砂沼から言葉歩いて-2019-3

砂沼から言葉歩いてー2019
2019　第五巻　 1月から12月 　2010年3月　脳梗塞から八年目　失語症・言語発達障害・　聴覚障害高次脳機能障害・発声発語・感覚障害

砂沼から言葉歩いて-2019-3

●刈り取りて色鮮やかな若布汁　俊克
⦿シャキシャキとフルーツサラダに春大根　俊克
●猫の恋朝までつづく通所かな　俊克
●遅き日は日差しの夕に「ぶた」の屋根　俊克
●雛めぐり掛け軸仕立て旧商家　俊克
⦿釣り人は雪代山女魚影追ふ　俊克
⦿梅が香や赤灯籠に白が映え　俊克
●遡る時代を飾りひなロード　俊克
●震災はつらさを忘れかえりびな　俊克
●夜桜に両岸並び映える城　俊克
●身の回り蒲公英調査目を向けて　俊克
⦿枝垂梅光が注ぐうねる幹　俊克
⦿散策しひな街道の人力車　俊克
⦿ひなの日の町は華やか無人駅　俊克
⦿送水会鵜の瀬が炎照らされて　俊克
●繰り広げ曲水の宴雅かな　俊克
⦿さらさらと白く可憐な花山葵　俊克
●花道がリボンの騎士や菫草　俊克
●梅の花弁当囲み写真撮る　俊克
⦿序盤から春の卓球十五歳　俊克
●缶詰の赤貝食ふや旅の夢　俊克
⦿次々に花咲くリレー梅暦　俊克
⦿折れてなを健気に咲きて梅の花　俊克
●かぶせ茶を遮光ネットの一番茶　俊克
⦿苗木植え春を迎える淀水路　俊克

●考える震災託すあの日かな　俊克
●風化せず原発事故の春出水　俊克
●追悼の希望の光星朧　俊克
●種育て絆のヒマワリ風光る　俊克
●大仏を貴重な資料風光る　俊克
⦿音を立て大地に描く野焼きかな　俊克
●塗り絵描く色の明るき春の花　俊克　
⦿ひと色の色の鉛筆さくら色　俊克
●種飛ばし香り漂い梅の里　俊克
⦿山並みが浮かぶ水鏡春の夕　俊克
●歓声を口いっぱいに春苺　俊克
●ムーミンのテーマパークや春の湖　俊克
●菜の花に染まる光景憩いの場　俊克
●山寺の座って見られるひなまつり　俊克
●鶯や朝に聴きたる子はポッポ　俊克
●来週ば砂沼公園桜待つ　俊克
●つぎつぎと日差しほっこりさくらいろ　俊克
●地下鉄の時きざむ音を蟻出づす　俊克

短歌
●定置漁親船子船ホタルイカ
青い幻想光を放つ　俊克
●着付けして優雅な衣装雛めぐり
十二単の平安貴族　俊克
⦿落陽をアカメヤナギの幹伸ばす
天女舞い降り湖面が水鏡　俊克
●祭頭祭色鮮やかな囃人
樫棒の音ひときわ響く　俊克
●古里を光の願い浪江町
鎮魂再生復興決意へ　俊克
●春の色雪割草の鉢並べ
幾重に花弁が咲き方富んで　俊克
●春先に先陣切ってヤツガシラ
啄ばん草むら頭の飾り　俊克
⦿四場所も春場所押して貴景勝
大関昇進一つ上回る　俊克