使用されている。
富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ、ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー、JSRコーポレーションなど、世界中の数社が半導体製造用のレジストを製造している。
08.露光(リソグラフィー、Lithography)
ウエハー表面にフォトマスク、縮小レンズを通して光を照射し回路パターンを焼き付ける。
露光はレチクルを通してウェハに光を当てる工程です。レチクル上のパターンがレジストに転写され、レジストの化学構造が変化します。
露光(リソグラフィー)は、チップ上のトランジスタをどれだけ小さくできるかを決定するため、チップ製造プロセスにおいて極めて重要な工程です。この段階で、チップ・ウェーハはリソグラフィ装置(ASML社装置)に挿入され、深紫外光(DUV)または極端紫外光(EUV)を照射されます。この光の波長は、それほど複雑でないチップ設計に使われる365nmから、チップの微細なディテール(砂粒の何千倍も小さいものもある)を作り出すのに使われる13.5nmまであります。
光は、印刷されるパターンの設計図を保持する「レチクル」を通してウェハー上に投影される。システムの光学系(DUVシステムではレンズ、EUVシステムではミラー)がパターンを収縮させ、レジスト層に焦点を合わせる。先に説明したように、光がレジストに当たると化学変化が起こり、レチクルのパターンがレジスト層に複製される。
ASMLのEUV露光装置内で露光されるウェハー
パターンを毎回正確に再現するのは難しい作業です。粒子の干渉、屈折、その他の物理的または化学的欠陥は、このプロセス中に発生する可能性があります。そのため、時には設計図を意図的に変形させてパターンを最適化し、必要なパターンを正確に得る必要があります。私たちのシステムは、「コンピュテーショナル・リソグラフィー」と呼ばれるプロセスで、アルゴリズム・モデルと私たちのシステムおよびテスト・ウェーハからのデータを組み合わせることによって、これを行います。出来上がった設計図は、最終的に印刷されるパターンとは異なって見えるかもしれませんが、それこそが重要なのです。ASMLは、半導体基板に印刷されるパターンを正確にすることに集中しています。
09.現像
露光したレジストがついたウェハを、現像液と呼ばれる薬液につけます。すると感光して化学構造が変化した部分だけが選択的に溶解します。つまり、レチクルのパターンがレジストを通じて、ウェハ上に転写されたことになります。
10.エッチング
・劣化したレジストを除去して、意図したパターンを明らかにすることです。エッチング」では、ウェハーを焼き付け、現像し、レジストの一部を洗い流して、オープンチャンネルの3Dパターンを現します。エッチング・プロセスは、チップ構造の全体的な完全性と安定性に影響を与えることなく、導電性の特徴を正確かつ一貫して形成する必要があります。高度なエッチング技術により、チップメーカーは、ダブル、クアドラプル、スペーサーベースのパターニングを使用して、最新のチップ設計の微細な特徴を形成できるようになっています。
レジストと同様に、エッチングには2つのタイプがあります: ウェット」と「ドライ」である。ドライエッチングは、気体を使用してウェハ上に露出したパターンを定義します。ウェットエッチングは、ウェハーを洗浄するために化学浴を使用します。ラム・リサーチ社、オックスフォード・インストゥルメンツ社、SEMES社などが半導体エッチング・システムを開発している。
11.レジスト剥離洗浄または剥離
残っているフォトレジストを剥離する。最後に露光させなかった部分(化学構造が変わっていない部分)も融解する薬液を使って、ウェハのレジストを全て取り除きます。
12.イオン注入
ウェハーにパターンがエッチングされると、パターンの一部の導電特性を調整するために、ウェハーにプラスまたはマイナスのイオンが照射されることがある。ウェハーの材料である生のシリコンは、完全な絶縁体でも完全な導体でもない。
シリコンの電気的特性はその中間にある。電荷を帯びたイオンをシリコン結晶に向けることで、電気の流れを制御し、マイクロチップの基本構成要素である電子スイッチであるトランジスタを作ることができる。このプロセスは「イオン注入」として知られている。
イオンが注入された後、変更すべきでない領域を保護していたレジストの残りの部分が取り除かれます。
13.平たん化
ウエハー表面を研磨し凹凸を平たん化する。
14.電極形成
15.ウエハー検査
ウエハーに形成されたチップの一つ一つに針を接触させ電気を通してチェックする。
D.後工程
完成したシリコンウエハーを1個1個のICチップに切り分け、良品チップをパッケージに収納し検査(電気灯区政の寮不良を検査・判定)する工程
15.ダイシング
・ウエハーをダイヤモンドブレードで切断し、ダイヤモンドカッター(ダイサー)により1個1個のICチップに切り分けます。
16.モールディング/パッケージング
・切り出したチップを基盤の接続し、樹脂で封止する。
・半導体素子や集積回路(IC)を樹脂で包み、ゴミや湿気などからの保護とともに端子から電気信号の伝達を行う包装部材を「半導体パッケージ」と呼びます。半導体素子や集積回路(IC)を半導体パッケージで保護する工程を「モールド(封止)工程」「モールディング」「パッケージング(封止成型)」と言います。
18.検査
製品となったチップを多角的にチェックする。
□国内企業:浜松ホトニクス
以下URLに、「半導体故障解析装置半導体デバイス内部の故障に起因する微弱な発光・発熱等を検出しその位置を特定するシステムです。」と記載が有りました。
□国内企業:レーザーテック
以下URLに「世界中の半導体デバイスは、半導体回路のもととなるマスクブランクスやマスクを使い、製造されています。レーザーテックの検査装置は、そのマスクブランクスやマスクを光で検査します。」との記載が有りました。
参考ホームページ
半導体・デジタル産業戦略(令和5年6月公表)の概要
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/joho/conference/semicon_digital/0010/3_strategy.pdf
工程の参考にしたURL
ASML
6 crucial steps in semiconductor manufacturing
半導体をわかりやすく理解するには製造工程を知る事から【菅製作所】
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2024年2月にひふみ投信運用レポートでも20番にTOWAが含まれていました。そのほかの月でも時々上位に含まれていました。