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新刊こちらの完成版です。

🌹お品書き🌹

ニンジャ年賀状2022→ブルーブラッドメイン予定
新刊→サクリリージメイン(♂✕♂,季節性ネタシリアス小説×2&ハイスクール次元4コママンガ)


🌹試し読み🌹(2021/12/25更新)



小説1【こういった贈り物まで骸骨デザインにする必要はない】

アンブレラ×サクリリージ。季節制ドネート・バレンタインネタ。アマクダリ時代・付き合い始めのころの甘々小話。

「お前への贈り物ならば、こういうものがいいと思ったんだが…」 
メンポ越しでもないのにもごつく言葉を一瞥して、サクリリージはアンブレラから受け取ったプレゼントを眼前に掴み上げた。
「気に入らなかったか?」憂いを含んだ眼差し。アンブレラの問はそっけなかったが、声は気遣うように柔らかで、わずかに覗く白肌はほんのり色づいている。
「ふむ…いや…」
サクリリージは洗いたての頭を掻いた。
今日はバレンタインデーだ。情を交わすようになってから、初めての。だ。朝から二人だけで過ごし、予約した店で食事を終え、そして、ベッドに潜り込んでのプレゼント交換に至っているわけだが……手渡されたのは以外な贈り物だった。
よくもまあ、こんな恥ずかしいものを買えたものだ…言いかけて、サクリリージは咳払いをした。
「…………何か問題か?」気まずい沈黙の後、アンブレラは眉をしかめた。 
「うーむ……」
(((こいつの中で俺はどのように認識されているんだ?)))
この男は仕事に真面目で、思慮深いのであるが、それが行き過ぎ、情報不足と不穏に混ざり合って、時に、場違いでマニアックな…有り体に言えば奇行として受け取られてしまうような無意識の性質を持っている。こんな時に癖が出るとは。
「流石に、これが骸骨デザインというのは…」

『誘因』【こういった贈り物まで骸骨デザインにする必要はない】

元ネタ

サクリリージ
季節性ドネート2021バレンタイン

4コママンガ【季節性ドネート4コマ】

ハイスクール次元

アンブレラ&キャスケット×サクリリージ

元ネタ

小説2【濡れる夜】

アンブレラ×サクリリージ。季節制ドネート・お花見回ネタ。シリアス。

「待て」
花吹雪を纏いながら、アンブレラはサクリリージの眼前に舞い降りた。
「……ふふ。残念……」
そう肩をすくめて笑ったサクリリージだったが、観念したわけでもなかったようで「そぉれ」と、何かを放った。
ヒラリ。アンブレラは鉄傘を開き投擲物を受け止めると、数回傘上で回転させてから跳ね上げ、手慣れたようにキャッチした。
「ふむ…」
それは赤漆塗りの盃。乾ききらぬサケの香り。血振りし、傘をしまうアンブレラ。
「いいぞ。見事だ……」
パチパチと手を叩き、サケも入っているせいか、サクリリージはえらく上機嫌な様子だ。
「芸が見たいなら言え、サクリリージ=サン。追いかけっこなんて歳か……」
二人の間には薄紅の花びらが静かに降り続けている。
こちらでは一ヶ月は有に咲いているとはいえ─今はお互い(主にアンブレラがだが)そうそうスケジュールが合うものでもない。久方ぶりの逢引。散る前に逢えてよかった。と。桜の下、この日のために新調した盃で酒を酌み交わしていたのだが、不意にサクリリージがアンブレラの飲みさしを引ったくり──今に至る。
盃を改めながらアンブレラが眉間に皺を寄せていると「俺も欲しくなった」。と、サクリリージ。どうやら、それが今回の奇行の理由らしい。
「これは……」いや、片方だけなら渡しておいてもいいか。次に会うときの楽しみが増え
「いいさ。ンン…いいものだが、俺の趣味じゃない」
「はあ?」
「お前、タイクーンの盃は知っているか?」
長い爪の先で髪を漉き、アンブレラの頬に触れる。
「作ってみようかと思ってな」
撫ぜる指に指を絡み合わせ、強く握る。せっかく人のいないタイミングを選んだというのに。
「……」
表情に不快感があからさまに出ていたようで、察しのいいサクリリージは冗談だとでも言うようにクスクスと喉の奥だけで笑うと、不意に目を伏せた。白い睫毛に隠れて真意は読み取れない。
「サクリリージ=サン…?」
顔を上げさせる。
「ア……」
赤く色づいた唇に、ひと片の桜の花びら。
目線が交差する。
メンポを毟り取ると、弾かれたようにアンブレラはサクリリージを抱きしめ、口づけた。

『誘因』【濡れる夜】


🌹頒布方法🌹

完全版(小説+後半描き下ろし4コマ/買い切り電子マガジン予定)

電子版:note,pixivFANBOX



電子#WNJSLYR版:Patreon ※4コマのみ翻訳


🌹前回の本🌹


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