『BLW離乳食』やってみてわかった10のメリット&7つのデメリット
こんにちは。フリーランス夫婦のこーたとみおです。
現在10ヶ月の第1子の女の子を夫婦で一緒に育てています。
今回は私たちが選んだ離乳食『BLW』を3ヶ月間実践してみて思ったメリットとデメリットをお伝えしたいと思います。
■BLW離乳食の概要とBLWを選んだ理由はこちらの記事をどうぞ↓
ちなみに私たちが離乳食を始めたのは娘が6ヶ月の時。最初の1ヶ月は10倍粥やペースト状の離乳食をスプーンであげていましたが、食育アドバイザーの方の講座をきっかけに、7ヶ月の離乳食中期からBLWを始めて今に至ります。
BLW離乳食の10のメリット
最初にBLWのメリットからお伝えしていきます。一般的なものから個人的なものまで10個、夫婦で考えてみました。
【1】赤ちゃんの食事への意欲や楽しさを育める
BLWの考え方はあくまでも赤ちゃん主導。
食べるものも食べる順番も食べる量も決めるのは赤ちゃん。
食べるか食べないか決めるのも赤ちゃん。
基本的には好きなようにさせるので、うちの娘は最初は食べるというより遊んでいましたが、BLWの考えでは赤ちゃんが楽しんでいればOK!花丸!なのが良いですね。
【2】無理に食べさせる必要がないので親も心に余裕が持てる
最初のうちは家族での食事を楽しむことがゴールなので、食べずに遊んでいようが、食材に興味を持ち、楽しそうにしていればOKという意味で、親としてもかなり心に余裕を持てました。
確かに、離乳食の初中期ってまだまだ母乳やミルクからほとんどの栄養を取ってるんだから、無理やり食べさせたり、食べなくても落ち込む必要はないよな〜と思って気楽に構えることができました。
【3】赤ちゃんの五感(視・聴・触・嗅・味)が刺激される
BLWでは、赤ちゃんが食べ物を目で見て(視覚)、家族と会話しながら(聴覚)、食材を選んでつかんで(触覚)、匂いを嗅いで(嗅覚)、口に入れてみる(味覚)・・・と、人間の五感をバランスよく刺激することができます。
【4】食材そのものが知育のおもちゃになる
食材で遊びながら、食材そのものの形や触感・食感を確認できるというのは、かなり知育につながると思います。
例えば、細かく切って原型がわからない状態のペーストよりも、色や形、かたさの違いがわかるくらいの大きさで食材を見ることで、自分が食べているものの原型がわかりやすいのがいいなと思いました。
娘が食材を手にとったときに「これは、にんじん」「これは、大根」「これは、鶏肉」と食べているものの名前を娘に伝えるように意識しています。
【5】親も一緒に食べて家族で楽しく健康に
私たち夫婦は料理が苦手なので、最初の頃は娘が食べている茹で野菜や肉をそのまま一緒に食べていました。
妻の私はさすがにマヨネーズやタレなどをつけていましたが、夫は健康のために味付けなしで、娘と全く同じものを一緒に食べていて、心なしかお腹周りがスッキリした気がします。
旬の食材を取り入れることも意識したので、素材そのものの味を美味しいと感じられるようになったのは親の私たちにとってもありがたかったです。
【6】自分の意志が尊重されることで自尊心や自信がつく
BLWでは複数の食べ物を赤ちゃんの目の前において、赤ちゃんが自分で食べるものを選ぶスタイルなので、自分の意志で選んだり行動する力が身につきます。
自分の意志が尊重されるという環境が、自尊心や自信にも繋がり、心の発育にも良い影響を及ぼしてくれるのがいいですね。
【7】手先・指先の運動や口の発育につながる
手や指を使って食べ物をつかんだりつまんだりするので、手先・指先の運動ができます。
固形のものを口に入れるので、口の中で食べ物を動かしたり、噛もうとしてみたり、潰そうとしてみたり、唾液を出そうとしてみたり、口の発育にも繋がります。
【8】口に入れてしゃぶるだけでも栄養素は取れる
離乳食初期は噛む力や飲み込む力がまだ発達していないので、口の中に入れては吐き出しての繰り返しになりますが、口に入れて食べ物をしゃぶるだけでも、食材からの栄養素は取れるようです。
うちは、野菜を柔らかく茹でたり煮込むときに、かつお出汁や鶏の出汁を使うことで、赤ちゃんに不足しがちな鉄分を補えるように対策したりしてました。
【9】安全な食べ方を赤ちゃん自身が学べる
BLWはスプーンであげる離乳食と比べて窒息の危険があるのでは?と言われることもありますが、窒息に関しては、BLWでもスプーンあげでもリスクはほとんど変わらないというエビデンスが出ています。
喉に指などを入れると起こる「オエッ」となる咽頭反射の機能が赤ちゃんにもしっかりと備わっているので、食べ物が喉に詰まる前に咽頭反射で食べ物を押し出すことができます。
これを経験することで、「大きいまんまじゃ飲み込めない」→「どうする?」→「小さくするために噛んでみる?」と赤ちゃんなりに学習して解決法を見つけていくのだそうです。
咽頭反射機能をしっかりと使い、赤ちゃん自身が安全な食べ方を学んでいくのを、近くで親がしっかりと見守るようにしています。
【10】作るのがラク(切って茹でるorレンチンだけ)
最後に、やっぱりお粥やペーストと違って、食材をそのまま食べやすい大きさに切って柔らかく茹でたりレンチンするだけなので、作るのがめっちゃラクになりましたね。
スプーンあげのときはペースト状にするのがしんどすぎて、ベビーフードに頼ってましたが、BLWにしてからはベビーフードはほとんど使わず、その分ちょっと高くても安心安全な食材を選ぶようになりました。
BLW離乳食の7つのデメリット
続いてBLWのデメリットです。いまだに私たちが頭を抱えている7つをご紹介します。それぞれの対策も合わせて参考にどうぞ。
【1】食べ散らかした後の片付けが大変
BLWは作るのは簡単、でも食べるときにこれでもかってほど遊んで散らかすので、後片付けが結構大変です。
食べ物を投げ飛ばすので、ベビーチェア周りにタオルやおねしょシートを敷いているのですが、こぼれた食材を拭き取ったり、汚れが取れなくなる前に、お湯で手洗いしたりがめんどくさいです。
落ちてしまった食材の廃棄など、仕方ないけどもったいないな〜と思ってしまいます。
【2】毎回食後にお風呂に入れなきゃいけないほど汚れることがある(ワンオペだとしんどい)
最初は汚れてもいい服にスタイをつけて食事をしていたのですが、服は汚れが取れないほどになり、スタイも何の意味もないので、うちは裸にベビーエプロンで対応してます。
それでも手づかみした食べ物を、耳や髪の毛にこすり付けたり、拭き取りだけでは足りないほど汚れることが多いので、食後にシャワーで洗い流すことが多いです。
うちは毎食夫婦二人で対応しているので、どちらかがシャワーに入れて、どちらかが汚れの拭き取りと、シャワー後の着替えなど、役割分担していますが、一人だったら食事のたびにやることが多すぎて、かなりしんどい気がします。
【3】外食がしづらい
上記のデメリットから、外食が非常にしづらいです。
100%食べ散らかすので、お店の人に申し訳ないし、食材も自分たちで用意して持ち込まないといけないので、外出の頻度が格段に減りました。(経済的には良い)
【4】保育園や人に預けづらい
保育園や預け先では、スプーンであげる離乳食をやっているところがほとんどなので、BLWの離乳食で習慣化したい人は、保育園や義実家などに預けづらいです。
【5】周りでBLWをやっている・知っている人がいない
「BLW?何それ?」という方がまだまだ多く、じぃじ・ばぁば世代から見たら「丸まんまあげるなんてかわいそう」「喉に詰まって窒息したらどうするの?」などいろいろ意見が合わずに、BLWに挑戦できなかった…という人も多いみたいです。
身近に実践している人がいなければ、何かあった時に相談もできないし、不安ですよね。
【6】丸呑みや喉に詰まったらどうしようという不安
スプーンあげもBLWも窒息のリスクはそこまで変わらないというエビデンスは出ているものの、これが喉に詰まったらどうしよう、丸呑みして消化は大丈夫?などの不安は間違いなくありますね。
私たち夫婦も、窒息の場合の対処法などをあらかじめYouTubeの動画で確認して、いざというときには対応ができるようにしています。(これはBLWじゃなくても必要だ思います。)
【7】情報が少なくて不安
イギリス発祥の離乳法なので、日本ではまだまだBLW離乳食は知らない人が多く、情報もかなり少ないです。
体験談は見つけられても、公的機関の情報や、専門家の知識などはまだまだ英語だったりするので、情報収集が大変なのもデメリットですね。
夫婦や家族で協力して挑戦したい『BLW離乳食』
3ヶ月、BLW離乳食をやってみて感じたのは
娘が食事の時間になると喜んでいるのが嬉しい
ただ食べるだけでなく学びの場になるのが嬉しい
娘が自分の力で食べているのを見て感動する
後片付けは大変だけど、そのうち慣れる
ただ「このやり方で大丈夫かな?」という不安はずーっと付きまとう
うちの場合はやってみて本当に良かったです。離乳食だけじゃなく、子育てに対する価値観も大きく変わるきっかけになりました。
BLWでは「親がどこまで赤ちゃんが自分でできる力を信じられるか」が重要になってくるなと思います。
でも「このやり方で大丈夫?」「この食べさせ方でOK?」という不安はずーっと付きまといますので、やっぱり夫婦や家族みんなで話し合って協力し合える環境があるとより安心して挑戦できるなと感じました。