「噓解きレトリック」 第5話感想
「噓解きレトリック」を毎回楽しみに観ている。視聴率の方はあまり伸びていないようだが、TVerで200万回再生を突破していることなのでそれなりに注目度はあると思う。
私もテレビで観ないでTVerで視聴しているしている。
月9ってブランドはいまだに注目度が高い時間帯なのかなと思う。私の「噓解きレトリック」の初回感想文のPVが思いのほか伸びているので、かつてのヒット作のような話題にならなくとも皆なんとなく気にしている番組の一つなんだろうなと思う。
「嘘解きレトリック」もかつての月9のような華々しさはないかもしれないが、原作は素晴らしい作品なので口コミでその評判が広く知れ渡るといいなと思っている。
前半の見せ場である人形屋敷でのエピソード。ネタバレになるが後味が悪い結末になるが、鹿乃子が嘘と向き合う印象的なエピソードになるので、ここは外せない。左右馬との関係もより深いものになっていくし、二人の軽妙な掛け合いが面白く観ていて飽きない。
自分の大切なものを守ろうとした嘘がやがてその人にとっては真実になってしまい、その嘘ゆえに起きてしまった悲しい事件になんともやるせない気持ちになるが、それでも人を信じて生きていこうとする人間の強さも感じられる作品にもなっている。
この物語は謎を解いていくミステリーとしての要素はあまり強くないが、人間の嘘に揺れる心境を丁寧にすくいとっているので、人間ドラマとしては楽しめると思う。
後半の自分にとっての嘘と真実の向き合い方を考えさせられる展開に期待したいし、それをうまく映像化してほしいと思う。
スズキでお茶を作るなどのドラマならではのオリジナルのエピソードが付け加えられ、原作の物語にいい味付けになっている。そんなオリジナルエピソードは大歓迎である。
原作をリスペクトしている感じがしていて良いと思う。ドラマってそういう誠実な制作をしてほしいと思う。
素材の味を変な調味料で味付けしなくとも、素材そのものがよいのだから。
ドラマを観る習慣がなくなっていた私でも、最後まで観たいと思えるドラマに出会えたと思っている。
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