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読書ノート

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読んだ本の記録や感想などを書いていこうと思います。
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【読書記録】はじめての

【読書記録】はじめての

アーティストのYOASOBIと直木賞作家のコラボプロジェクトとして出版されている「はじめての」という短編小説集を読んだ。
きっかけは、同じくYOASOBIの楽曲である「ミスター」を聞いて。
YOASOBIには小説を元に音楽を作るというコンセプトがあると、大ヒットした「夜に駆ける」の頃に知り、同名の小説は読んでいたのだが、それ以来音楽は聞いていても元となる小説までは読んでいなかった。
しかし、今回の

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【読書記録】絵本 いちにち

【読書記録】絵本 いちにち

今年2021年4月に発行された絵本「いちにち」の魅力について書いていこうと思う。
この「いちにち」という絵本の作者、ひろたあきらさんは普段は芸人として舞台に立っており、自身の1作目である「むれ」はMOE絵本屋さん大賞2019年新人賞1位を受賞している。
この「むれ」という絵本も、今までの絵本にはないような発想と展開に、大人もワクワクさせられるし、なにより絵が非常に愛らしく魅力的である。
本棚に面出

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【読書記録】はじまりの樹の神話

【読書記録】はじまりの樹の神話

岡田淳 作の『はじまりの樹の神話』が劇団四季のミュージカルで上演されることを知った時は胸が躍った。
岡田淳作品のファンだからである。作品のファンを通り越して、もはや岡田淳さんのファンと言えるかもしれない。それほど、好きな作家の作品がミュージカルになると言うのである。それも劇団四季の!心躍らずにいられないニュースだ。
しかし、こそあどの森シリーズの中でも一番分厚いと記憶しているこの本。内容がうろ覚え

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【読書記録】モモ

高校生の時の夏休みの読書感想文が見つかったので、ここに記録しておこうと思う。

『モモ』を読んで

3年F組 31番 
もしもこの本を読んでいなかったら、私は灰色の男たちのようになっていたかもしれない。怒ることも、喜ぶことも、悲しむこともなく、人も物も愛すことのできない灰色の人間に…。そう考えるとドキッとした。
この物語は、不思議な女の子モモが、灰色の男たちから盗まれた時間を人間に取り戻し、友人や

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【読書記録】ぼくのお父さん

【読書記録】ぼくのお父さん

矢部太郎さんの新作、『ぼくのお父さん』を読んだ。
期待通りのほんわかさ、一風変わったお父さんとの大らかでヘンテコリンな暮らしに、自分の幼少期を重ねてみたり、あまりのシュールなオチに可笑しくて笑いながら読んだ。
2回目を読んだ時、「このお父さんはこういう生き方を選んだのだな、自分が大切だと思うものにたっぷりと時間を使ってる。」と思った。
それは、最も人間としてちゃんと”生きてる”という感じがした。

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【読書記録】すきまのおともだちたち

【読書記録】すきまのおともだちたち

本棚にあった「すきまのおともだちたち」を、久しぶりに読んだ。
この本は、小説だと思うのだが、こみねゆらさんによる、かわいらしい絵がふんだんに挟み込まれており、お話が章で区切られていないので、長い長い絵本のように感じる。

この本のお話しは、新聞記者である「私」が仕事で訪れた街で道に迷い、そこで「おんなのこ」と「お皿」に出会い、客としてもてなされるうちに友情で結ばれていく話しだ。
しかし、お気づきの

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