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東京新聞の読者のミカタ

7月27日の土曜日、私は霞ヶ関にある東京(中日)新聞の(東京)本社へ行ってきました。

読者のミカタというコーナーの担当記者によるイベントに出るためです。

当日、抽選に当った人だけが参加できると聞いていたのですが、夫は仕事が忙しくやむなくキャンセル、私1人でしたが、最近外出慣れしていたのと、最寄りの柿生駅からは、地下鉄に1回乗り換えるだけだったので、とても楽に移動できました。

新聞社に着くと、受付がはじまっていて、名前を告げて会場に案内されました。一読者に対してもとても丁寧に応対してくれて、こちらが恐縮するくらいでした。

この日の登壇者は、こちら特報部や新聞ヨガ、その他様々な部署での経歴を持つ木原育子記者、そう、2023年の秋(掲載は10月16日)に私と夫のオープンダイアローグを実際に見て取材記事二してくださった方です。

札幌での学会のことをお伝えできたらいいなと思い、案内の方に促されたこともあって、最前列に陣取りました。

開催時間となり木原記者が会場入りします。最初ちょっと緊張をした表情でしたが、周囲を見回すうちに私に向けてちょこっと会釈してくださいました。どうやら気付いていただけたみたいです。

そこから、第一部では、木原記者の自己紹介にはじまり、どんなきっかけで記者になりどんな人生を歩んできたのかをお話ししてくださいました。

野球部のマネージャーをしていたときのこと、スコアを付けずに応援に熱中していたのを見逃さなかった記者の方が木原さんに何故スコアをつけないか訊いたそうです。そして木原さんが自分の思いを伝えるとそのことが翌日の新聞記事になったとか。

木原さんは、この新聞への掲載を通じて新聞記者という仕事について、意識するようになったと話されていました。

そして、大学時代はNGOでボランティアなどしていたそうですが、大学院を卒業する際に、ボランティアを続けるか就職するか悩まれたそうですが、奨学金の返済が待っていたので、ボランティアは諦めて中日新聞に就職します。そこから、あちこちの支局を回りながら、記者として実績を積み上げてきたそうです。

そして、障がい者や社会的弱者に対する取材を続けるうちに、最初は社会福祉士、そして精神保健福祉士の資格を取り、現在は週1日地域活動支援センターの仕事もされています。

日精協の山崎会長へのインタビューは、掲載前日、訊いたままを掲載しますと断わりの電話を入れたそうですが、記事を読んでいる方はご存じだと思いますが、山崎会長の語る日本の精神科医療の現実が、広く世間に知らされるという意味でも、精神病院という独特の文化圏について、社会に多くを知らせるという機会となりました。

木原記者は、他にもアイヌについての記事で、メディアアンビシャス賞を受賞しています。

木原育子記者「記者としてできることをしたい」 アイヌ差別めぐる報道を評価、メディア・アンビシャス大賞表彰式:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)

私たちとは、最初はオンラインの読者交流サイトをきっかけにして、Zoomによる取材を受けました。その中で、私たちが浦河べてるの家の活動がきっかけで、回復し、更にオープンダイアローグという投薬を第1選択としないケアについて話したところ、それを実際に取材できないと打診があったので、私たちは自分たちのクライアントの中から協力者を募り、ホームグラウンドである三輪住宅会館でオープンダイアローグの取材が行われました。

私たちがミーティングを続ける中、パソコンを使うでもなく、ボイスレコーダーを使うでもなく、ひたすらノートに書き込んでいる姿を見た私は、その姿に記者魂を見る思いをしたのを覚えています。

そして、オープンダイアローグの広がりについて裏付け取材をした上で記事が掲載され、それを見て私たち like minds の活動に繋がった方もいました。

話はイベント会場に戻りますが、第一部の講演が終わり、休憩をはさんで第二部があったのですが、休憩中に手洗いを済ませて廊下を歩いていたら、次のプログラムのためのヨガのコスチュームに着替えた木原さんと、廊下でばったり出くわしました。

再開を喜び合い、緊張していたけど、知っている私が最前列にいてくれたので、緊張がほどけたといってくださいました。また、私たちの学会での発表が成功裏に終わったことを伝えられてよかったと思っています。

休憩が終わり、第二部の新聞ヨガのミニ体験がはじまりました。

新聞紙を2、3日分、短い方が長編になるようにぐるぐる丸めて棒にします。それを使ってヨガのポーズをするというとても面白いエクササイズでした。ただ体を使うだけでなく、丸めた新聞の重さを利用して体を鍛えることができることに驚きました。最後に暗転した部屋の中に木原さんが鳴らす鐘の音が響いて、ヨガのエッセンスを味わういい時間となりました。

続いて、ロビーに出て、みんなで記念の集合写真を撮りました。習ったばかりのヨガのポースをした写真は、翌日の朝刊の2面に、講演会の様子は1面に掲載されていて、その日鮮やかなターコイズブルーのTシャツで出かけた私は、両方に写り込むという幸運に恵まれました。

会場に戻って第三部の交流会として、Q&Aが行われました。皆さん木原さんの活動の原動力についてや、取材にあたって何を考えているかなど、私も質問というか、町田の福祉の現状を伝えて、いまの障がい者行政の地域格差について、もっと取材をして多くの人にそのことを伝えてもらいたいと訴えました。

イベントが終わって、会場に残っていた木原さんと記念写真を撮ってもらい、後日12月のイベントについてまた連絡すると伝えて会場を後にしました。

そうそう、口絵の写真にあるコーヒーは、限定販売の喫茶アネモネコラボコーヒーです。講演会前に試飲させていただいて、たまには美味しいコーヒーを買おうと思い、ゲットしました。

翌日曜の朝に、アネモネコーヒーを飲みましたが、いつも買うやつより深煎りで、アイスティーにしたら最高においしかったです。

12月8日には、木原郁子記者と斎藤環さんによる講演会を予定していますが、このイベントをふたつ返事で引き受けてくれた木原記者と、精神医学領域だけにとどまらない活躍をしている斎藤環さんお二人が何を話してくれるのか、とてもとても楽しみにしています。




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