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「世界経済の抱える現在のリスク、その全てはここに起因しているだろう。」

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欧州中央銀行も0.75%の金利上げに踏み切った。
FRBは9月からQT(量的引き締め)を強化。資産の圧縮幅は月950億ドルと、従来の2倍になる。
米国は今年前半は実質マイナス成長だ。
欧米の金融当局はリセッションも辞さない覚悟で物価高騰を抑えにかかる姿勢が市場の混乱を招いていた。
では、欧州も米国も中国もなぜ、景気後退をしてまで、金融引き締めやゼロコロナ政策を進めようとしているのか?の答えは以下にある。

【今年の夏の各国の気象状況】

フランス
64地域で過去最高気温を記録。多くは気温は40度を超えた。冷房中の建物のドアを閉め、街の照明が制限される。
フランスとの国境に近いベルギーの一部地域やドイツ西部でも気温が40度に達するだろうと。
 
イギリス
気温は観測史上初めて 40℃を超えた。
路面や滑走路が溶けたほか、鉄道のレールが曲がる恐れもあって鉄道の運行休止や休校も。「1000年に1度の異常気象」と一時非常事態宣言、「生命の危険」を警告する警報発令

スペイン
一部地域で平均気温より10℃も高い暑さが続き、7月には南部で47.5℃を記録。各地で40℃を超え30カ所以上で山火事が発生、猛暑で死者も出ている。
来年11月まで、公共の建物の冷房を27℃以下に設定することを禁止。

ポルトガル
中部のロウザンで、観測史上最高の46.3℃に達し、首都リスボンでも41.4℃を観測。乾燥と高い気温により各地で山火事が相次ぎ、約300平方kmが焼失。

イタリア
ローマでは40.7度と同時期の平均気温を10℃近く上回る日が続く。干ばつも深刻で、最長のポー川の一部の周辺地域に非常事態宣言を発令、山火事が多数発生。

ハンガリー
40度を超える最高レベルの猛暑警報が発令、干ばつで小麦やとうもろこしの生産量が20%以上も減少、食糧危機の懸念。

中国
全域で猛暑日、71カ所で過去最高気温を記録。
一部地域では、気温が44℃にも達し、山岳地帯では氷河の溶け、土砂崩れや鉄砲水などの災害も起こっている。
世界最大級の河川、長江や最大の湖が干上がるという考え辛い事態、
中国の平均気温は、他国よりも早いペースで上昇している。

アメリカ
首都ワシントンやニューヨークのある北東部から中南部を中心に猛暑が続いて最高気温が40℃を超える日も。
約一億人近くを対象に、猛暑警報も発令。 
一部地域でも500年に一度という猛烈な雨が降り、大洪水が発生。

パキスタン
国土の3分の1が水没(本州と四国を合わせた面積)
6月から続く豪雨でこれまでに3300万人以上が被災。
原因の1つは豪雨に加え「ヒマラヤの氷河が解けたため」としている。

インド
3月中旬から熱波に見舞われ、バンダ地区では一時50度近い気温を観測、アッサム州の22地区で洪水が発生。

オーストラリア
シドニーでは、今年3度目の洪水が発生し、近辺に暮らしている住人の一部約5万人が避難。

私も嘗て、気温40度台の世界を経験しているが30度台の気温と40度台では身体に対する影響が全く違う。 呼吸をするにしても息苦しいと言う感覚だし、風が吹くとより一層暑さ感が増加する。常時、サウナの中にいるという感覚だ。

CO2削減に向けての世界経済のダイエット、つまり世界全体の「生産力の削減」と「消費の縮小」はまだまだ、これからだ。
現状なら少なくとも世界経済の規模を10~20%程度は縮小していかないと2030年のSDGsの削減目標、2050年のCO2ゼロ社会の実現は難しい。経済の規模の縮小をできるだけ少なくするためには強力な技術革新が鍵を握ることになるだろう。
ガソリンエンジンから電気自動車に変えた程度ではまだおぼつかない。


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