第89回東京優駿展望:ダービー私流の楽しみ方
いよいよ今年もダービーが来る
競馬に携わる者全ての夢が今年も
初夏の風薫る府中に集結する。
今年は
メンバーレベルも非常に高く
そこに騎手、馬主、陣営の
戦略が絡んだ濃密なレースと
なるであろう。
完全な同馬主の出走が
(クラブは基本的にバラバラの
戦略)
アスク①③
マテンロウ④⑩
ジャスティン⑨⑪である。
(見解と予想)
⑱イクイノックスのルメールは
皐月賞で自分の捨てた馬に負けた。
これは私達日本人が思うよりも
フランス競馬で乗ってきた
ルメールには非常に大きな
ショックだったに違いない。
欧州競馬で一番騎手の評価を落とすのが
騎乗馬の選択ミスだからである。
ダービーで仮に負けても
⑮ジオグリフには絶対負けられない。
そうルメールは思っているはずだ。
「ダービーを見据えてこちらを選んだ」
ここで結果を出せば
そういう話に落ち着くが二度
⑮ジオグリフの後塵を拝せば……
それは大変なことになる。
ルメールの騎手としての技量
見る目に疑問符がつくからである。
調教師キムテツにとっても
勝たせたいのは
⑱イクイノックスであろう。
東京2400m
一般データ的には外枠はむしろ有利である。
ただ、それは色々な要素が絡んできて
ことダービーに関するとそれは
内枠に越したことはない。
今回は人気実力馬が外枠に集結した。
これが新しい形の「粗品さんの呪い」であろうか。
ただ、救いなのは⑭デシエルトが逃げ宣言を
していること
これは⑱イクイノックスには有り難い。
外をついて行けばそんなに外に振られる
心配はない。
ルメールの性格、過去のダービーからも
位置取りが凄く大事だというのは
考えているはず。
ある程度ダービーでは出していくだろう。
そうなったときに⑱イクイノックスが大きく
崩れることは非常に考えにくい。
◎⑱イクイノックスとする。
対抗は○③アスクビクターモア
これは同馬主戦略で
①は引くだろうそして③は2400m
2,3番手内側をロスなくぴったり走れる
この競馬は展戒不問で非常に有利である。
複勝で一頭買うならば
人気的に面白いと思う。
皐月賞も馬場の悪い内を通らされ
ある意味不本意な逃げになっても
0.4秒差の5着と内容は悪くない。
そんなに人気になるタイプでもなく
地味に強いタイプなので
馬券的妙味も大きい。
正直これを本命にしようかと思ったくらいで
ある。
カワキタるのを期待して
三連複⑱=③から総流し作戦も面白い
単穴▲⑫ダノンベルーガ
この馬も皐月賞で不利な内の馬場の悪い
ところを通って伸びてきた馬である。
ただ、それ以上に
私が驚いたのは、この馬は急かす競馬は
まるでダメなのに、皐月賞は位置を取りに
いき動かした。それに対応して終いも
脚をそれなりに使えたところにある。
(そうするであろうことは
パドックで川田騎手が跨がったところから
推察されたのだが。)
骨格等々から行っても左回り向きであることは
確実で、⑮ジオグリフを完封した共同通信杯
の競馬をすれば頭までの可能性は十分にあり
単穴とした。
注意⑬ドウデュース
この馬は完全迷走中である。
皐月賞は勝てていた。
皐月賞こそ勝つべきであった。
それが武豊の凡ミス……。どうしたのか?
あの枠でスタートを決めてまっすぐ出して
行けば自分より外の有力馬は
かなり外を回らされ
スローで位置を取れず敗退、
内枠勢は馬場の悪い
ところに閉じ込められ、
⑬ドウデュースだけが有利に
なる競馬を選択できたのに……
まさかの上島さんを追悼するかのような
「どうぞどうぞ」で外の馬に
スローでロスなく好位を取らせ自分は
後方2番手……ヤラズなのか?ドMなのか?と
言われるくらいの下手くそな競馬。
理由は分からないが、折り合いを欠く心配が……
説もあるが
出していって折り合えないようなら
引退しろ、と私は思う。
ルメールを見れば分かるが
ヨーロッパの騎手が
⑬ドウデュースに乗っていたら
100%出して行く、出して行って折り合える。
それが一流騎手。
武豊も今までどれだけ
⑬ドウデュースに乗ってきたの?
G1なら勝負にいけよ!
という極めて不可解かつ不快な競馬だった。
さて、今回武豊がどうするか?を考えたとき……
どうしても⑬ドウデュースは
この位置の印になってしまう。
馬には勿論ダービーを勝つ力はある。
⑬ドウデュースがダービーを勝つには
ここで皐月賞の競馬をすべきである。
勝ちに行かず漁夫の利作戦
これが一番今回のレースで嵌まる。
嵌まるが他の馬の脚では届かない。
⑬ドウデュースなら届く。
それを今の武豊ができるか?
前走の批判非難、本人も騎乗ミスだと
思ってる中で同じ作戦がとれるか?
昔の武豊なら間違いなく最後方近くから
の追い込みを今回もやると思う。
そうすれば頭まである。
皐月賞の競馬は私にとって衝撃
ディープインパクトだった……
デビューから武豊を見てきて
武豊はG1では必ず勝負してきた。
どんなに強い馬でも安全策は取らない。
それに対して批判もあったが
G1というのは勝負にいかないと勝てない
レースだというのを武豊は知っていたから
常に勝負をしてきたし
私はそういう武豊が好きだった。
だけど、何?あの皐月賞……完全に勝負を
捨てたレース……こんなレースをするなら
私は引退した方がいいと思う。
掲示板に乗るのが目的ですか?
そしてあんな競馬は誰でも出来る。
勝負するレースで勝負が出来なかったら
もはや武豊ではない。
今回、武豊が武豊であり続けられるのか?
それを見るダービーでもある。
私はルメールと武豊がどうするか?
この2点が今回のダービーの楽しみであり
ある意味恐怖でもある。
そして馬券的には
⑱⑫⑬三強に③が絡めるかどうか?
これも楽しみの一つである。
ダービーは競馬の祭典
皆さんが皆さんの好きな馬を
買えばいいし
盛り上がって頂ければと思う。
大勝負をするレースではないのは
確かであるが
(おしまい)