編み上がるまで50時間のセーター
気仙沼は、遠洋漁業の港町です。
たくさんの船が、この港から出ていって、世界中の海で漁をします。
人口7万人程度の小さな町ですが、人々がとてもグローバル。
日常会話で、「南アフリカのケープタウンの話やら...」
それもそう。気仙沼の漁師たちは、大きな船をつくり。
魚を追ってときには日本の反対側まで漁に出かけております。
そんな漁師のおかみさんは、ロープワークや漁網の補修に慣れていたので、器用な方が多いそうです。
その為、編み物への関心や興味が多く合った事もあり。「気仙沼ニッティング」は、気仙沼の地を拠点を置き、多くのセーターを生み出してきております。
しかしそれでも、一着10万円以上するセーターを綺麗に編み上げる為の技術を持った編み手さんの育成にとても努力された結果が今に至ると私は思っております。
ただぬくもりを感じる品(バザーで販売するようなものではなく)鍛錬された技術によって作られる民藝品のような逸品を作っているのが気仙沼ニッティングではないかと思います。
一着に50時間以上かけて編む、手編みのセーターを作る編み子さんも初めは四人だったところが、今では多くの編み子さんが育ち私達のような小売店販売も可能になった事にとても感謝と尊敬の気持ちがあります。
前回Meをご紹介した際に(詳しくはこちら)、最高のフィッシャーマンセーターを編むには、最高の毛糸が必要と話したかと思います。気仙沼ニッティングのとって「毛糸」と「編み子さん」がとても大切なのです。
エチュードやMeは、織り柄はカリッとでつつも、軽さや柔らかさが残る羊の毛を使用したウール100%糸。
今回ご紹介させて頂くのは、カシミヤ100%のもっちりふっくらした毛糸です。
気仙沼ニッティングのために特別に紡績をし、上質なカシミヤの糸(単糸)を贅沢に20本使って撚糸し毛糸を作っております。ただそれだけでなめらかでやさしい手触りですが、機械のように強く糸を引っ張ることなく、弱くてやさしい手の力で、ふんわりと編んでいくので、糸がたっぷり空気を含んでいて、特別にもっちりふっくらしてあたたかいです。
そして色が、また気仙沼ニッティングらしいと思った。実はこれまで、ここまで発色のカシミヤの毛糸はありませんでした、原毛が茶色いカシミヤを、あざやかな色に染めることは、技術的に難しいことだったからです。しかし、数年前に日本の会社が、カシミヤの毛の外側部分を削りあざやかな色で染める技術を開発した事で、このような発色の良い色が出せるようになったそうです。
そしてその会社さんがが、きれいな色に染めたカシミヤの糸を「手編み」ができるように、気仙沼ニッティングの為に特別な紡績を行い、ここまでパッキリとしたきれいな発色、かつ、とろっとなめらかな肌ざわりを実現しました。そんなカシミヤの毛糸を使用し、作るオーダーメイドのセーターが「Me2」です。
Meとはデザインは似ているものの、糸の特徴が変われば、全体のサイズ感や、襟口の幅、裾幅のフィット感が異なります。
カシミヤの製品は、編み立て後に一度縮絨を行いにフェルト化させて製品化を行います。
その為、Meと比較すると襟口の幅が広がり、裾幅も広く感じると思います。また、カシミヤ独特の手触り、着心地が特徴的。
縮絨=洗剤に浸して、もみ洗いやこすり洗いをすることで、毛を絡ませて縮める事。
縮絨の加減によって、やわらか仕上げにしたり、しっかり仕上げにしたりと変化が可能。
その為Me2に関しては、実際に店舗でご試着して頂きご注文頂いており、オンラインストア等でお買い上げができない一着になっております。
Me同様にボディーのサイズを決めて頂き、袖丈着丈を調整させて頂きます。
もちろん見頃にイニシャルも入れれますよ◎
【Me2/カシミヤクルーネックセーター(受注生産品)】
サイズはS(レディース/メンズ小さめ)/M(メンズ)で展開しております。
価格159,500-(税込) ※納品まで2ヶ月程度頂いております。
カラーバリエーションは全10色
その他、同じカシミヤの糸を使用した、「マフラー」と「ストール」があります。
「気仙沼ニッティング販売会」
期間:2023年10月13日(金)から10月19日(木)
※通常木曜日は定休日になりますが、会期中の為臨時営業致します。
会場:CLOTH&CLOTHING
展開アイテムは販売会で展開している全てのアイテム、全てのサイズをご注文頂けるようにようになっております。
内訳としては、
・当日お持ち帰り頂けるアイテム
①Etude
②ポンポン帽子
③カシミヤマフラー
④カシミヤストール
⑤Voyage
⑥Unicorn
・受注生産品
①me
②me2
※当日お持ち帰り頂けるアイテムは完売致しましたら受注生産品へ切り替えさせて頂き、約2ヶ月の製作期間をいただきます。
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