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いとへん(糸偏) 6
東京スピニングパーティというイベントは、いまは恵糸やさんの手を離れて別の方たちが運営しています。
でも、私は恵糸やさんのYさんが運営をする頃は、恵糸やの店員としてブースを任されていました。
清野工房のカシミヤ用軽量スピンドルや、紡ぎ車で、デモンストレーションに紡いでいると、多くの方が立ち止まって体験されていきます。
カシミヤ糸は、単価が高いのであまり売れませんでしたが、スピンドルと原毛は一般ではあまり販売されていないものなので、よく売れました。
しかし、他人を頼ることができない私は、お店を任されるプレッシャーに押しつぶされそうだったのも事実です。
ある日のこと、恵糸やさんからの電話で、私のホームページが織物の世界の人たちに反感をかっているという話を聞かされました。
これが事実だったのか、幻聴だったのかはわかりませんが、自分の趣味を紹介することさえ否定されるのが耐えられなくなり、放送大学で忙しいことを理由に、アルバイトを辞めることにしたのです。
つづく