"普通になりたかった"の後書き
どーもー! 女王まりかです⭐️
『普通になりたかった』は如何でしたか?
これは後書きなので、本編を読まれていない方は、まず本編をどうぞ。
予告でも明かしていた通り、この作品はTHE CUTBOSS POST さんの記事からインスピを得て書いた作品です。
しかし、THE CUTBOSS POST さんの記事とは相違点が幾らかあります。この記事では、改変した理由を中心に解説していきます。
1.改変点について
オリジナルの記事に準拠して、女の子の為にアプリを開発する、プロジェクトX的な話でも十分アリだったと思います。
しかし、二つの壁がありました。
・私にアプリ開発の知識が無い。
・私がスナックバーなど、夜のお店を知らない。
少し調べてはみたけど、付け焼刃の知識ではボロが出る。
なら創作部分を増やそう! 割とすぐ、この方向に舵を切りました。
女の子は具体的な対応策を得なくても、親身になって悩んでくれた人に初めて出会う展開にすれば、十分救われる。
主人公も、女の子との出会いによって何か得たものが欲しいと考えました。ただ話を聞いただけじゃ、なんですからね。
となると『彼女と同じ苦しみを持つ人を救う』という目標を見つけるという結末にもっていくのは、半ば必然的でした。
そしてこの展開なら、完成された技術者ではなく発展途上の大学生の方が適切と考えて、今のキャラになりました。
2.登場人物の名前
『座り込んでいる女』では、不気味さと、主人公が周囲を見下してる感じを表す為に、敢えてキャラの名前は全員伏せました。
しかし今回は違いますからね。居なさそうだけど、違和感の無い名前を目指して命名しました。
最初に命名したのは、ADHDに悩むヒロイン・成代波(なりしろ・なみ)です。
モデルにしたADHDの子が、普通でありたいと強く思っていたそうなので、『普通になりたい』を名前にしました。『なりたい → 成代』『普通 → 並 → 波』という連想です。
『波』の漢字を当てたのは、動きの印象を込める為です。そしてこの名前になったから、彼女の動作の比喩は、なるべく水に関するものでまとめました。
ADHDではない妹の名前が、『波』と対になり、かつ静寂の印象がある『凪』になるのは半ば必然的だったでしょうか。
『音無初心(おとなし・はじめ)』の名前は、そこそこ悩みました。意味は『おとなしくて、ウブ』なだけなんですけどね(初心でウブと読むって、某アイドルの歌かい?)。
結末を描いたら、『初心』で正解だったと思いましたよ。彼が技術者の卵としての、初心を見出だす話ですから。やったね☺️
3.波の人物像
当然、この作品を書く上で最も気を遣うべき点は、これでしたね。
基本的にはTHE CUTBOSS POSTさんの記事に登場する女の子をトレースするだけなんですが、自分が接した人じゃないですからね。
記事やコメント欄(コメントされた方の記事も)を何度か読ませて頂いて、自分の中で人物像を確立させることから始めました。
私が感じたこの子の外せない特徴は、この二点でした。
・普通の人でありたいという思いが強い。
・妹に暴力を振るう。
ADHDだと周りに知られたくない。ADHDだからって甘い対応をして欲しくない。
この気持ちは、何となく想像できなくはありませんでした(解るなんて、言いませんよ)。
ただ、どうして妹に暴力を振るうのかな? 最初、この理由が想像できなかったんですね。しかし私にも姉がいるので、自分の姉と照らし合わせて推測しました。
私の姉は、私(まりか)と比較されることを嫌うんですね。どうしてか? 第一子として、第二子の見本でなければならないという気持ちが強いから。私はそう思ってます。
私は姉と比較されても気にならないし、姉より劣ってると言われても、何とも思いません。
「私は下の子だから、姉より劣ってて当然」
根底にこの気持ちがありますから。
おそらく私の姉は、私と正反対の気持ちでいるのかな? 成人してから、そう推測するようになりました。
そしてこの女の子も、私の姉と同じような考え…。責任感と言った方が適切かもしれませんね。そういう意識を持っていたのかな?
「仕事ができない理由を、ADHDのせいにしたくない」と言うくらい、自分に厳しくて真面目な人ですから。
だけど、現状がそれと程遠かったら? 妹からバカにされてたら?
理想と現実のギャップに苦しんで、妹に当たってしまう…。そうであってもおかしくないかな? そう推測して、これを波の人物像に当てはめました。
勿論、全て私の推測です。モデルの女の子が本当はどう思っていたのかどうか、私には解りません。
しかし、いい加減に描くのは厳禁ですから。自分なりに考えて、波の人物像を構築しました。
4.終わりに
人様の記事を題材にした創作なので、どんな風に受け取られたのか、とても気になります。
ハートフルな物語を目指したつもりなので、そう思って頂けたら幸いですが…。
嫌な気分になったり、納得できない部分があったりしたら、私の力不足に他ならないので、改善していきたいと思っています。
最後に、読んでくださった方々、作品化を快く了承してくださったTHE CUTBOSS POST様、―KAORI―様。
皆様に改めてお礼申し上げます。