あん摩マッサージ指圧師という医療職の特殊性②

調べてみて、そして学校に入学してみて分かったこと、察したこと、考えたこと。

・医療職としての認知度が逸脱して低い。
→そもそも人数が少ない。また、リラクゼーション業によって独占性が失われてしまっているため。
・なぜ人数が少ないのか。
→按摩の起源から、視覚障害者の雇用を守る目的で専門学校が増えない。全国に単科が3校という異常な状況。
・平均給与にの低さについて。
→リラクゼーション業と競っている現状があるから。ただし、圧倒的に低所得者が多い一方で、年収1000万円に到達している人も一定数いる。これが開業権が認められていて、独立して成功している人がいるからだと考える。実際その成功した側のあん摩マッサージ師が教員として学校で授業をしている。ちなみに看護師で年収1000万を超える人間は、あるアンケート結果で複数の大病院の看護部長、副院長クラスで2名見つかった、とそういうレベル。正確性はともかく、少なくとも自分が勤務していた精神科病院も都内有数のグループ病院で(病床数400越え)あったが、そこの病棟師長で月収40万程度。単純計算で40×12=480万、+ボーナス100万で680万円。看護部長で1000万に達しないことは予想できる

他、在宅看護を通じて気づいたことも併せる。
・他の医療職から信頼されていない。医師から嫌がられ、看護師 、PT、OTから疎ましがられている。
→看護やリハビリは医師の指示書で業務を行う。マッサージ師は同意書で保険診療を行う。医師から聞いたことだが医師免許を取る過程で東洋医学は必修ではなく、医師はあん摩マッサージ師が何ができるかわからない、それなのに同意書を求めれられる。(看護やリハビリは医師が指示書にて内容を指定し、それは当然に指示する医師自身が把握していること)。看護やリハビリ職は常にチームを組んで情報を共有しながら患者の対応にあたるが、東洋医学系は単独で動き、チームを組むことを前提としない。例えば、看護とリハビリ職が患者の前日のバイタルや悪化している状況を共有し、その日のメニューや関わり方など話し合いで決めている中で、東洋系の資格はその情報なしで患者に関わろうとするため、西洋側から不信感を抱かれる。さらに、学ぶ医学体系が異なるため、信頼関係を気づくことができない。(看護師やリハビリ職は経絡?気脈?習っていない)
・一方で、利用する側からはちゃんと信頼されている。
→本来、マッサージ自体民間であれば数ヶ月単位で技術を伝え終えるのに対し、あん摩マッサージ指圧師は座学も含め3年間時を要する。つまり、卒業した段階で、すでにマッサージ師として世間的に考えられている能力の及第点以上を持っている。実際にケアされている利用者からの満足度は高い。

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